2008年03月17日
松本市長選・大差で勝利も「相手に不足」とこき下ろす
市民派?2人が立候補だが
優柔不断市長からあやつり人形へ
長野県第二の都市松本市(人口約18万)の市長選投開票が3月16日行われた。
松本市長選挙結果
当 菅谷昭 現市長 (64)6万6764票
市川博美 元市収入役(49)1万7299票
現職菅谷(すがのや)氏の圧勝だったが盛り上がらず、投票率は47.43%で前回より14.71%少なかった。
立候補したふたりはともに市民派だが、その背景は複雑だ。松本市は田中康夫前知事の支持者が多いところでもあるが、その支持者が両派に分かれるねじれ現象が起こっていた。田中前知事の影はなかった。
菅谷陣営は
後援会長の宮地良彦信州大名誉教授のほかに下条みつ衆院議員、草間錦也・松本市議、小口利幸・塩尻市長、安曇野市選出の宮沢宗弘県議らが支援。
市川陣営は
北山早苗県議や田中康夫・前知事の後援会「しなやか会」(現在は解散)の穂苅甲子男前会長、永田恒治弁護士らが応援。
菅谷陣営の宮地信大名誉教授はダム問題で田中知事の応援団だった。小口塩尻市長は田中チルドレンとも呼ばれた。一方田中前知事とは相容れない現職県議の何人かが影に日向に応援した。
市川陣営の北山県議は熱狂的田中支持者として知られている。永田弁護士は反田中の急先鋒として06年知事選では村井知事を担いだ。
支持者の色あいからすると、菅谷陣営より市川陣営のほうが市民派度は高いように見える。しかし、問題なのはこの”市民派”だ。
双方に問題がある。本当の市民派だったら話し合って一人にしぼればいいのだが話し合う状況になかった。このへんはまるでプロの政治屋と同じだ。市民派というより、既成の政治基盤を持っていないだけの人─といったほうが正確か。
現職の菅谷市長は優柔不断で実行力がないとの評がある。市の幹部も大事な問題は有賀前市長のところに相談に行くなどの話が公然と囁かれている。そういうところを見て永田弁護士などは反菅谷になったのではないか。永田弁護士は前市長に批判的だった。
市川氏はもともと市長という器ではない。たんなる市民活動家だ。それを収入役にまで重用したのは菅谷市長だ。菅谷市長と仲たがいしたような形で収入役を辞めていたところへ、ほかに対立候補がいないので押し出されたにすぎない。
きわめて低レベルの争いだ。
感情的なものがあるのか、菅谷市長は大差で勝ったにもかかわらず当選後のインタビューで
「相手に不足、具体的政策ないしことばの羅列、政策論争をしたかった」
などと手厳しく批判している。
SBCニュース
松本市長に菅谷氏が再選 (16日22時38分)
http://sbc21.co.jp/news/index.cgi?page=seventop&date=20080316
収入役にまでしてやったのに、その恩を忘れた飼い犬に手をかまれた心境だったのかもしれない。普通はこれだけ大差で勝てば、余裕で相手を批判することなど忘れてしまうものだ。よっぽどくやしかったのだろうか。正直なお人柄なのだろうか。
菅谷氏はいつもの笑顔で喋っていたが、その内容はきついもので負けた相手にそこまで言わなくてもと思わせる。こういうところが菅谷批判のタネになるのではないかと思う。
いわゆる市民派ではない人たちは、当初は独自候補擁立を考えていたが、断念し菅谷氏に相乗りする形になった。こうなると菅谷氏の市民派度は二期目になるとますます落ちる。あやつり人形のようになるのではないか。
田中康夫の影響は見られなかった。口を出す余地はなかったし、松本市長選のことなど関心外だろう。
非市民派が候補を擁立できなかったのは田中現象の余波だろうが、菅谷市長をコントロールすることで独自候補を立てるに及ばず─という判断をしても不思議でない。
2008年03月14日
道路特定財源問題で「道路はいらない」と主張する中川市長がNEWS ZEROに登場
今夜11:30放送開始 日本テレビNEWS ZEROに兵庫県加西市の中川暢三市長が出演する。
その番組タイトル
<市長の乱“道路もう造らない”大胆な決断に波紋が>
http://www.ntv.co.jp/zero/
