中国チベット自治区での騒乱について、中国政府発表の死者数と、インドに亡命しているダライラマ関係者や外国メディアが言っている死者数には大きな開きがある。 僧侶やチベット住民が参加しているデモの鎮圧に、殺傷性のある武器は使用していないと、中国側の立場に立つチベット自治区のシャンパプンツォク主席は言っているが、とても信用できる言葉ではない。 騒乱が起きたチベット自治区ラサの市街地(ロイター) インドの新聞「The Asian Age」3月17日付記事は 『Tibet fire spreads』の見出しのタイトルで、中国政府はデモの鎮圧に200台以上の軍関係の車両を動員したと報じている。 自分には関係ないという人もいたが、知識がある人程、冷静に深く分析する傾向があった。 3月16日のAFPBBニュースの報道では、中国の私服警官が、国境を越えて、ネパールにまでやってきて、映像を所持しているカメラマンに映像の消去を強制していると報じた。聞いてみると、ネパールの国民でこのことを知っている人は少ないようだ。 We have sympathy to tibet because it is our small neighbor. We must respect sovereignty of our neighbour. 3月17日付朝鮮日報では、チベット自治区では15歳以上の非識字率が47%と紹介されていたが、私は中国の支配が半世紀近くになっているのにこの状況はおかしいと思う。この事実1つから考えても、漢民族の商人や企業がチベット進出で、有利になっているとしか思えない。チベットの人々が思っている貧困や国の主権を奪われた辛さは、中国が異民族に支配された元や清の時代に味わった漢民族の思いと同じではないだろうか。 チベット鉄道を敷設した事は、中国のチベットへの思いやりと語った一部の日本のワイドショー司会者もいたが、そんなレベルの話ではないと思う。チベット鉄道は、シベリア鉄道と同じだ。大国の首都にまで利益を運ぶ鉄道だ。なんせチベットの大地は豊かな資源が多いのだから。 大国の中国とインドの国境付近には、多くの民族が住んでいるのだ。小民族も尊重されなければならない。日本人が、チベットの人々の本当の笑顔を見れる日が来て欲しい。 |
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