リチウムポリマー電池の安全対策

電動飛行機を革新させた3つのキーワード

1.リチウムポリマー電池の登場

2.高性能なブラシレスモータの登場

3.新しい機体素材 特にEPP製

しかし、どれもまだ登場したばかりで、取り扱い方法は模索段階です。

特にリチウムポリマー電池はエネルギー密度がニッカド電池の3倍と高く、

まだ開発段階のため、取り扱いは特に注意が必要です。

そこで、リチウムポリマー電池の取り扱いを中心に安全対策を検討します。

 

  リチウムポリマーの発火実験(過充電状態)を行い 思っていた以上に危険な事が判りました。

  他のHPで発火状態を動画で見たことはありますが、実際に行うとそんな優しいもんじゃありません。

 

  爆発 と言ったほうが正しいです。

 

  この凄い状態では リチウムポリマー電池メーカーも 充電器メーカーも発火状態を公表出来ない訳です。

  リチウムポリマー電池自体が中身と外側で別々に吹っ飛んで凄い火力で燃えます。

 

  取り扱いミスはとても危険です。

  充電/使用/保管には充分気を付けましょう。

ラジコン用のリチウムポリマー電池に限らず、

携帯電話やパソコンのリチウムイオン電池も取り扱いを間違えると同様に危険です。

 

皆さんを脅かす訳ではありません。リチウム電池を使うのを止めましょうと言う訳ではありません。

リチウムポリマー電池を安全に使用して楽しめるように、取り扱いに気を付けましょうとお願いしています。

 

200回以上使用してへたばった リチウムポリマー電池(以下リポ電池)で発火実験を開始。

良く言われている過充電状態での危険性テストとして

充電器の設定を間違えた場合を想定し

ニッカド電池の充電器で実験しました。

 

充電電流は4A前後で充電開始です。

 

電池は2004年2月に購入したE−Tec1200 mA/3セル。

電池容量は1200mAです。

本来は1C充電で1.2A程度で充電開始されるところを、4Aで充電しているので3倍強の過電流充電状態。

 

さて誰の手だろう?

みんなで恐る恐る電池に触ってみました。

1000mAh程度の状態では電池は暖かい程度。

1500mAh程度入力した状態でそろそろ膨らんできた。

定格容量の1.25倍(=1500mA/1200mA)過充電状態。

なにやらパチパチ音がしてきた。
そして・・・・・。

プシューと音を立てながらガスが噴出。

一気に・・・・・・。
発火!

爆発開始です!

中身が右側に吹っ飛びながら激しく燃える
ますます激しく燃える!!
外側は左側に吹っ飛びます。
なにやら飛び散っている。
右側が中身。

左側は外側。

発火し始めてからここまで1秒程度。

瞬間的にこれだけの火力が発生する。

  怖ろしい!!

外側は他のセルも燃えています。
置いた場所から、中身と外側がそれぞれ反対方向に50cm以上吹っ飛びました。

もしこれが、自宅や車内で発生したら。。。。。

 

置く場所に注意しただけでは駄目なことが判りました。

吹っ飛ばないように箱に入れないと駄目です。

外側の燃え殻。
こちらは中身の燃え殻。

過充電状態での結論 

1.過充電では爆発的に発火する       → 設定ミス防止にはリポ専用充電器でフールプルーフ対策する

2.外側と中身は別々に吹っ飛んで燃える  → 箱に入れて閉じ込めることが必要

 

 人間はいくら注意をしたつもりでも必ず間違いがあります。

 もしも、もしも、万が一、間違えた時でも、最悪事故にならないように対策を考えていきましょう。

 

さてここから安全対策
最初はこれで安全だと思いこんでいた。

ジャムの瓶で蓋をロックしてたのですが・・・・・・

リポ電池にはショート対策で自動車用のミニ20Aヒューズを入れました。

もっと小型で良い安全機構がないかなあ。

ミニ20Aヒューズの拡大状態。

 

土鍋に入れて。。。。。。
それをステンレス製の郵便ポストに入れて。。。。。。

 

郵便ポストを新しくしようと買ってきたけど、

いつの間にかリポ電池の保管箱になってしまった。

しかし、発火実験をしたらこんなもんじゃ役に立たないことが良く判った。

カインズホームに行って使えそうな物を物色。

ありました、ありました。

鉄製の蓋がしっかりとロック出来る工具箱と、ちょうど中に入る鉄製の小物パーツ入れ。

電池の大きさに合わせてアルミ製の防火壁を作り、電池を隔離できるようにしました。
3種類の大きさの電池に対応出来るようにしています。
万が一の発熱/発火時の断熱と運搬時の電池ホールドを兼ねて、内側に石綿を貼っています。

ホームセンターを探し回り、やっと塩尻市のアックスオークサであんか用の石綿を見付けました。

もしかしたら、20年後にはアスベスト被害者になってるかもしれません。

内側のパーツボックスの蓋を閉めて

 

  ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

外側の蓋を閉めてロックすれば、一応2重のBox構造で安全では・・・・・・と思ってます。

発火実験はもったいないのでやっていませんが。

 

電池保管用に耐火金庫を使っている人もいます。

充電時に充電器の配線ミスをしないように充電器Boxを製作して使ってます。

自動車や家の中でも充電器が散乱しないので結構便利。

リポ充電器はアパッチ製のリポ電池専用充電器を6個使用。

人間はいくら気を付けていても必ずミスをするので、リポ電池専用充電器を使用しています。 (自分がミスし易いだけかも・・・・・)

コネクターも電池容量により種類を変えて接続ミス防止も行っています。

充電時の親電源は12Vバッテリーを使用していますが、インドアで体育館等でも充電できるようにスイッチング電源(12V・20A)も組み込んでいるのでどこでも充電可能。

スイッチング電源は松本電子部品で掘り出し物を3200円でGET。

使い古しのリポ電池の処分方法は・・・・・・

      大きな声じゃ言えないけど・・・・・・飛行場で焚き火の中に投げ込んで燃やしています。

                                   熱として使っているからサーマルリサイクル??

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