3月5日(水)放送のNHK「クローズアップ現代」を日テレが見て取材。
関連 追撃コラム 過去記事
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/51934338.html
放送内容は「クローズアップ現代」とほぼ同じ。
加西市の現状を日テレが取材、5〜10分ほど放送予定。
VTR取材に中川市長が登場、道路はもういらないと主張。
全国の首長の中でこのような発言をしているのは、中川市長以外に目立つものはいない。これからもこの問題でマスコミに登場する機会は増えるだろう。
日銀総裁人事・悪いのは与党←わざと揉ませる
参院多数、最新民意無視の時代遅れ
国際評価低下させる政権担当能力に疑問符
日銀総裁人事をめぐってすったもんだとなっている。政府・与党と民主党が意地の張り合いをしているように言われているが、違う。
マスコミ論調はいつもの通りどっちつかずで、両方けなして困ったものだと高みの見物を気取っている。真相を見極め読者に知らせようという意識はほとんどない。あるのはメディアとしてマイナスをつけられることを恐れるあまりのどっちつかずさだけだ。ジャーナリズムであるなら、どちらに問題があるか明らかにしなければならない。
責任は与党にある。日銀総裁の任期は今月19日までだが、これはずっと前からわかっていたことだ。政府に多少でも責任感があるなら2月ごろには具体的選考にはいり、野党とも折衝していなければならない。だが、与党はそれをサボってきた。任期切れ間際になって民主党が呑まないことがわかっている人物を持ってきて揉まそうという考えが最初からあったのだ。日銀総裁人事を政争の具にして、その責任を民主党に押し付けようというのが政府与党の作戦だ。
その政権下で起こるごたごたは、政権党の責任に決まっている。野党は野党であるので責任の持ちようがない。いいことも悪いことも政権党の責任に帰するのが当然なのだが、これがわかっていない議論が多い。日銀総裁が決まらないのは野党のせいであるかのようなことをいうのは間違いだ。
日銀総裁は政府与党が、この人ではどうでしょうか?と提案してくるもので野党に主導権はない。スムーズに決めたいと思ったら野党が「うん」といいそうな人物を出してくればいいだけの話だ。
これまで政府は野党のいうことなど考えに入れる必要がなかった。ところが参院で与野党逆転となって政府の思いどおりにならなくなっているのに、いつまでも昔のままだと思っているところに間違いがある。
直近の民意は参院にある。参院で通らないものを出してくる政府・与党の時代錯誤がもめている原因だ。
政府与党が提案している武藤敏郎副総裁は財務事務次官経験者だが、金融に詳しいわけではない。予算編成をする主計局畑の人間で、これを日銀総裁にしたいのは日銀内部のたすきがけ人事の慣行を守りたいというちっぽけな理由でしかない。あまりにちっぽけなので正面切ってそのことがいえないぐらいだ。
日銀総裁に誰がなろうと、空席だろうと国民の大多数は困らないし、関心もない。しかし、国際的に考えるとこの問題でごたごたするのは日本経済の評価を下げることになる。
日本国のことを第一に考えるなら、政府与党はつまらぬ策略は捨てるべきだ。それができない与党には政権担当能力がないことになる。
2008年03月04日
道路特定財源でNHK「クローズアップ現代」に
道路は造らないという中川市長登場
25円値下げは意識改革を招く
3月5日(水)放送のNHK総合テレビ「クローズアップ現代」月曜〜木曜 夜7:30〜7:56放送 に中川暢三加西市長が出演する。
http://www.nhk.or.jp/gendai/
中川市長はガソリン税で道路を造るのではなく、一般財源化して市民の役に立つ公共の建物などに使うべきと主張している。
これとは逆の立場の道路を造るべきとする、九州のある地方自治体のケースも紹介されるもよう。
中川市長は松下政経塾一期生で、政治組織に属さずサラリーマンをしながら長野県知事選などいくつかの選挙に出馬、2006年7月、出生地の兵庫県加西市長に初当選した無党派の政治家。
