■10月のサプライズ:インテルセンター提供のアルカイダ映像
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2006/10/30(月)
23:59
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いよいよ10月も終わりに近づいているが、共和党の選挙参謀カール・ローブ(Karl Rove)が匂わしてきた「10月のサプライズ」は不発に終わったかのようだ。
10月1日にロンドンの「Sunday Times」が、アルカイダの最新ビデオなるものを入手したとして、写真とビデオリンク付きの記事を書いている。副島隆彦学問道場:今日のぼやき「800」 (2006/10/17)で、「アルルの男・ヒロシ」さんが、この記事の「抄訳」をまとめているので、ここに転載したい。
◆Alex Jones' Inforwar.net:「Al Qaeda Tapes: Direct Link To Military Psyops And Donald Rumsfeld」by Steve Watson (2006/10/5)
アルカイダの声明テープ:軍部の情報心理工作とラムズフェルドの関係、5分間ネットでグーグル検索しただけでペンタゴンの関与が明らかになった
スティーブ・ワトソン/インフォウォーズ・ネット 2006年10月5日
我々はこれまで3回ほどこの新しい「アルカイダ」のビデオと称されるものについての記事を載せてきたが、ここにきて、このビデオの出所とリーク元を調べていった結果、「アメリカの軍事諜報部門」と「ドナルド・ラムズフェルド」にまでたどり着いた。
この最新のビデオ、モハメド・アッタと「ユナイテッド93」のハイジャック犯のジアッド・ジャラーが映っているビデオは、主流派メディアによって曖昧にされてきたが、これらのメディア自身でさえもが認めているように、「政府が2001年後半から保管していたにも拘わらず、アルカイダによる最新ビデオ」だとされているものである。
興味深いのは、NBCのネットニュースの記事によると、彼らがロンドンの「サンデー・タイムズ」紙の記事についての「独自のアメリカ政府の分析」について彼らがブリーフを受ける前に、彼らが情報公開法(FOIA)に基づいて、今年の前半にこのアッタの映っているビデオテープの公開を政府に要請していたと言う事実である。
NBCの記事は「サンデー・タイムズ紙は、このビデオを『過去に試みた入手ルート』から入手することに成功したと報じているが、詳しいことは述べていない。NBCニュースは、情報公開法に基づいて、今年の早い時期にこれらのビデオテープの公開を要請したが、ペンタゴンは未だに公開してはいない」と報じている。
これはどういうことか。これはまさしくアルカイダではなく、ペンタゴンがこれらのテープを公開したことを物語っている。この結論は、我々が過去に発表してきたことと符合する。これらの「声明ビデオ」のものと称する映像は以前にドキュメンタリー・ドラマの「グアンタナモへの道」に公開されていたものと同じであるということである。このビデオは、キャンプ・デルタにいた収容者に対して「諜報工作映像」として見せられていたものだ。(訳注:このあたりは、私自身がこのドキュメンタリーを見たことがないので分からないが、おそらくこの筆者の先走りかもしれない)
イスラム原理主義に詳しい専門家たちは一様にこのビデオに当惑して、これは諜報機関が出所ではないかというのだが、このビデオを入手したとされる「サンデー・タイムズ」の記者自身が、「アルカイダから入手したものではない」と認めているのだ。
さらに興味深いことに、このユースリ・ファウダ記者は、「サンデー・タイムズ」の記者の他に、「アルジャジーラ」のロンドン支局のチーフも務めている人物だと言うことだ。要するに彼が、「アルカイダ・テープ」のスクープを発表するジャーナリストだということで、実際のところ、発表が「サンデー・タイムズ」であったということはただの目くらましの煙幕に過ぎないわけだ。
すべての証拠が、次の事実を指し示している。これらのビデオは、ファウダ記者とアルジャジーラに対して、アルカイダのビデオ製作会社であるところの「アズ・サハブ」から手渡されているが、実際はそのビデオも「インテルセンター」というビデオをオンラインで“販売”する会社から提供されたものであるということである。
インテルセンター社はアルカイダのテープを発表されると同時に販売可能にしている会社だ。それどころか、この会社は、過去にはロンドンで起きた7月7日の地下鉄爆破テロに関する二番目の声明ビデオがいつ入手可能になるかをそのテープが公開される前に予測したこともある。
