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学生野球の聖地大改装 広い神宮球場41年ぶり復活 (1/2ページ)
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昭和元年に完成し、80歳を過ぎた神宮球場が生まれ変わった。ラッキーゾーンの撤去やグラウンドを狭めた同42年以来、41年ぶりの大幅な改修だ。1950年代には立大のスーパースター長嶋茂雄三塁手、1970年代には法大の豪腕、江川卓投手、そして昨年は早大の斎藤佑樹投手ら、名選手が数多くのドラマをつくった学生野球の聖地が、今春から新たな歴史を刻んでいく。
▽完成当時の広さに
ホームから両翼までの距離が、91メートルから101メートルに拡張されたことが大きな変更点だ。戸頃啓・神宮球場長は「狭いって、いつも言われてね。実際は本塁打の数も少ないんだけどなあ」と苦笑いだ。外野席を削って、グラウンドを広げた。完成当時の両翼100メートルに近づけたのは、復刻を特に意識したわけではないとか。「オールドファンには、外野スタンドは芝だったって、言われちゃうよ」
着工は昨年11月下旬。2月末の完成を目指し連日午後11時ぐらいまで、照明を点灯させる“ナイター工事”で急ピッチに作業は進められた。
工事中、右翼ポール後方で、前回の大改修以前に使用されたフェンスが見つかった。長嶋氏が昭和32年に達成した、当時の東京6大学新記録となる通算8本塁打を見守ったセメント製の年代物だ。再び埋め直したそうだが、思わぬ“遺跡”に、破片の一かけらだけを、記念品として保存することにした。