東京で行われたある会議の席上で「無闇に道路を造るべきでない」と発言しているところを会議を取材に来ていたNHK関係者が着目、番組出演が決まった。
中川市長のような考えの首長は珍しいので、この番組放送後中川市長の言動にマスコミの関心が集まるのではないか。
ガソリン税の行方をめぐって議論が激しくなっているが、議論から抜け落ちているのが、地方自治体の持ち出し分のこと。ガソリン税が継続となってもそれだけで地方に道路ができるわけではない。地元負担分を出費しなければならない。道路によって違うが、約半分は地元が負担することになる。財政の厳しい地方にとってはそれだけでも厳しい。
中川市長は「それだったら市民の役に立つ別のものをつくりたい」と私の取材に答えている。財政の仕組みは、道路を造る場合は国からの補助が多く出るが、別のものだと少ないようになっている。道路は財政上からも造りやすくなっているわけだ。
▼市民派とはいえない東国原知事
東国原英夫宮崎県知事など多くの首長が、ガソリン税を存続させて地方に道路を造れといっているが、地元負担のことについては触れていない。また、たとえガソリン税が継続となっても、有力国会議員のいない地方はこれまでどおり後回しにされるのがおちだ。無駄な努力をしているように思える。
東国原知事は菅直人民主党代表代行に食って掛かるようにガソリン税継続を訴えているが、けんか相手を間違えている。闘うべき相手は道路族議員やそれに連なる役人たちだ。菅代表に勝ってもしょうがないだろう。
今のままでは、まるで自民党のまわし者ではないかという批判も出ている。菅代表は元祖市民派の政治家だ。それにたいして、いくら主張が違うからといっても東国原知事の噛みつき方はちょっときつすぎる。東国原知事が本当に市民派だったらあんなに噛みつかないだろう。無党派を名乗っているのは策略的なもので、本当は保守体質なのが透けて見える一件だ。
政治家にとって道路を造るのは簡単な仕事だ。反対より賛成する人のほうが多く、しかもそれは票や金という見える形になって返ってくるからでもある。
追記 2月19日(火)に都内で行われた
「道路特定財源・暫定税率問題に関する行われた公開討論会」
の模様が動画で見られます。
菅 直人(民主党代表代行) VS 東国原 英夫(宮崎県知事)
「道路特定財源・暫定税率問題に関する公開討論会」http://www.dpj.or.jp/news/dpjnews.cgi?indication=dp&num=12710
▼25円値下げは意識改革を招く
ガソリン税はなにがなんでも廃止すべきだろう。25円ガソリン代が安くなることを国民に体感させる絶好の機会を逃す手はない。
与党は1月末の「議長裁定」を自ら踏みにじる形で、新年度予算案と税制改正法案を衆院で強行可決した。これで民主党はやりやすくなった。
国民が政治に関心がないのは政治との距離が遠いからだ。25円の値下げはその距離を縮めてくれる。意識改革を招く。経済的理由でなく、政治的理由で下がることに意義がある。政治的理由で物の値段がこんなに下がったことはかつてない。いわば歴史的体験を日本国民はすることになる。国民は政治力によって下がったガソリン代の恩恵を財布を通して身に染みて感じることだろう。それは今後に予想される政権交代への呼び水となる。
野党はかなり強引なことをしても大丈夫だ。相手のせいだと与党に責任をなすりつけることができる。たとえ批判が起きたとしても25円の値下げとなればマスコミも世論も現金なもので、その恩恵に関心が向かい批判はすぐに忘れるだろう。
「クローズアップ現代」番組内容は以下の通り。
─NHKホームページから転載─
「論争・道路をどうする?」 (仮題)
http://www.nhk.or.jp/gendai/
今後の道路整備をどうするのか?ガソリン税などの暫定税率問題・道路特定財源のあり方を焦点に、国会での与野党攻防、そして地方自治体を巻き込んだ"道路論争"が、激しくなっている。道路特定財源を確保し、道路整備を求める地方自治体。
しかし、道路を作っても、なかなか地域活性化につながらないジレンマと、財政難から道路建設を見直そうとしても動き出した計画を簡単に止めることができない悩みを抱えている。