インテルセンター社を運営しているのは、ベン・ヴェンズケ氏である。この人物について調べていくと非常におもしろいことが分かる。グーグルで彼の名前について検索を掛けてみると、彼が以前、アイデフェンス社という現在はヴェリサインというオンライン認証会社と合併した会社のダイレクターを務めていたことが分かる。この会社は、サイバー犯罪に対策する助言などを行っている会社(訳注:アイデフェンスのHPによると政府や「フォーチュン500」のような大企業を顧客にしている)であり、中東紛争やサイバー犯罪に特化した情報収集活動を行っているという。
この会社には、長い間、米軍の諜報機関で高官を務めてきた人物たちが多数天下ってきている。
この会社の「対外脅威に対する諜報」部門の責任者であるジム・メルニックという人物は、16年もの間、アメリカ陸軍と国防総省の諜報機関であるDIAで勤務した人物で、そこでは心理工作に従事していたという。アイデフェンス社のサイトには次のように書かれている。
<ジョン・メルニックの略歴:アイデフェンス社に入社する前、メルニック氏は16年の間アメリカ陸軍と国防総省の諜報機関に勤務していました。その期間、彼は様々な仕事に従事しておりましたが、その中には「心理作戦」(訳注:敵に対する心理工作、プロパガンダ工作を行うこと)や、外交政策・情報工作・ロシア関係を中心とした国際問題に関する職務も含まれておりました。彼はまた、積極的に外交問題に関する政治的・軍事的な諜報活動にも重視していました。彼は現在は、アメリカの米軍諜報部門の予備役大佐であり、国防長官オフィスに派遣されている人物でもあります。彼の書いた記事は、多くの軍事外交雑誌のページを飾っており、多くの軍やその諜報機関の賞も受賞しております。彼はアメリカ海軍大学の国家安全保障と戦略研究に関する修士号、ハーヴァード大学のロシア研究の修士号、ウェストミンスター大学の政治哲学の名誉博士号を授与されております。>
これまでで分かったように、アイデフェンス社には、ラムズフェルドのもとで働いたことがある軍の上級情報将校がいる。そのこととを、この会社自身が認めている。インテルセンター社とベン・ヴェンズケ氏は直接にアイデフェンス社とつながっている。要するに、このアルカイダのものとされるプロパガンダ・ビデオの出所からほんのわずかしか離れていないところにラムズフェルドはいた、ということになる。
NBCニュースの報じる「アメリカ政府の分析」というものがこの最新ビデオについて知ろうとする場合に重要なのであって、重要なのはタイムズの記事ではない。この記事は、アメリカの心理プロパガンダに関する記事だといえる。アメリカは、こんな風に実にイカサマなやり方で「911に関する秘密情報の整合のとれない部分」をごまかそうとしてきたわけだ。アナリストのエヴァン・コールマン氏は、真相究明派の立場とは180度立場が違う人物であるが、ペンタゴンがこのビデオの存在について「しばらく公開しないでおいた」ということを認めた上で、次のように反論している。
「このビデオを人々が見ることによって、このビデオが「911事件はアルカイダの上級幹部たちによって実行された」ということを証明していると認識するだろう。これは非常に重要なことだ」
そして、アナリストのコールマンは、「911の真実究明運動」について手厳しく批判を加える。
「このビデオが出てきたことで、911が政府の内部犯行であったとする陰謀論者もおとなしくなるだろう」と彼は語る。
しかし、コールマン氏は、彼自身のレポートの中でも自己矛盾を起こしている−−彼は、ペンタゴンが2001年の段階でこのビデオを入手したという一方で、このビデオがアルカイダによって公開されたものであるという線を崩していない。これは明らかに矛盾している。
だが、これまでに分かった矛盾点が明らかにしているように、アメリカ政府自身が、これらの声明ビデオを入手して、自らマスコミを使ってばらまいているのである。これらのテープの多くは、過去にどこかで発表されたことのある映像を繰り返し垂れ流している。このアメリカ政府のおかしな行動にたいして、直ちに合衆国議会は調査を開始しなければならない。皆さんの間でも、この真相暴露記事に書かれている内容を広めてほしい。そして、我々のような真相究明活動家たちが、歴史上もっとも欺瞞的で大衆操作を行った政府の悪業についてさらに暴く手助けをしてほしい。この政権は、アメリカ市民に対して、心理的な情報工作による戦争を仕掛けてきているのである。
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2006/10/31(火)
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Lamontの現状 |
2006/10/31(火)
21:28 アルルの男・ヒロシ |
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