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立命館大:生命科学部の定員が基準超過 新入生に転部募る

生命科学部のある立命館大びわこ・くさつキャンパス=滋賀県草津市で2008年4月14日午前10時6分、本社ヘリから懸尾公治撮影
生命科学部のある立命館大びわこ・くさつキャンパス=滋賀県草津市で2008年4月14日午前10時6分、本社ヘリから懸尾公治撮影

 立命館大(京都市中京区)で今春開設された生命科学部(滋賀県草津市)の入学定員超過率が1.48倍にも達し、大学が同学部の新入生から、他学部への転籍希望者を募る騒ぎになっていることが14日、分かった。補助金受給や新学部設置への影響を懸念した措置とみられる。難易度も受験科目も違う学部への転籍が可能で、内部では「学生側への十分な説明もなく、不公正ではないか」との声が上がっている。 

 関係者によると、生命科学部の今年度の入学定員は280人だったが、予測を大きく上回る414人が入学手続きをした。

 文部科学省の私立大学等経常費補助金は、定員超過率が1.43倍を超えると交付されない上、補助金不交付の理由を付さずに公開されたり、新学部の設置を制限されたりするなど、大学運営に支障をきたす可能性がある。

 このため、同大学は定員超過率を1.4倍未満に抑えようと考え、1.39倍となる学生数389人に目標を設定。今月初め、25人の転籍希望者を募集した。選考は無料で、転籍志望理由書の審査や面接の総合評価で行われた。国内私学文系では最難関クラスの国際関係学部や生命科学部よりも難易度が高いとされる法学部への転籍も可能だった。

 転籍者からは転籍先学部の学費との差額を徴収または返還し、生命科学部の教科書を購入していれば費用も返還。学生証番号も新学部のものに変更となり、事実上は転籍先学部の新入生と同じ扱いとなる。

 立命館大は「このままでは教育条件の少人数教育が出来なくなるし、補助金をもらえなければ他学部にも迷惑がかかる」としている。【朝日弘行、谷田朋美】

毎日新聞 2008年4月14日 15時00分(最終更新 4月14日 17時50分)

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