2008.03.16
｢ｼﾞｭﾆｱ極真空手入門｣(盧山初雄･極真館)､売れ行き絶好調!
｢ｼﾞｭﾕｱ極真空手入門｣は07年7月に発売した少年少女向けの極真空手入門書です｡
著書/盧山初雄(極真館本部
048･256･8255)
版元/ﾅﾂﾒ社(03･3291･1257)
四六判
ｶﾗｰ&2色(200ﾍﾟｰｼﾞ)
定価/1200円
発売以来､｢極真空手愛好家｣に注目され､子供だけでなく大人(一般部)の間でも役に立つという声が高まり､近年の格技技術書としては異例の15000部を既に売り尽くしている｡また再販がかかっています｡
極真館にとらわれず｢極真空手｣を学ぶ全ての少年少女が具体的に学べる画期的な技術入門書です｡書店にない場合は､前記した極真館本部またはﾅﾂﾒ社にお問い合わせください｡
《主な構成》
�〃慮鼎鮖呂瓩訌阿�
礼法
空手着の着方､畳方
稽古の流れ
��基本稽古
一つひとつ細かく解説するのではなく､実戦に生きる重要なﾎﾟｲﾝﾄを重点的に写真で解説｡
｢ひとつの正確さは全てに当てはまる｣という斬新な説明
�０榮扱慮�
単に何ﾊﾟﾀｰﾝもの動きを表面的に説明するのではなく､前屈立ちや後屈立ちなどの正確さと運足の基本を重視して説明
�し�
｢太極��｣に絞り､正しい姿勢や運足､心構えなどを集中的に指導しています｡
�チ伴�
近年､少年大会が増えているかならこそ､組手の意味や､基本と組手の違い､勝つための教訓などを技術解説も入れながら説明しています
その他､盧山師範による｢極真空手｣｢大山倍達｣｢親(保護者)への教訓｣など､実際に役に立つｺﾗﾑが満載です｡
著書/盧山初雄(極真館本部
版元/ﾅﾂﾒ社(
四六判
ｶﾗｰ&2色(200ﾍﾟｰｼﾞ)
定価/1200円
発売以来､｢極真空手愛好家｣に注目され､子供だけでなく大人(一般部)の間でも役に立つという声が高まり､近年の格技技術書としては異例の15000部を既に売り尽くしている｡また再販がかかっています｡
極真館にとらわれず｢極真空手｣を学ぶ全ての少年少女が具体的に学べる画期的な技術入門書です｡書店にない場合は､前記した極真館本部またはﾅﾂﾒ社にお問い合わせください｡
《主な構成》
�〃慮鼎鮖呂瓩訌阿�
礼法
空手着の着方､畳方
稽古の流れ
��基本稽古
一つひとつ細かく解説するのではなく､実戦に生きる重要なﾎﾟｲﾝﾄを重点的に写真で解説｡
｢ひとつの正確さは全てに当てはまる｣という斬新な説明
�０榮扱慮�
単に何ﾊﾟﾀｰﾝもの動きを表面的に説明するのではなく､前屈立ちや後屈立ちなどの正確さと運足の基本を重視して説明
�し�
｢太極��｣に絞り､正しい姿勢や運足､心構えなどを集中的に指導しています｡
�チ伴�
近年､少年大会が増えているかならこそ､組手の意味や､基本と組手の違い､勝つための教訓などを技術解説も入れながら説明しています
その他､盧山師範による｢極真空手｣｢大山倍達｣｢親(保護者)への教訓｣など､実際に役に立つｺﾗﾑが満載です｡
2008.03.14
Mugenには春休みがある! でも俺は取れない…
編集の仕事は厳しい｡
特にMugenの場合､分業化していない｡｢1人1職人｣の原則だから､スタッフ全員が｢企画｣から｢原価計算｣､｢営業｣､｢制作費の割振り｣､そして｢編集実務｣｡普通の制作会社ならば外注に出す｢ネーム･ライティング｣も､時にはPCを使った簡単な｢デザイン｣も行う｡さらには｢請求書｣も担当者が書くし｢市場調査｣まで行う｡
合理性だけを考えるならば分業化した方が効率的だしスタッフたちの負担も軽い｡だが､私自身が出版社から独立したとき､編集実務やライティング以外､全く何も分からす右往左往した｡この業界に入る人間には意外に｢独立志向｣が強い｡私自身がそうだった｡
だから私はスタッフたちの｢独立志向｣を摘み取る行為はしたくなかった｡いつの日か､実力をつけて､自分の稼ぎで働きたいという人間が出てくるだろう(実際には極めて遠く困難な道のりなのだが…)｡また､そういう｢夢｣が仕事のモチベーションを高めることもある｡｢目標｣を持てるという意味ではMugenの方式ほど､独立志向者に向いているだろう｡勿論､私個人としてはスタッフが独立して会社を去っていかれるよりは､幹部としてMugenを支えてほしいというのが本音である｡私自身､Mugenに対する夢もまだまだある｡重要な人材を失いたくはない｡
