【4月11日 AFP】ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI(Yasukuni)』の上映中止問題をめぐり、作品を手掛けた中国人監督李纓(Li Ying)氏が10日、作品への政治圧力と上映中止に抗議する会見を都内で開いた。
李監督は、日本の国会議員が上映を妨害しようとしているとしか考えられないと述べ、遺憾の意を示した。
上映中止騒動は、日本政府が作品に助成金を出していたことを疑問視した国会議員が、異例の試写会を開いたことをきっかけに発展。最初に助成金の拠出に疑問の声を上げた自民党の稲田朋美(Tomomi Inada)議員は、問題は補助金であって作品の上映ではないと語っている。
12日の封切り予定だった同作品は、上映を予定していた都内の全映画館が右翼からの圧力を受け上映中止を決定したため、全国で公開されない可能性も出ている。地方では上映を申し出る映画館もあるが、詳細は決まっていない。
この日の会見には、日本人ジャーナリストも多数同席し、日本の言論の自由に対する危機感を表明した。フォトジャーナリスト広河隆一(Ryuichi Hirokawa)氏もその1人。国民が政治家に任せているのは知る権利の保護であって制限ではないはずなのに、そのことを政治家は誤解していると述べた。(c)AFP
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