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<台湾総統選>馬候補の北京五輪ボイコット発言が波紋

3月19日18時36分配信 毎日新聞


 【台北・庄司哲也】中国チベット自治区などで発生している暴動を巡り、台湾総統選の最大野党・国民党の馬英九候補(57)が18日に「情勢が悪化すれば、北京五輪ボイコットも辞さない」と発言したことが波紋を広げている。与党・民進党の謝長廷候補(61)が発言を逆手に取り「スポーツ界を犠牲にするな」と、批判を浴びせたためだ。中台融和を訴え、チベット情勢で逆風にさらされた馬氏は、傷口を広げている。

 台湾では野球が盛んで、代表チームが13日に北京五輪の出場権を獲得し、期待が高まっている。野球の予選は台湾総統選をしのぐニュースとして連日、有力紙の1面トップを飾るほどの盛り上がりで、馬氏のボイコット発言は、こうした社会の盛り上がりに水を差した格好だ。

 チベット暴動の発生後、馬氏は対応に追われており、18日夜には当初の予定を変更し、チベットの団体が主催した集会にも急きょ参加した。だが、強い調子での中国批判は勇み足となり、謝氏陣営に「ボイコットを言うのは早過ぎる」と攻撃材料を提供してしまった。スポーツ界からも発言を憂慮する声が上がり、馬氏は「中国が武力鎮圧を継続し、チベット情勢が悪化していることが前提だ」と弁明に努めている。

最終更新:3月19日18時47分




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