ただ､だからといってスタッフを歯車のように使いたくはない｡私が以前いた会社は､たとえ編集長であっても担当している媒体の総予算も粗利も教えてもらえなかった｡｢○○円以内で1冊を作ってくれ｣というのが上司の決まり文句だった｡デザイナーやイラストレーターに幾ら支払っているのか？ 本人に訊くことはタブーとされた｡
Mugenの仕事はだから厳しい｡だが､やりがいはあると私は信じている｡とはいえ､毎日スタッフが退社するのは早くて午後9時を過ぎる｡終電で帰ることも日常茶飯事だ｡
Mugenは決して残業や休日出勤を勧めていない｡私は前の会社では必ずのように午後7時には会社を出た｡空手の稽古や友人と会った｡しかし自慢ではないが､当時の編集部のなかで私ほど仕事が早かった人間はいないと自負している｡それはかつての同僚･山田英司や上司のH氏が認めるところだ｡
塚本は徹底して私の教育を受けてきた｡だから彼女の仕事に対する集中力は並ではないし､仕事も早い｡当然定時の6時過ぎには帰り支度をする｡
それでも経験2-3年程度では､なかなかそこまで効率的に仕事ができない｡結果的に退社時間が遅くなり睡眠不足､また編集者には必要な企画アイデアを考える余裕もなくなる｡そこで､せめて…というわけで､数年前からMugenは春休みを導入した｡3日間｡土日を挟めば計6日間の休みを取れる｡休暇中の仕事は厳禁だ｡
またMugenの場合､夏休みは1週間｡土日を挟んで9日間の休暇｡冬休みは毎年12/23からだ｡22日が忘年会と決まっている｡仕事始めが1/7だから3週間近い休みとなる｡もっとも冬休みだけは､各自の作業が1区切りつくまで､暮れの27日くらいまで出社するスタッフも少なくないが…｡
例年ならば､私も春休みを取る｡時にはスタッフより多く10日間程度取ることもある｡もっとも私の場合､代表なので休暇中でも会社に何か問題やトラブルがあれば電話がくる｡最近は海外でも携帯が使えるのでグアムやハワイにいても完全に仕事から解放されることはない｡特にこの2､3年は夏休み､沖縄のホテルのプールサイドで昼寝をしている時でさえ突然トラブルを知らせる電話がくる｡イライラしながら1日に何度も会社に電話を入れる｡休暇中の沖縄まで連絡がくるほどだから､それなりのトラブルが起きているのだ｡
これも代表の｢仕事｣だと諦めるしかないのだが…｡
しかし､今年は春休みが取れない｡｢芦原英幸伝｣が終わってしばらくボーっとしてはいたが､すぐに｢大山倍達の遺言｣に取りかからなくてはならない｡塚本にも春休みはない｡
人はいうだろう｡
｢休暇云々といっても普段から家でゴロゴロしているんだろ｡出社なんて週1程度なんだから仕方がないよ｣
ふざけるな! といいたい｡
｢俺はなあ､家にいようがレストランで食事していようが､常に会社のこと､担当の原稿のことを考えているんじゃ｣
こういう生活も端から見るほど決して楽ではないのだ｡
(了)
特にMugenの場合､分業化していない｡｢1人1職人｣の原則だから､スタッフ全員が｢企画｣から｢原価計算｣､｢営業｣､｢制作費の割振り｣､そして｢編集実務｣｡普通の制作会社ならば外注に出す｢ネーム･ライティング｣も､時にはPCを使った簡単な｢デザイン｣も行う｡さらには｢請求書｣も担当者が書くし｢市場調査｣まで行う｡
合理性だけを考えるならば分業化した方が効率的だしスタッフたちの負担も軽い｡だが､私自身が出版社から独立したとき､編集実務やライティング以外､全く何も分からす右往左往した｡この業界に入る人間には意外に｢独立志向｣が強い｡私自身がそうだった｡
だから私はスタッフたちの｢独立志向｣を摘み取る行為はしたくなかった｡いつの日か､実力をつけて､自分の稼ぎで働きたいという人間が出てくるだろう(実際には極めて遠く困難な道のりなのだが…)｡また､そういう｢夢｣が仕事のモチベーションを高めることもある｡｢目標｣を持てるという意味ではMugenの方式ほど､独立志向者に向いているだろう｡勿論､私個人としてはスタッフが独立して会社を去っていかれるよりは､幹部としてMugenを支えてほしいというのが本音である｡私自身､Mugenに対する夢もまだまだある｡重要な人材を失いたくはない｡
ただ､だからといってスタッフを歯車のように使いたくはない｡私が以前いた会社は､たとえ編集長であっても担当している媒体の総予算も粗利も教えてもらえなかった｡｢○○円以内で1冊を作ってくれ｣というのが上司の決まり文句だった｡デザイナーやイラストレーターに幾ら支払っているのか？ 本人に訊くことはタブーとされた｡
Mugenの仕事はだから厳しい｡だが､やりがいはあると私は信じている｡とはいえ､毎日スタッフが退社するのは早くて午後9時を過ぎる｡終電で帰ることも日常茶飯事だ｡
