世界各地で中国政府に対する抗議行動が相次ぐなか、中国・チベット自治区政府は9日、6月にチベットで行われる聖火リレーについて、違法行為には厳しい刑罰で臨む方針を明らかにしました。
「(チベットの聖火リレーで)大胆不敵にも違法活動を行う者がいれば、必ず厳罰に処する。絶対に手加減しない」(中国・チベット自治区政府、シャンパ・プンツォク主席)
中国・チベット自治区政府のシャンパ・プンツォク主席はこのように述べ、6月20日から聖火リレーがチベットを巡る際に違法行為があれば、厳しい刑罰を課す考えを示しました。
また、主席は、先月14日のラサでの暴動に関わった疑いで、これまでに953人が拘束されたことを明らかにしました。中国当局は、聖火リレーのチベット入りを前に、今後、取り締まりをさらに強化するものとみられます。
一方、中国共産党の統一戦線部の幹部は、一連の妨害行為について、「ダライ・ラマ側の行為は中国の人民の感情を極度に傷つけた。対話を行う基本条件も損なわれた」と主張して、ダライ・ラマ14世との対話を事実上拒否しました。
ダライ・ラマ14世自身は、オリンピックの妨害行為をやめるよう呼びかけているほか、国際社会では、対話を通じた解決を求める声が高まっています。(09日16:22)