京都地裁は28日、遅刻を繰り返したのに定時出勤扱いにしたり、部下の遅刻逃れを黙認したとして、50代の地裁書記官が大阪高裁から戒告の懲戒処分を受けたと発表した。
地裁によると、書記官は地裁支部の庶務課長だった昨年1月から6月にかけて、少なくとも2週間に1回程度、特別な事情がないのに午前8時半の登庁時刻を数分過ぎて出勤していたのに、登庁簿に定時出勤したように署名していた。また部下4人が2006年ごろから同様に数分の遅刻を繰り返していたのに、定時出勤扱いにすることを黙認していた。遅刻した場合は、時間単位の有給休暇を取得する必要があり、書記官は「勤務時間の認識が甘かった」と話しているという。
高裁の処分は27日付で、あわせて書記官を主任書記官から降任させた。地裁は4人を厳重注意処分などとした。
吉野孝義所長は「法令を順守すべき職員が処分される結果となり、誠に遺憾。職員の規律保持に努めていきたい」とコメントした。
|