Mugenは決して残業や休日出勤を勧めていない｡私は前の会社では必ずのように午後7時には会社を出た｡空手の稽古や友人と会った｡しかし自慢ではないが､当時の編集部のなかで私ほど仕事が早かった人間はいないと自負している｡それはかつての同僚･山田英司や上司のH氏が認めるところだ｡
塚本は徹底して私の教育を受けてきた｡だから彼女の仕事に対する集中力は並ではないし､仕事も早い｡当然定時の6時過ぎには帰り支度をする｡
それでも経験2-3年程度では､なかなかそこまで効率的に仕事ができない｡結果的に退社時間が遅くなり睡眠不足､また編集者には必要な企画アイデアを考える余裕もなくなる｡そこで､せめて…というわけで､数年前からMugenは春休みを導入した｡3日間｡土日を挟めば計6日間の休みを取れる｡休暇中の仕事は厳禁だ｡
またMugenの場合､夏休みは1週間｡土日を挟んで9日間の休暇｡冬休みは毎年12/23からだ｡22日が忘年会と決まっている｡仕事始めが1/7だから3週間近い休みとなる｡もっとも冬休みだけは､各自の作業が1区切りつくまで､暮れの27日くらいまで出社するスタッフも少なくないが…｡
例年ならば､私も春休みを取る｡時にはスタッフより多く10日間程度取ることもある｡もっとも私の場合､代表なので休暇中でも会社に何か問題やトラブルがあれば電話がくる｡最近は海外でも携帯が使えるのでグアムやハワイにいても完全に仕事から解放されることはない｡特にこの2､3年は夏休み､沖縄のホテルのプールサイドで昼寝をしている時でさえ突然トラブルを知らせる電話がくる｡イライラしながら1日に何度も会社に電話を入れる｡休暇中の沖縄まで連絡がくるほどだから､それなりのトラブルが起きているのだ｡
これも代表の｢仕事｣だと諦めるしかないのだが…｡
しかし､今年は春休みが取れない｡｢芦原英幸伝｣が終わってしばらくボーっとしてはいたが､すぐに｢大山倍達の遺言｣に取りかからなくてはならない｡塚本にも春休みはない｡
人はいうだろう｡
｢休暇云々といっても普段から家でゴロゴロしているんだろ｡出社なんて週1程度なんだから仕方がないよ｣
ふざけるな! といいたい｡
｢俺はなあ､家にいようがレストランで食事していようが､常に会社のこと､担当の原稿のことを考えているんじゃ｣
こういう生活も端から見るほど決して楽ではないのだ｡
(了)
2008.03.13
告知/｢小島一志のＱ&Ａ｣ ﾌﾞﾛｸﾞ･ﾌﾟﾛﾌｨｰﾙ〜感想､質問を受け付けます
著書､ブログ､プロフィール､日記に関する感想･質問をお送り下さい｡質問については｢小島一志の日記＋Ｑ&Ａ｣にてお答えします｡
greadroard@vcne.jp
※メールを送る際の約束
�〇疚召鯢�ず明記
��年齢と職種を明記
�Ｅ渡暖峭罎鯡正�
�の票韻△觚斥娶�いをする
��PCからのアクセスは不可
※紳士的なメールには必ず誠意を込めて返事いたします｡
ただし､迷惑メール(誹謗中傷)と判断した場合は｢脅迫･誣告･名誉毀損｣などの罪状により顧問弁護士と相談の上､確実に相応の責任を強要いたします｡
なお､このアドレスは､某有名探偵社Gと提携したものです｡受信時に相手の携帯機種番号&登録携帯番号が自動的に付記され､容易に個人の特定が可能なG社管理の最新式セキュリティ･アドレスです｡同時に､G探偵社との契約で､個人追求もいたします｡
また､送付前の一時的アドレス変更の際も､オリジナルアドレスに戻す操作を行った時点でオリジナルアドレスが記録され､携帯機種番号&登録携帯番号が当方に送付されます｡
以上の件をご了解のもと､宜しくお願いします｡
小島一志
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ただし､迷惑メール(誹謗中傷)と判断した場合は｢脅迫･誣告･名誉毀損｣などの罪状により顧問弁護士と相談の上､確実に相応の責任を強要いたします｡
なお､このアドレスは､某有名探偵社Gと提携したものです｡受信時に相手の携帯機種番号&登録携帯番号が自動的に付記され､容易に個人の特定が可能なG社管理の最新式セキュリティ･アドレスです｡同時に､G探偵社との契約で､個人追求もいたします｡
また､送付前の一時的アドレス変更の際も､オリジナルアドレスに戻す操作を行った時点でオリジナルアドレスが記録され､携帯機種番号&登録携帯番号が当方に送付されます｡
以上の件をご了解のもと､宜しくお願いします｡
小島一志
2008.03.12
｢芦原英幸伝｣の制作秘話!!