こうした中、「ねじれ国会」のもと、与野党の主張は対立、合意形成は進まず、道路問題の先行きは不透明になっている。自民・民主両党の攻防はどうなるのか。
永田町と地方で沸騰する“道路論争”の最前線を取材。道路整備のあり方を考える。
2008年02月16日
橋下知事の行動原理はあいさつ─だが、それに気づくものなし
その政治家がどんな行動原理を持っているかを知っていればホンネもうかがい知ることができるし次の行動も読める。
いま注目の橋下徹大阪府知事の行動原理が垣間見られるシーンが13日に東大阪市布施北高校を視察した際にあった。
橋下知事は生徒たちを前にして、
「世の中に出て一番大事なのは何かわかるか?」と問いかけ
「お金」という生徒の返事に
「それも大事だが、あいさつだ」と答えていた。
生徒から出たNHK関連の突っ込みには
「NHKはあいさつがなかったから怒ったんや」と切り返していた。
つまりこれが橋下知事の行動原理なんだろう。
「あいさつ」というのは要するに人間としての基本的常識だと思うが、今の世の中これができてない人が結構いる。私の取材のホームグランドの長野県庁でもあいさつどころか、丁寧語や謙譲語をまったく使わない職員はざらにいる。外部の人間である私に対して、初対面なのに平気でタメ口をきいてくる。上からものを言うのが習い性になっているようだ。NHKの人間もそうだったんだろう。少なくとも対等であってほしいものだ。
橋下知事の行動原理を知事選出馬前のごたごたに当てはめると、
2万パーセント出ないといっていたが結局出たのは、自分が出演していたテレビ番組関係者に迷惑をかけるからこう言っていたのだが、関係者の了解が得られたので一転して出馬した─ということになる。
前言を撤回してけしからん!ともいえるが、義理堅い性格であることもわかる。
高校生とのやり取りは何度もテレビニュースなどで放映された。YouTubeに載っていないかと探したがみつからなかった。これこそ多くの人に知らせるべき価値あるものだが、YouTubeマニアにその感覚はないようだ。
彼らはマスコミに批判的だがマスコミ批判をするそもそもの素養があるのか疑問だ。マニアはマスコミの後追いで、話題になったものを取り上げているに過ぎない。マスコミ批判をしてはいるが結局マスコミの掌の上でのことでしかない。マスコミとは別の視点から問題性をえぐり出す意識はないようだ。
新聞記事ではこのように扱われている。
橋下知事タジタジ、女子高生鋭いツッコミ
http://osaka.nikkansports.com/news/p-on-tp6-20080214-321171.html
見出しの通り、女子高生にタジタジとなっている橋下知事というありきたりの捉え方だ。スポーツ紙なので硬い記事は書きにくいというお約束はあるだろうが、それでも問題性に気づいていれば工夫のしようはある。最初から「橋下知事VS女子高生」というお手軽な構図で書かれた記事だろう。
2008年02月12日
中国毒ギョウザの真犯人は貪欲な消費者か
過酷な労働環境が毒ギョウザ発生の土壌
中国の毒入りギョウザ事件は、過酷な労働環境に腹を立てた中国人労働者が起こしたものだろうが、なぜか日本のマスコミはそれを言わない。無理やり遠まわしに、どこで毒が入れられたのかと場所のことばかりを細かくいう。しかも、中国だとはなかなか言わず、”日本ではない”ことを証拠立てるのに一生懸命だ。日本でなければ自動的に中国ということになるのだが、最初のうちはそうとはけして言わなかった。
ようやく最近になって毒の混入場所は中国らしいことを中国当局者も言い始めたが、見当違いのことを言っている。日中両国の友好関係を好ましく思わないもののしわざみたいな言い方をしている。つまり、毒入りギョーザ事件は政治的陰謀だといいたいのか。そうだとしたら間が抜けている。なにもギョーザでなくてもいいはずだ。中国側は自らの恥を認めたくないのだろう。共産党の国で労働者が労働環境に不満を持ってギョーザに毒を入れるというのはなかなかシニカルな話だ。
