2008年4月7日 6時52分更新
ことし2月に行われた京都市長選挙の直前に、前の教育長で立候補を表明していた門川大作市長のインタビューが掲載された本を、京都市教育委員会が公費で大量に購入し、保護者の団体や、共産党を除く市議会議員に配っていたことがわかりました。
この本は「教育再生への挑戦」というタイトルで、去年12月に出版され、直前まで京都市の教育長だった門川市長のインタビューが10ページにわたって掲載されています。
京都市教育委員会によりますと、1冊1365円のこの本を公費で1400冊購入し、2月に行われた京都市長選挙の告示の2週間ほど前に、児童や生徒の父親で作る団体などに配りました。
また、69人いる市議会議員のうち、50人にも配布しましたが、市長選挙で別の候補を推薦した共産党の議員19人には配っていませんでした。
これについて京都市議会の共産党の会派の山中渡団長は「選挙を意識した行為そのもので行政機関として中立性を著しく害する」として、今後、市議会などで追及することにしています。
一方、京都市教育委員会は「共産党の市議に配らなかったのは予算が足りなかっただけで、門川市長の選挙を有利にする意図はなく、公金の使い方に問題はないと考えている」と話しています。