そもそも｢芦原英幸伝｣は､｢大山倍達正伝｣の執筆後､酒席のなかで新潮社の部長や編集長たちの間から出た｢芦原英幸正伝｣の企画が原点といえます｡彼らはみな芦原英幸ファンであり､｢大山倍達を描いたら次は是非とも芦原英幸を!｣と大いに盛り上がったものです｡
一方､私自身も生前の芦原英幸から色々なことを託されていました｡まさか突然あのような不治の病に冒されるとは思わず､ある意味､軽く｢小島〜､おまえが偉くなったら絶対書いてくれよな｣という感じで､主に次のような話しをホテルのベッドに肘枕をついた芦原は私に語りました｡時には顔を真っ赤にしながら芦原は怒りを露わにして熱弁を振るったこともあります｡そんなときは必ず身を乗り出して最後にいいました｡
｢小島､いつか必ずﾜｼの言葉を公にしてくれよ!｣
�‖膸各讃貉�代と極真会館職員時代に倒した人間
�▲汽丱�が生まれた経緯
�６某寝餞枅北腓凌深�
�ぐ恩恐餞朿�設パーティーで大山倍達がやったこと
�ダ菊参餞曚�できた背景と経緯
��正道会館の裏切り行為
�Ф某�&正道からの刺客
�┳畍彊豕海反深�日佐夫との決別
��芦原英幸が目指すもの
��Aバトンと空手の技術融合
以上の10点だった｡とはいえ､いまだに生々しい話題も多く､いまの私では書けないことも少なくなくありませんでした｡だから､いつになれば新潮社の方々との約束を果たせるのか､全く先が見えない状態でした｡
ちょうどそんな時､2代目館長として活躍していた芦原英幸の長男･英典氏が30歳を迎えたのを知ったのです｡英典氏はよく｢自分が30になるまでは可能な限り自分が表にでず地道に活動したいと言っていました｡私は英典氏に｢今こそ父･芦原英幸のことを書くべきだ｣と説得しました｡
初めは｢語り降ろし｣ではなく一般的な文語表現で書く予定でした｡しかし英典氏のインタビュー原稿を読んでみると､何から何まで面白いエピソードに満ちていました｡この面白さは｢語り降ろし｣でこそ生きると私は判断しました｡
ただ､その時点で私は塚本佳子との共著｢｢大山倍達の遺言｣｣に取り掛かっていました｡当然､小島が筆を取るのは現実的に不可能と思われました｡ところが昨年夏頃から一旦は落ち着いたかに見えた｢極真会館分裂騒動｣が連合会による裁判や､新極真会会の権力闘争など､俄かに事態が動き始めたのです｡
｢もう少し､極真空手の世界の動向を観察したのがいいのでは?｣
という塚本の言葉を幸いに､私は急遽､｢芦原英幸伝｣の執筆を自ら考えるようになりました｡多少神懸かりな逸話ではありますが､私の夢枕に立った芦原英幸が｢これは小島に書いてもらわんといけん､小島が書いてくれ｣と迫る夢をみた私は､とりあえず｢大山倍達の遺言｣を塚本に託し､｢芦原英幸伝｣の制作に取り掛かりました｡当初の構成を白紙に戻し､私は構成から練り直しました｡
あくまで英典氏の言葉を主体にしながらも､｢語り降ろし｣という形態ながら､英典氏以外のお母様やお姉様の言葉､さらには生前の芦原英幸から託された言葉を原稿の中に取り混ぜていきました｡
ですから本作品は｢英典氏の言葉｣の体裁を取りながら､実は生前の芦原英幸の言葉など色々な要素が加味されています｡単なる英典氏のインタビュー集ではないことを､読者には､どうか抑えて読んで頂ければ幸いです｡
｢芦原英幸伝｣にこそ､｢空手バカ一代｣では到底描かれなかった真実の芦原英幸の人間像が詰まっています｡空手界のみならず格技界ひいては一般社会にも通用する､ひとりの男の半生と信念や思いが詰まっていると自負しております｡
空手や格技に興味のない方々にも十分に楽しめると同時に生きるという意味を再考してもらおるならば､それに増す喜びはありまん｡
一方､私自身も生前の芦原英幸から色々なことを託されていました｡まさか突然あのような不治の病に冒されるとは思わず､ある意味､軽く｢小島〜､おまえが偉くなったら絶対書いてくれよな｣という感じで､主に次のような話しをホテルのベッドに肘枕をついた芦原は私に語りました｡時には顔を真っ赤にしながら芦原は怒りを露わにして熱弁を振るったこともあります｡そんなときは必ず身を乗り出して最後にいいました｡
｢小島､いつか必ずﾜｼの言葉を公にしてくれよ!｣
�‖膸各讃貉�代と極真会館職員時代に倒した人間
�▲汽丱�が生まれた経緯
�６某寝餞枅北腓凌深�
�ぐ恩恐餞朿�設パーティーで大山倍達がやったこと
