2008.03.27 Web posted at:  21:10  JST Updated - CNN
USA

死亡の責任認め補償、米海軍契約の貨物船発砲 スエズ運河

写真
スエズ運河を航行する米海軍契約の貨物船グローバル・パトリオット。警告発砲での死者認める

エジプト・スエズ運河を地中海へ向け航行中の米海軍と契約する貨物船が24日夜、接近してきたエジプトの小型モーターボートに発砲、エジプト人乗員1人が死亡した事件で、バーレーンにある米海軍第5艦隊司令部は26日、2度にわたる警戒の銃撃が死因だったことを認めた。

司令官のコスグリフ海軍中将は「偶発的な事故による死亡の責任はすべて我々にある。遺族の面倒などの支援を約束する」と述べた。海軍は当初、死亡者の存在を確認しなかった。エジプト当局の捜査には協力しているという。

エジプトのメディアは2人の負傷者を報じたが、艦隊司令部はこれに触れていない。

米海軍によると、貨物船「グローバル・パトリオット」に3隻の小型ボートが接近。同船は拡声器、無線を使い離れるよう警告したが、うち1隻が距離を引き続き詰めてきたため発砲した。

貨物船には、契約に従い海軍の警備チームが乗船していた。スエズ運河では、たばこなどを売り付ける小型ボートが商船に近付く例が多い。ただ、軍用艦船には接近しないのが了解事項となっている。グローバル・パトリオットの外観は民間船に類似しているのがボートが接近してきた理由とも見られる。

同貨物船はニューヨークに本拠があるコンテナ船企業の所属。これまで、米国と紅海、ペルシャ湾、アフリカ東部の間で軍事関連物資を運んでいるという。

中東のイエメンでは2000年、寄港中の駆逐艦コールが小型船の自爆テロ攻撃に遭い、兵士17人が死亡している。事件以降、米艦船は小型船の接近を警戒している。

cnn mobile 携帯サイトCNNモバイルのご案内 CNN放送のご案内(別ウィンドウ) cnn.com
特集 米大統領選
sl.com cnnmoney asahi.com
English Express TIME