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野党色強いと判断 知事の県民大会不参加2008年3月22日

 米軍事件・事故に抗議する県民大会について仲井真弘多知事が不参加を決めた。周辺の意見が割れたこともあり、知事は最後まで揺れ続けた。
 今週、知事は水面下で各界の意見聴取を精力的に進めた。信頼する助言者らとの18日の朝食会、19日の与党各党幹部との面会、同日昼には支持者の政策委員会…。朝食会は「参加反対」の意見が強かった。逆に政策委員会は参加すべきだとの意見で「ほぼ全会一致」(関係者)。政界、特に政府・与党に深いつながりを持つ人は反対、接点の少ない支持者は賛成と、意見はくっきり分かれた。
 実行委の関係団体を挙げ「むしろ僕の方(の支持者)だ」とも漏らした知事。参加に傾く気配も見せたが、一方で与党の自民党が組織参加見送りを決めたことも「気にしていた」(知事周辺)。
 こだわったのは参加団体の顔ぶれだ。周辺に指示し、21日まで情報収集を続けた。団体の数が昨年9月の大会の3分の1以下で、野党色が強いとみたことが最終的な判断材料となった。
 知事は21日夕、大会の中心人物の小渡ハル子県婦人連合会会長に電話をする。「眠れないほど悩んだが、今回の参加団体は偏っているのではないか。経済団体も入っていない」と指摘し、不参加を伝えた。一方で知事周辺は小渡氏に「翁長雄志那覇市長は出るというので」と超党派になるとの見通しも伝え、配慮も示した。(普久原均)


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