�ダ菊参餞曚�できた背景と経緯
��正道会館の裏切り行為
�Ф某�&正道からの刺客
�┳畍彊豕海反深�日佐夫との決別
��芦原英幸が目指すもの
��Aバトンと空手の技術融合
以上の10点だった｡とはいえ､いまだに生々しい話題も多く､いまの私では書けないことも少なくなくありませんでした｡だから､いつになれば新潮社の方々との約束を果たせるのか､全く先が見えない状態でした｡
ちょうどそんな時､2代目館長として活躍していた芦原英幸の長男･英典氏が30歳を迎えたのを知ったのです｡英典氏はよく｢自分が30になるまでは可能な限り自分が表にでず地道に活動したいと言っていました｡私は英典氏に｢今こそ父･芦原英幸のことを書くべきだ｣と説得しました｡
初めは｢語り降ろし｣ではなく一般的な文語表現で書く予定でした｡しかし英典氏のインタビュー原稿を読んでみると､何から何まで面白いエピソードに満ちていました｡この面白さは｢語り降ろし｣でこそ生きると私は判断しました｡
ただ､その時点で私は塚本佳子との共著｢｢大山倍達の遺言｣｣に取り掛かっていました｡当然､小島が筆を取るのは現実的に不可能と思われました｡ところが昨年夏頃から一旦は落ち着いたかに見えた｢極真会館分裂騒動｣が連合会による裁判や､新極真会会の権力闘争など､俄かに事態が動き始めたのです｡
｢もう少し､極真空手の世界の動向を観察したのがいいのでは?｣
という塚本の言葉を幸いに､私は急遽､｢芦原英幸伝｣の執筆を自ら考えるようになりました｡多少神懸かりな逸話ではありますが､私の夢枕に立った芦原英幸が｢これは小島に書いてもらわんといけん､小島が書いてくれ｣と迫る夢をみた私は､とりあえず｢大山倍達の遺言｣を塚本に託し､｢芦原英幸伝｣の制作に取り掛かりました｡当初の構成を白紙に戻し､私は構成から練り直しました｡
あくまで英典氏の言葉を主体にしながらも､｢語り降ろし｣という形態ながら､英典氏以外のお母様やお姉様の言葉､さらには生前の芦原英幸から託された言葉を原稿の中に取り混ぜていきました｡
ですから本作品は｢英典氏の言葉｣の体裁を取りながら､実は生前の芦原英幸の言葉など色々な要素が加味されています｡単なる英典氏のインタビュー集ではないことを､読者には､どうか抑えて読んで頂ければ幸いです｡
｢芦原英幸伝｣にこそ､｢空手バカ一代｣では到底描かれなかった真実の芦原英幸の人間像が詰まっています｡空手界のみならず格技界ひいては一般社会にも通用する､ひとりの男の半生と信念や思いが詰まっていると自負しております｡
空手や格技に興味のない方々にも十分に楽しめると同時に生きるという意味を再考してもらおるならば､それに増す喜びはありまん｡
｢芦原英幸伝｣ 笑い､驚き､しかし涙が嗚咽に変わった…
｢芦原英幸伝｣
とうとう新潮社から発売になるぞ｡
全国発売は3/18
だけど首都圏の大量店なら14､15日には並ぶだろう｡
今日､Mugenに｢見本｣が届いた｡本来ならば自分の著者でも発売されたら読まない主義だ｡しかし今回たついページを巡ってしまった｡
笑いｹﾞﾗｹﾞから怖い!驚き…しかし後半の100ページは涙が止まらない｡気がついたら嗚咽している自分がいた｡
芦原英幸ファンもアンチ芦原英幸も､とにかく読んで欲しい｡今年最高の感動ドラマだと保証する｡ほんま､泣けました…｡
とうとう新潮社から発売になるぞ｡
全国発売は3/18
だけど首都圏の大量店なら14､15日には並ぶだろう｡
今日､Mugenに｢見本｣が届いた｡本来ならば自分の著者でも発売されたら読まない主義だ｡しかし今回たついページを巡ってしまった｡
笑いｹﾞﾗｹﾞから怖い!驚き…しかし後半の100ページは涙が止まらない｡気がついたら嗚咽している自分がいた｡
芦原英幸ファンもアンチ芦原英幸も､とにかく読んで欲しい｡今年最高の感動ドラマだと保証する｡ほんま､泣けました…｡
2008.03.08
本当に｢強い人間｣は虚勢もｱﾋﾟｰﾙもしない｡逃げてはいけない!!(改訂版)
｢小島一志の書殴り｣でも書いたが､私は虚勢を張ったり自己アピールする人間が大嫌いである｡生前の芦原英幸も､｢芦原は見栄坊やアピールするヤツが大嫌いなんよ｡吐き気がするわ｣と口癖みたいにいっていた(｢芦原英幸伝｣参照)｡
｢根性では誰にも負けません｣
｢体力だけには自信があります｣