ギョーザ工場労働者の賃金は月1万5千円ほどで、風邪で休んだだけで解雇されたりもしているという。これでは不満は溜まる。そのはけ口が日本で食べられているギョーザではたまったものじゃない。
ギョーザに毒を入れる→日本で騒ぎになる→中国政府が困り労働環境がよくなる─と犯人は考えたのだろうか。
ものには適正な価格というものがある。あまりに安いものは問題を引き起こす。あのギョウザの原価はいくらなのか知りたいものだ。さぞや安かったのだろう。輸入元のJTは原価いくらで作り、いくら儲けていたのか公表すべきだ。同業他社に比べてどれぐらい安く作っていたのか明らかにすべきだろう。
それがこういう問題の再発防止策だ。社会不安を与えた以上、企業秘密などといっている場合ではない。企業秘密が許されるのは社会的責任を果たした上でのことだ。問題の根本原因は過酷な労働環境でギョーザを作らせた側にある。労働者をあまりひどく扱えば食品の安全が担保されないのはちょっと考えればわかるだろう。してみると、毒ギョウザの真犯人は日本の消費者ということになるのかもしれない。
ギョーザ工場では安全確保に手間とコストをかけていたようだが、肝心の労働者のコストはケチっていたようだ。
食品は安いだけではダメで、適正なコストをかけなければ安全は担保されないことをこの一件で今さらながら知った。
2008年02月05日
善光寺節分会で問題の小松貫主写真載せる信毎のノンセンス
この写真は2月4日(月)付け、信濃毎日新聞に載った下記見出し記事に付けられた長野市善光寺節分会のものだ。
雪の善光寺に福求め人の波 恒例の「節分会」
http://www.shinmai.co.jp/news/20080204/KT080203FTI090005000022.htm
画面左に写っている朱色のお衣(ころも)を着ているのは小松玄澄貫主だ。後ろ姿なので顔はわからないが、この色のお衣は貫主さまの印でもある。
善光寺・小松貫主”不倫メール”問題で街宣車登場!2008年01月18日
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/51881043.html
貫主さまは、このような問題を抱えているにもかかわらず、信毎がこのように扱うのはかなりリスキーなことだ。
問題は今後”発展”する可能性がある。普通なら避けるのが一流?マスコミのセオリーなのだが、リスクを超えてまで扱う信毎の勇気の源泉はなんだろう。リスクを上回る利益でもあるのだろうか。
カメラマンは何十枚もの写真を撮る。その中から割り付け担当者が掲載するものを選ぶ。問題となる可能性があるものは外すのが一般的だ。場合によっては、こういう図柄のものを撮ってこいとか、あの人物は入れろとか、入れるなとかいう細かい指示が出ることもある。
割り付け担当者は紙面の最終チェック者でもあるので、その社の意思を普段からよく理解しているものがなることが多い。簡単に言うとゴマすりが多い。わざわざ選んだとしか思えない。
回避措置はいくらでもある。現に読売新聞長野版は貫主が写っていない写真を掲載している。
雪舞う中豆まき威勢良く 長野市の善光寺
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news/20080203-OYT8T00434.htm
信毎の心の内を推察すれば、
週刊誌やインターネットでなんと書かれようが、そんなの関係ない、長野のルールはオレ様が決める!信毎が書かないうちはその事実はないものだ─とでもいわんばかりだ。
信毎がいかに虚勢を張ろうとも、数は少ないかもしれないが、相当程度の人々は事実を知っている。それを数を頼んで押し隠すかのような態度は一流とは程遠い。声の大きいものが正義、だというのが信毎紙面から得られるメッセージか。
信毎は松本サリン事件でも被害者の河野義行さんを犯人扱いし、最後まで謝罪していない新聞だ。他のマスコミが謝罪した中で、信毎のみ曖昧な態度でお茶を濁している。
田中県政に関する報道でも、全体の流れとして田中県政を改革として捉え、大小さまざまな誤報を延々垂れ流してきた。
