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【政治】

未承認薬も混合診療に 来月から一定条件で保険併用

2008年3月27日 朝刊

 厚生労働省は26日、公的医療保険が適用される保険診療と保険がきかない自由診療を併用する「混合診療」について新制度を設け、薬事法で承認されていない医薬品と医療機器を治療で使った場合でも、一定のルールに基づき混合診療の対象に加える方針を中央社会保険医療協議会(中医協)に示し、了承された。4月から実施する。

 現在は、欧米で使用されていても国内で未承認の抗がん剤などを使えば、保険適用部分も含め全額が患者の自己負担となるのが原則。新制度導入で「海外の新たな治療薬を試したい」との患者の要望が実現する見通しとなった。政府の規制改革会議による混合診療拡大の主張を受けた形だ。

 創設されるのは「高度医療評価制度」。具体的なルールは(1)国内外の使用実績があり安全性と有効性が期待できる医薬品や機器(2)合併症や副作用、費用についての患者や家族からの同意(3)病院内の倫理審査委員会で計画を承認−など。実施機関は、主に大学病院や同様の技術水準を備えた病院で、厚労省に申請し認められれば保険併用となる。

 未承認薬は、以前は高度先進医療として混合診療で使われていたが、使用基準があいまいだったため2005年、厚労省が原則禁止を通知。今回は、ルールを明確化した上で使用を認めた。

 

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