よく新入社員の募集をすると､こう面接でいって胸を張る人間が多い｡私は完全に芦原英幸の影響を受けて生きている｡だから私もそう無理して虚勢を張るヤツには必ず次のようにいう｡
｢そうか､根性や体力じゃ誰にも負けないんだ｡極真空手の世界にはヒンズースクワットを千回以上やる人間がワサワサいるけえ､んじゃ今からスクワット､1万回やれ! できなかったら虚偽申告として足の骨を折るけん｣
ほぼ100％の人間がビビる｡そして｢無理です｣と声を落とす｡私は必ずのようにそこで怒鳴る｡
｢カッコつけてアピールすんなや｡とっとと帰れ!｣
多少親しくなってくると､こう私にいう人間も少なくない｡
｢小島さん､自分は一生小島さんについていきます!｣
｢小島さんは自分の兄貴です｡一生付き合ってください｣
こうアピールする人間に共通しているのは不自然な｢熱さ｣､裏に見え隠れする｢媚び｣だ｡だから私は所謂｢熱血漢｣をあまり信じない｡そして､そのような言葉を臆面もなく吐くヤツらは間違いなく些細な理由で私から離れていく｡その時の文句もだいたい共通している｡
｢自分が小島さんの近くにいると､小島さんに迷惑をかけてしまう｣
｢全て小島さんに頼って生きていくと自立できないし､小島さんの足を引っ張ってしまう｣
必ず綺麗事､大義名分を並べたてるのだ｡だから私は､さも小島に心酔したような言葉を私に投げかける人間を信じない｡
会社を辞める､過去辞めていったスタッフの多くが必ずのように口にするのがこれだ｡
｢責任を取らせてください｣
私は時にそんな能書きを垂れるヤツには蹴りをいれる｡
バカ野郎が! ｢責任｣を取るために辞めるだと？ 辞めてもらって会社に何の得がある？
｢責任というなら､ウチはヤクザじゃないけえ､指を詰めろなんていわん｡その代わりに小指の骨を折らせろや｡本当に責任を取るというなら辞めずに､仕事の実績として成果を残しますというのが筋だろ｡責任を取って辞めますというのは綺麗事いって逃げたいだけやろが! 辞めるというならば､おまえがトラブルを起こして会社に損害を与えた分､塚本に計算してもらうけん､●万円か○百万円か分からんが綺麗に耳揃えて払ってから辞めろ｡それができないならば､汚名返上､名誉挽回のために汗して頑張れ｣
みんな綺麗事だ｡責任を取るために辞める…あまりに自分勝手で偽善的なアピールだ｡本当に信頼できる強い人間はアピールなどしない｡塚本佳子はこの20年近く､逆にもう少しアピールしろよ! といいたくなるほど一切､自己宣伝をしない｡どんなに陰で努力をしようが絶対に私の前ではそれを見せない｡むしろ隠す｡風邪を引こうが体調を崩そうが､私が｢大丈夫か？｣といえば｢大丈夫です｣としか答えない｡それこそ倒れる寸前まで絶対､弱音を吐かない｡そこまでくると､さすがに私は怒る｡
｢たまには弱音を吐けよ｡いつ訊いても『大丈夫です』じゃ分かんねえだろ｡頼むから少しは俺にアピールしてくれよ｣
私が塚本に頭が上がらない所以である｡同時に､だからこそ塚本が愛しいし､小島にとってなくてはならない存在なのだ｡
松井章圭も同じだ｡
極真会館の分裂騒動以来､松井を｢厚顔無恥｣｢独裁者｣などと揶揄する人間が腐るほどいる｡結局､松井を否定･批判しながら実は松井の｢強さ｣に怯みたじろいでいるのだ｡たしかに松井章圭の精神的な強さは現在の空手界随一と断言してもいいだろう｡しかし松井は自分の強さを決してアピールしない｡
松井章圭といえば､選手時代は｢極真空手の貴公子｣と呼ばれ､ｸﾘｰﾝなｲﾒｰｼﾞが一般的だった｡およそ｢不良｣や｢ﾔﾝﾁｬ｣とは程遠い存在だった｡しかし､それは緑健児や黒澤浩樹のように自ら武勇伝を一切口にしなかったからだ｡だが､本当の松井はｶﾞｷの頃からｹﾝｶの｢修羅場｣を幾度も潜ってきた｢ﾎﾝﾏﾓﾝ｣である｡緑や黒澤の武勇伝など松井の経験に比べれば｢お遊戯｣のようなものだ｡
だが､松井はそんな自分を隠す｡決してアピールをしない｡極真会館館長である現在､役職上｢強いリーダー｣を演じなくてはならない時もある｡しかし､松井の態度は常に自然だ｡
ある時､私は仕事に限界を感じ､プライベートでも疲れ切った｡私は松井に弱音を吐いた｡松井は私にいった｡
｢僕は強くなんかない｡弱い人間です｡でも弱い自分が嫌だから､嫌で仕方がないから強くあろうと精一杯努力しているんです｡自分が守らなければならないもの､自己の誇りであったり愛する人であったり､命を懸けてでも守らなければならない｡だから強くありたい､絶対､弱みを見せない｡努力して強くあろうと頑張っているんです｡逃げるのは誰でもできますよ､逃げないで踏ん張るしかないんです｣