このような新聞を県紙として持つ長野県は不幸というほかはない。
これを見習ったのか、長野朝日放送(ABN)も件の女子アナにはなんのお咎めもなしで今もテレビに出演させている。これは視聴者を欺いていることにならないのか。ABNにマスコミとしての見識はないのか。スポンサーがよく黙っているものだ。
2008年02月02日
市川周さんがBS11で経済や政治について語る
2002年長野県知事選に出馬した市川周さんが
市川周 ホームページ
http://www.ichikawashu.com/
デジタルテレビ放送 BS11 の以下の番組に出演する
http://www.bs11.jp/
同テレビは最近始まった無料の衛星放送。見るにはデジタル放送受信装置が必要。
2月2日(土)午後5時〜5時50分 「討論番組FACE」
2月3日(日)午前11時〜11時50分 「討論番組FACE」
―再放送─
2月4日(月)午後7時50分〜9時10分 「西川のりおの言語道断」
2月6日(水)午前10時20分〜11時40分「西川のりおの言語道断」
―再放送─
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「本格討論FACE」
中国の脅威について4人の論客のひとりとして出演、討論する。
「西川のりおの言語道断」
では、サブプライム危機等、揺れ動く景気動向などを市川さんが二人の経営者を相手に語り合う。
市川さんは市川アソシエイツ代表に加えて、去年から世界経済研究協会の専務理事も務めている。同協会は市川さんの古巣の三井物産と関係が深く、歴史があるもの。
去年夏に東京で会ったときには、エネルギッシュであいかわらず能弁だった。郷土の長野県と持論である道州制に対する思の強さをあらためて感じさせてくれた。
長野県政について語る口調は田中県政時代にくらべてトーンは落ちたものの、関心をなくしたわけではないようだ。折あらばという意欲も垣間みせていた。
ポスト村井県政を展望する上ではずせない存在でもある。
得意の経済分野で、長野県を巻き込んだ活動も計画しているようだ。
2008年01月30日
ガソリン税は税金を”使う側”と”払う側”の闘い
「つなぎ法案」は国民を痛めつけるための法案
税金を”使う側”は賛成 ”払う側”は反対
ガソリン税は道路族議員の栄養源
▼税金を”使う側”と”払う側”の闘い
政治とは、とどのつまり税金の使い方を決めるものだ。ガソリン税は、税金を”使う側”と”払う側”の闘いと見ればわかりやすい。継続賛成なのは使う側、払う側は反対とくっきり分かれている。これほどわかりやすいものも珍しい。
自民、公明両党は「つなぎ法案」なるものを持ち出して、是が非でも税存続を図りたいようだ。この法案の正式名称は
「国民生活等の混乱を回避し、予算の円滑な執行等に資するための関連3法案」
というのだが、国民のためと責任転嫁するのにあきれる。厚かましいにもほどがある。よくも出してくるものだ。
これはどうみても道路利権にぶら下がり続けたい政治家と役人のための法律だ。混乱を作っているのは、無理を押し通そうという与党だろう。
法案を作ったとみられている伊吹文明・自民党幹事長は、”奇策”ではとの批判に”適策”だとしれっと答えている。そう言っているときの表情は国民をばかにしているようだ。
マリー・アントワネットが、飢えた民衆に「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」といったという逸話を思い出す。
国民を豊かにするのが政治の役割だが、政府与党のやり方をみていると、一瞬でも国民にいい目を見させてなるものか─といった決意のようなものを感じる。これは支配者の考えで、国民の代表のすることではない。
ガソリンが25円も安くなることを国民が体感することを極度に恐れているようだ。たしかに一度安くなったものが再度値上げされれば政治の矛盾を多くの国民が理屈だけでなく肌で感じることだろう。これが政府は怖いのだろう。国民と敵対する政治を行おうとする政府が民主政府といえるだろうか。国民にいい目を見させないことを課題にする政治とはなんだ!
