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インターネットが青少年売買春の「市場」に

 インターネットは「青少年の売買春天国」なのだろうか。

 昨年12月31日午後7時、ソウル市江南区の新沙洞のあるDVD鑑賞ルームの前。 市内のM高校を中退したアン某容疑者(16)はここで、大学生のヨン某容疑者(21)と会った。2人はすぐにDVD鑑賞ルームに入り、そこで性的関係を持った。その対価としてアンさんは7万ウォン(約8900円)を受け取った。

 2人の出会いは、このわずか数時間前、インターネット上のチャットサイトでのことだった。アン容疑者は昨年9月頃から、インターネットを利用した売春行為を始めた。そのきっかけは、あるテレビ番組で、ネットを通じた売春でお金を稼いだ女子中高生らの姿を目の当たりにしたことだった。アン容疑者は間もなく家出し、お金がなくなるたびにチャットルームを開設し、それを通じて売春を行う場所や体位などについて条件を決め、7万ウォンから15万ウォン(約1万9000円)の対価を提示した。しかし今月初め、こうした売春行為が警察に摘発された。蘆原警察署の関係者は「アン容疑者にお金を払って性交をした男性の大部分が、20代、30代の会社員や大学生だった」と話した。警察はアン容疑者と性的関係を持った男性4人を在宅起訴した。

 一方、両親と死に別れ、叔母の家族と生活していたチャン某さん(15/中学3年、休学中)は、昨年12月初め、友人と一緒に家出し、チムチルバン(サウナ主体の健康ランド)や旅館などを転々としていた。そして生活費が尽きるたびに売春行為を繰り返していた。インターネットのチャットサイトに「条件付きの出会い」というチャットルームを開設するや、まもなく配達員のチェ某容疑者(27)がアクセスしてきた。ところが、大邱のある旅館の近くで会ったチェ容疑者は突然豹変(ひょうへん)した。ニセの警察手帳を見せ、「おれは警察でサイバー犯罪を取り締まっている。お前らを捕まえるためにアクセスした」と言い、所持品を全て奪い取った。さらにチャンさんが持っていた8000ウォン(約1015円)も奪った末に、近くの旅館に連れ込み性的暴行まで働いた。

 9日の警察の発表によると、昨年12月22日から行った売買春の集中取締りの結果、青少年の売買春行為のうち、90%以上がインターネットを利用したものだったことが分かった。

 売買春容疑で摘発された172人のうち、90.1%にあたる155人がインターネットを利用して売買春行為を行っていた。警察関係者は「青少年の売買春行為を目的に開設されたチャットルームを洗い出しているが、チャットルームの名前を「××な女求ム」「オンラインでの出会い」「条件付きの出会い」などといった巧妙な表現に変えているケースが多い」と話している。このように、インターネットが売買春の「市場」になっているのは、売春産業の規制や取り締まりが強化される中、別の方法で性的欲求を満たそうとする人々が増えているためだといえる。

朴蘭姫(パク・ランヒ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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