私は松井の言葉にある種の衝撃を受けた｡たしかに最初から強い人間などいないのかもしれない｡だが､松井章圭は別だと思っていた｡しかし松井も普通の人間だった｡そして強くあろうともがいて生きてきたのだ｡もがいてもがいて…だから絶対に松井は何に対しても逃げなかったのである｡
塚本佳子と松井章圭｡
私はよく冗談で｢小島､塚本､松井の悪の枢軸｣という｡とんでもない｡ちなみに､私にとって｢悪｣とは｢強さ｣を意味しているが､塚本と松井に比較したら､なんと自分が弱く浅ましいか…｡
本当に強い人間は決して虚勢を張らない｡アピールもしない｡時には謙虚過ぎるほど､頭を低く垂れる｡だが､かといって誰も舐めたりできない｢威圧感｣が周囲に漂っている｡ギスギスした威圧感ではない｡眩しいほどに慈愛に溢れている｡それを陳腐ないい方で表現すれば｢オーラがある｣ということになる｡
芦原英幸には太陽のようなオーラが輝いていた｡
盧山初雄にもオーラがある｡そして松井章圭と塚本佳子…｡
小島がいかに｢アピール｣しても太刀打ちできない｡本当の強さとは､そういうものだと私は痛感している｡
まだまだ小島は甘い｡
(了)
｢根性では誰にも負けません｣
｢体力だけには自信があります｣
よく新入社員の募集をすると､こう面接でいって胸を張る人間が多い｡私は完全に芦原英幸の影響を受けて生きている｡だから私もそう無理して虚勢を張るヤツには必ず次のようにいう｡
｢そうか､根性や体力じゃ誰にも負けないんだ｡極真空手の世界にはヒンズースクワットを千回以上やる人間がワサワサいるけえ､んじゃ今からスクワット､1万回やれ! できなかったら虚偽申告として足の骨を折るけん｣
ほぼ100％の人間がビビる｡そして｢無理です｣と声を落とす｡私は必ずのようにそこで怒鳴る｡
｢カッコつけてアピールすんなや｡とっとと帰れ!｣
多少親しくなってくると､こう私にいう人間も少なくない｡
｢小島さん､自分は一生小島さんについていきます!｣
｢小島さんは自分の兄貴です｡一生付き合ってください｣
こうアピールする人間に共通しているのは不自然な｢熱さ｣､裏に見え隠れする｢媚び｣だ｡だから私は所謂｢熱血漢｣をあまり信じない｡そして､そのような言葉を臆面もなく吐くヤツらは間違いなく些細な理由で私から離れていく｡その時の文句もだいたい共通している｡
｢自分が小島さんの近くにいると､小島さんに迷惑をかけてしまう｣
｢全て小島さんに頼って生きていくと自立できないし､小島さんの足を引っ張ってしまう｣
必ず綺麗事､大義名分を並べたてるのだ｡だから私は､さも小島に心酔したような言葉を私に投げかける人間を信じない｡
会社を辞める､過去辞めていったスタッフの多くが必ずのように口にするのがこれだ｡
｢責任を取らせてください｣
私は時にそんな能書きを垂れるヤツには蹴りをいれる｡
バカ野郎が! ｢責任｣を取るために辞めるだと？ 辞めてもらって会社に何の得がある？
｢責任というなら､ウチはヤクザじゃないけえ､指を詰めろなんていわん｡その代わりに小指の骨を折らせろや｡本当に責任を取るというなら辞めずに､仕事の実績として成果を残しますというのが筋だろ｡責任を取って辞めますというのは綺麗事いって逃げたいだけやろが! 辞めるというならば､おまえがトラブルを起こして会社に損害を与えた分､塚本に計算してもらうけん､●万円か○百万円か分からんが綺麗に耳揃えて払ってから辞めろ｡それができないならば､汚名返上､名誉挽回のために汗して頑張れ｣
みんな綺麗事だ｡責任を取るために辞める…あまりに自分勝手で偽善的なアピールだ｡本当に信頼できる強い人間はアピールなどしない｡塚本佳子はこの20年近く､逆にもう少しアピールしろよ! といいたくなるほど一切､自己宣伝をしない｡どんなに陰で努力をしようが絶対に私の前ではそれを見せない｡むしろ隠す｡風邪を引こうが体調を崩そうが､私が｢大丈夫か？｣といえば｢大丈夫です｣としか答えない｡それこそ倒れる寸前まで絶対､弱音を吐かない｡そこまでくると､さすがに私は怒る｡
｢たまには弱音を吐けよ｡いつ訊いても『大丈夫です』じゃ分かんねえだろ｡頼むから少しは俺にアピールしてくれよ｣
私が塚本に頭が上がらない所以である｡同時に､だからこそ塚本が愛しいし､小島にとってなくてはならない存在なのだ｡
