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【国際】

「外国の取材応じた」懲役3年判決 中国の人権活動家・胡佳氏 国家転覆扇動罪で

2008年4月4日 朝刊

胡佳氏

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 【北京=新貝憲弘】中国の人権活動家で国家政権転覆扇動罪に問われた胡佳氏(34)に対し、北京市中級人民法院(地裁)は3日、懲役3年6月、政治的権利はく奪1年の判決を言い渡した。北京五輪を控え人権活動家に対する締め付けの象徴として中国政府への批判が強まりそうだ。

 李方平弁護士は、胡氏がインターネット上で中国政府を批判した5つの文章と、海外メディア2社の取材を受けたことが罪状に認定されたと説明。「(判決では)言論の自由の範囲が不明確で、司法側の(一方的な)判断により罪が決まる恐れがある。受け入れられない」と語った。肝硬変を患う胡氏の病状も考慮しながら控訴を検討するという。

 生後5カ月足らずの娘と傍聴に来た妻の曽金燕さん(24)は、涙ながらに「(判決は)不公平。五輪を機に、わが家に幸せとだんらんを返してほしい」と夫の釈放を切望した。

 胡氏は、中国の人権活動家の動向を伝えてきた。曽さんは、インターネットで夫の釈放を呼びかけ、米誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。

 

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