「つなぎ法案」は国民を痛めつけるための法案だ。
道路はもう必要ない。全国いたるところに無駄な道路はあふれている。国民の多くはそれを自分の目で見て知っている。ガソリン税賛成派は本当は、道路が必要なのではなく、工事が必要なのだ。さらにいえば、道路を造る側の工事業者の中にも道路からの脱皮を図るムードはある。工事業者でさえ道路への依存度は少なくなっている。一番ガソリン税を必要としているのは、それに連なる利権を手放したくない道路族の政治家だ。
▼ガソリン税廃止は道路族議員の栄養源も断つ
ガソリン税がなくなれば、それに連なる道路族議員も栄養源がなくなり自然消滅する。ガソリン税論議は道路との関係で言われることが多いが、一歩踏み込んで考えれば、道路族議員の生存にかかわる問題でもある。だから彼らは必死だ。「つなぎ法案」もその必死さの表れだ。
彼らの活動源はこの税金で、これがあるから彼らが当選し、当選するから道路が造られるという悪循環だ。悪循環を断つためにもガソリン税は絶対廃止すべきだ。これができないようでは民主党の存在意義が問われる。
暫定ということは、正式に議論したら通らないので間に合わせでやろうということだ。いわば裏口だ。いいことではない。いつかはやめるもので、いまやめなければやめるときがない。
▼お粗末!町村官房長官のガソリン税講義
町村官房長官は定例記者会見で、パネル3枚を使って異例の「ガソリン税講義」を繰り広げた。その中でガソリンが安くなると「温暖化対策上でも問題がある」などと言っているが、ピントはずれだ。安くなると多く使われるので環境によくない─という理屈なのだろうが、いまどきそんな人がいるだろうか。
ガソリン税がなくなればその分、別の一般消費に回る。25円下がっても実際的な影響は少ないが、心理的影響は大きい。ガソリン代に払わなかった分別のところで使おうかと考える。
通学路のガードレールや開かずの踏切の整備、除雪作業に影響するとも町村官房長官は言っているが、そんなことに使われる金は微々たるものだ。ホンネは道路を造るという名目で予算を確保しておきたいだけだ。
ガソリン税存続派の言い分は珍妙でどれも納得いかないものばかりだ。
町村官房長官は次代のリーダーとしてしばしば名前が挙がるが、こんなにお粗末だとは知らなかった。
少子化で人口が少なくなっている上に、若者は車に関心を持たなくなっている。その結果車は売れなくなっている。道路を作らなければならない理由は減少傾向だ。
東国原宮崎県知事や、つい最近大阪府知事に当選した橋下徹氏も継続賛成の意見を述べている。彼らは市民の立場ではなく使う側の立場であることはテークノートしておく必要があるだろう。
行政素人の政治家は、行政組織内部におもねるために得てして行政サイドに理解を示す態度をとりがちだ。これは自信のなさからくるもので、プロっぽいことをいっておかなくては─という意識が背景にある。素人が政治や行政の世界に入ったとたんに犯しやすい間違いだ。素人は素人らしい姿勢を持ち続けるべきだが難しいようだ。
▼このままでは日本全体が沈没だ
日本株は外人投資家から売られて下がる一方だ。国民の財布からお金をとって必要のない道路を造っている国の価値が上がるわけがない。
道路など造るより、直接消費に回る金を国民に与えるほうがいいのではないか。
