政治

協定改定「政争の具」に メア総領事、見直しの主張批判2008年4月4日

 ケビン・メア在沖米総領事は3日の定例記者会見で、日米地位協定改定の動きについて「ある政治家と団体が政治的に利用し、政争の具にしようとしていることは非常に残念だ」と批判した。協定見直しの主張を「政争の具」と表現したことは反発を招きそうだ。
 基地外居住者の実態把握のため外国人登録を義務化する野党の改定案についても「日本の防衛に貢献するため命を犠牲にする用意がある人に、日本に税金を払う義務を課す主張があるのは不思議だ」と不快感を示した。
 「最近の事件で地位協定上、問題はない」とも述べ、運用改善で対応する考えを重ねて示した。
 「思いやり予算」の根拠となる特別協定が空白となったことについても「安保体制の下で不可欠で、政治的理由で反対するのはふさわしくない」と野党の姿勢を批判した。
 米兵事件を受けて実施してきた外出禁止措置を4日から緩和することに関連して、憲兵(MP)以外の一般制服米兵による生活指導巡回(CP)の範囲を拡大することも明らかにした。米軍は北谷町や宜野湾市にも範囲拡大を検討している。
 普天間飛行場代替施設建設の環境影響評価(アセスメント)の調査については「すべて予定通りに実行できると理解している」と述べ、2014年完成の予定には影響しないとの認識を強調。その上で「冬季に間に合わず、少なくとも3カ月は遅くなると理解している。1年間遅くなるというのは最悪の場合だ」と述べ、1年近く遅れる見通しを示した防衛省に予定通りの進展を促した。


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