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飲酒強要された4割経験 北大生アンケート

2008年04月04日

■「新歓」注意呼びかけ

 大学では「新歓コンパ」のシーズンだが、無理強いは禁物。北大では学生の4割が宴席で先輩や友人から飲酒を強要されているというアンケート結果が出た。

 調査したのは北大大学院メディア・コミュニケーション研究院の眞崎睦子准教授。「社会問題としての飲酒」の授業を受けた学生に昨年4月、無記名でアンケートし、101人が回答した。

 その結果、42%が「強要されたことがある」と回答。その中で「強要されるままに飲んだ」「少量飲んだ」と答えた人が86%を占め、断った人は2%だけだった。強要したのは「大学の先輩」が55%、「大学の友人」が17%と続く。

 「定期的に飲酒する」が45%で、ほぼ2人に1人は習慣になっている。「酒は薬物」という認識は51%だった。

 二日酔いで苦しんだ症状は頭痛57%、嘔吐(おうと)59%。「一時的に記憶を失う」という重い症状を体験した学生も34%いた。他人に「暴言をはく」7%、「暴力をふるう」3%と害を与える行動も。

 眞崎准教授は「北大では80〜90年代に7人が飲酒事故で亡くなった。酒を強要する文化は根強く、依存症をもたらすアルコールの危険への知識は不十分なままだ」と指摘する。昨年5月にもサークルで未成年に飲酒を強要、9人が急性アルコール中毒で入院した。

 95年に寮生1人が急性アルコール中毒で急死した学生宿舎・恵迪(けいてき)寮の自治会には、飲酒事故防止対策特別委員会がある。委員長の木村太軌さんは「入寮コンパで先輩は飲酒を強要しない。ソフトドリンクも用意し、安全に楽しめるよう工夫している」。半年ごとに学習会などを開いているという。

 同委は「一気飲み」をしないようにと訴えるビラを学内で配り、注意を呼びかけている。

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