今はもう、自民党とか民主党とか言ってる場合ではない。日本という国の価値下落をどう食い止めるかという問題だ。このままだと日本全体が沈没する。
2008年01月28日
大阪府知事選・橋下圧勝は相手が弱すぎたから
知事になるのが目的の人
期待は失望へと変わるだろう
TBSテレビは午後8時1分過ぎに橋下徹氏に当確を打った。投票箱を締め切ったと同時といっていい。出口調査の結果が圧倒的に橋下有利だったということだろう。
”子どもの笑顔”をスローガンにしたところなどは頼りないが、それでも勝てたのは相手候補が弱すぎたということだろう。子どもをネタにするのはある種の逃げだ。難しいことがわからないので誰にでもわかり、否定しようがない子どもをダシにしたようなものだ。作戦としてはレベルが低い。
実質的競争相手はこのふたりだったがパッとしない。
元大阪大大学院教授、熊谷貞俊氏(63)民主、社民、国民新党推薦
弁護士、梅田章二氏(57)共産推薦
演説に迫力はないし、無党派層から見れば魅力がない。橋下氏相手なのだからもうちょっとマシな人はいなかったのだろうか。こういう人を擁立する民主党のセンスを疑う。
小沢一郎民主党代表は、大事な国会採決を放り投げてまで応援にいったのだが、そんなことをしたら逆効果だと思わなかったところが痛い。大阪での応援演説には田中康夫も一緒のニュース映像が流れていたが、ここに田中康夫がいることにも違和感が漂う。
いまや有名人が政治に乗り出すのは珍しいことではない。有権者のほうも慣れているのでチェックが厳しくなっている。人寄せ効果は期待できるだろうが、それだけではだめなことに気づくべきだ。
自民、公明両党は党本部は橋下氏への推薦・支持を見送り、地方レベルは推薦、支持というねじれ支持だった。これは一見ややこしいが作戦的にはいいものだった。地方選挙で、中央の支持はあんまりありがたくない。実際動くのは地方の組織だ。
橋下氏は「大阪を全部変える」といって当選したものの、変えることはできないだろう。それはスローガンであって橋下氏の本心とは思えない。橋下氏の望みは政治家になることであり、たまたまタイミング的に大阪府知事選があり立候補し、当選したにすぎない。そもそも直前まで2万パーセント出ないとまで言っていた。
当選してしまったので彼の望みは達成された。あとは大過なく過ごすことが最重要課題となる。大阪府議会与党と関係良好なのがここで生きてくる。しかし、それは橋下新知事にとってはプラスだろうが、彼に投票した無党派有権者にとっては必ずしも好ましいことではない。期待は遠からず失望へと変わるだろう。
私は有名人が知事になった場合の悲惨なケースを長野県の田中県政で取材してよく知っている。
有名人は有名人なので、なにごとも自分主導でやりたがる。これがいけない。行政は組織で運営されている。個人の力量ではいかんともしがたい。橋下新知事は大阪府庁の官僚をうまく使いこなせないだろう。
地方行政は地味で複雑な問題が絡み合っている。38歳の橋下氏にそれができるとは到底思えない。というか、彼にはそんな地道なことをやる気はないだろう。議会与党というありがたい応援団もついている。面倒くさくなれば彼らに丸投げするのが賢い方法だ。みたところそんなにアホではないようだ。彼なら賢い選択をするに違いない。問題は、いかにしてあからさまにならないようにするかだけだ。そういう場合の言い訳はうまそうだ。