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県立医大:時間外料金、全額自己負担へ 「緊急性ない」患者抑制 /福島

 県立医大付属病院(福島市)は、救急・急病患者などを除く夜間や休日の時間外料金を、現在の原則3割負担から、全額自己負担とする方針を決めた。緊急性がない患者の受診数を抑え、医師の負担を軽減するのが狙いだが、導入には利用者の反発も予想され、実施時期は「慎重に判断する」としている。

 同病院によると、診療時間外(午後5時~翌日午前8時45分)に救急外来を受診した患者は06年度で1万6653人で、うち入院した重症患者は2割程度だった。当直医が緊急を要しない患者の対応に追われ、慢性的な医師不足に陥っているという。

 時間外料金は初診の場合、▽深夜(午後10時~午前6時)が5040円▽夜間(午後5~同10時)と早朝(午前6時~同8時45分)が890円▽休日2630円で、現在は保険が適用されている。同病院は今後、患者の「緊急性」の有無の判断など、全額自己負担となる対象範囲を検討していく。

 厚労省によると、時間外料金を全額自己負担としている医療機関は全国で154(04年7月1日時点)あるが、県内では例がないという。同病院医事課は「緊急でないのに、(24時間営業の)コンビニ感覚で受診する患者も少なくない。医師に余裕がないのが現状で、全額自己負担の必要性を県民に周知した上で実施したい」と話した。

 一方、同様に夜間の外来患者を受け付けている福島赤十字病院(福島市)は「診療時間外の患者はかなり負担になっているが、今のところ全額自己負担化の予定はない」といい、「時間外料金の自己負担アップでどの程度効果があるのか予想がつかない。患者の緊急性の有無も、線引きは難しいのでは」と話していた。【西嶋正法】

毎日新聞 2008年4月4日 地方版

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