中国マスコミ、外国報道「偏向」批判キャンペーン開始2008年03月27日22時53分 中国のマスコミやインターネット利用者が、チベット自治区ラサなどの騒乱をめぐる外国メディアの報道批判を強めている。27日付の人民日報などが一斉に米CNNやワシントン・ポストの映像や写真の「誤った記述」を取り上げ、「歪曲(わいきょく)報道が中国の名誉を汚している」と非難。きっかけは大学を卒業したばかりの男性のウェブサイトだった。 サイト名は「反CNN」。米国や英仏などのメディアの「偏向報道」だとする写真や映像を並べて間違いだと批判している。たとえば、CNNが放映した装甲車の映像は、実際は暴徒が投石するシーンを意図的にカットして治安部隊の存在ばかりを強調していると非難。ワシントン・ポストが掲載した「中国当局者によるチベット族抗議者の取り締まり/ラサで」という説明が付けられた写真も、治安当局者の制服からネパールでの衝突の場面だとしている。 サイトは、清華大を昨年卒業してIT会社を経営する饒謹さん(23)が20日に立ち上げ、アクセスは20万回に達した。「国外にいる友人と話していて、海外メディアがでっちあげ記事で中国を中傷していることに我慢できなかった」と憤る。 26日付の中国青年報はこのサイトの画像を転載し「外国メディアの歪曲報道にネットユーザーが反撃」と伝えた。27日付人民日報も取り上げた。 「西側メディアが北京五輪をつぶそうとしている」「偏向特派員を追放しろ」――大手サイトの掲示板にも厳しい意見が出始めた。 中国外務省の秦剛副報道局長は27日の定例会見で「反CNNサイトを支持するか」との質問に「一部西側メディアのあまりに無責任でろくでもない報道が、こうした批判を巻き起こしている」と声を荒らげて答えた。 PR情報この記事の関連情報国際
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