島根県が舞台の人気コミック「島根の弁護士」の2時間ドラマ化が決まり、4月中旬から松江市を中心にロケが行われた。ドラマは今夏、山陰中央テレビなどで放映される予定。主演する仲間由紀恵さんにドラマへの意気込みなどを聞いた。
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主演する仲間由紀恵(右から2人目)と香川照之(右)ら=松江市東本町の弁護士事務所 |
−島根には初めて来られたそうですが、印象を教えてください。
「大きな湖や出雲大社があるというのは知っていたが、実際に来てみると自然や町並みもきれいで人が温かいと感じました。食事では、島根和牛やシジミをいただきましたが、おいしさにびっくりしました。食べ物もおいしいし、本当に好きな街になりました」
−仲間さんにとって主人公の山崎水穂はどんな女性ですか。
「少しおっちょこちょいだけど、気持ちが真っすぐで、パワーがある女性。原作では柔らかい印象だが、ドラマではアクティブに描かれています。おっちょこちょいや立ち直りが早いところは自分と似ていますね」
−弁護士役は初めてだそうですが。
「収録前に裁判を傍聴しましたが緊張感があり、感情的になってはいけない仕事だと思いました。この感じをリアルにだすのは難しいだろうなとも感じました。せりふの中に専門用語もありますが、今回は柔らかい脚本になっているので表現しやすいですし、ありがたかったです」
−全編島根での収録でしたが地元の人に一言。
「例えば事務所のシーンで本物の大橋川がそこに見えるだけで、スタジオで収録するのとは全く雰囲気が違います。原作そのままの風や空気を感じながら撮影できることは役者として幸せです。島根のきれいな風景や自然、文化が盛り込まれている人間ドラマになっています。たくさんの人に見ていただき島根の良さを知っていただきたいと思います」
整然とし気持ちよく 出演者らも島根に好感
ドラマ「島根の弁護士」は、主演の仲間由紀恵とNHKの大河ドラマで共演した香川照之、ベテラン女優の樋口可南子らが出演している。出演者や制作監督は、ドラマに、そして島根についてどう感じているのか。
収録現場の島根に入る前に出雲市出身の江角マキコにメールしたという香川は、島根の印象について「街が整然としている感じできれい。この街が江角さんのような気持ちのいい人を生むんだなと感じました」と太鼓判。新人弁護士を厳しくも温かく見守るという上司の役柄については「ノンキャリに感じたので、とりあえずひげを生やしました。仲間さんを育てるという観点でやっていこうと思います」。
また、水穂が小さいころ家を出て行き、松江で再会した母親役の樋口は役柄について「ミステリアスで愛情が深く、すごく好きな役です。事件と親子の人間ドラマに注目してほしい」とアピール。
水穂が居候している石材店の息子役で出雲弁のせりふが多い八嶋智人は、「積極的に地元の人と話すことで本物の感じを出すように努力している」と話すように、出雲弁で地元の人への一言を求められると「急に何いっちょうや」と返していた。
林徹監督は「松江城や宍道湖などの美しい島根の風景を映像に盛り込んでいます。今回のドラマを成功させて連ドラ化につなげたい」とPR。
コミック「島根の弁護士」の作画を担当する、あおきてつおさん(東京出身)は「大変光栄。作画では島根の風を感じてもらえるように描きました。映像でそれを感じていただければうれしいですね」と話している。
('07/05/18 無断転載禁止)
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