松井章圭も同じだ｡
極真会館の分裂騒動以来､松井を｢厚顔無恥｣｢独裁者｣などと揶揄する人間が腐るほどいる｡結局､松井を否定･批判しながら実は松井の｢強さ｣に怯みたじろいでいるのだ｡たしかに松井章圭の精神的な強さは現在の空手界随一と断言してもいいだろう｡しかし松井は自分の強さを決してアピールしない｡
松井章圭といえば､選手時代は｢極真空手の貴公子｣と呼ばれ､ｸﾘｰﾝなｲﾒｰｼﾞが一般的だった｡およそ｢不良｣や｢ﾔﾝﾁｬ｣とは程遠い存在だった｡しかし､それは緑健児や黒澤浩樹のように自ら武勇伝を一切口にしなかったからだ｡だが､本当の松井はｶﾞｷの頃からｹﾝｶの｢修羅場｣を幾度も潜ってきた｢ﾎﾝﾏﾓﾝ｣である｡緑や黒澤の武勇伝など松井の経験に比べれば｢お遊戯｣のようなものだ｡
だが､松井はそんな自分を隠す｡決してアピールをしない｡極真会館館長である現在､役職上｢強いリーダー｣を演じなくてはならない時もある｡しかし､松井の態度は常に自然だ｡
ある時､私は仕事に限界を感じ､プライベートでも疲れ切った｡私は松井に弱音を吐いた｡松井は私にいった｡
｢僕は強くなんかない｡弱い人間です｡でも弱い自分が嫌だから､嫌で仕方がないから強くあろうと精一杯努力しているんです｡自分が守らなければならないもの､自己の誇りであったり愛する人であったり､命を懸けてでも守らなければならない｡だから強くありたい､絶対､弱みを見せない｡努力して強くあろうと頑張っているんです｡逃げるのは誰でもできますよ､逃げないで踏ん張るしかないんです｣
私は松井の言葉にある種の衝撃を受けた｡たしかに最初から強い人間などいないのかもしれない｡だが､松井章圭は別だと思っていた｡しかし松井も普通の人間だった｡そして強くあろうともがいて生きてきたのだ｡もがいてもがいて…だから絶対に松井は何に対しても逃げなかったのである｡
塚本佳子と松井章圭｡
私はよく冗談で｢小島､塚本､松井の悪の枢軸｣という｡とんでもない｡ちなみに､私にとって｢悪｣とは｢強さ｣を意味しているが､塚本と松井に比較したら､なんと自分が弱く浅ましいか…｡
本当に強い人間は決して虚勢を張らない｡アピールもしない｡時には謙虚過ぎるほど､頭を低く垂れる｡だが､かといって誰も舐めたりできない｢威圧感｣が周囲に漂っている｡ギスギスした威圧感ではない｡眩しいほどに慈愛に溢れている｡それを陳腐ないい方で表現すれば｢オーラがある｣ということになる｡
芦原英幸には太陽のようなオーラが輝いていた｡
盧山初雄にもオーラがある｡そして松井章圭と塚本佳子…｡
小島がいかに｢アピール｣しても太刀打ちできない｡本当の強さとは､そういうものだと私は痛感している｡
まだまだ小島は甘い｡
(了)
2008.03.06
考察&提言/武道･空手界に蔓延するｾｸﾊﾗ問題
近年､スポーツ界で活躍する女性が急増している｡マラソンを筆頭に陸上競技のあらゆる種目で女性選手が大活躍している｡サッカーもバレーボールも､そして格技の世界〜柔道､レスリング､ボクシング｡
いうまでもなく空手界でも女性選手の活躍が目覚ましい｡年を追うごとに女性空手も注目度が高まっている｡
しかしだ｡空手に限らない､このような｢武道｣などという訳の分からない玉石混淆の世界｡いまだに封建制が蔓延る｢男社会｣に女性が足を踏み入れる以上､絶対に｢自分は男性社会という特殊なところにいるのだ｣という意識だけは忘れてはいけない｡
｢誘惑｣は常に周囲に渦巻いているのだ｡
先輩だ､師範だ…､封建社会故に存在する｢目上の異性｣｡一般社会ならば､会社の上司が課長であろうが部長であろうが､少しでも性的視線や言動を受ければ｢セクハラ｣として訴えることが難しくない時代である｡
しかし｢武道｣を謳う男社会､封建社会にあっては女性自身も感覚が麻痺してしまいやすい環境であり､｢セクハラ｣を｢セクハラ｣と感じなくなってしまう傾向がある｡
もう20年近く前の話だ｡
いわゆる｢伝統派｣といわれる空手流派の連合団体が世界選手権を目前に､奥多摩のスポーツセンターで日本代表選手合宿を開いた｡当時､伝統空手の世界でも女性の組手試合が欧米主導ながら注目されていた｡
私は合宿に取材に行き､1泊したのだが､ある事実を知って仰天した｡練習後の風呂に女性選手たちが男性選手たちと一緒に入っていたのだ｡勿論､全裸姿である｡｢男たち｣の視線は確実に性的興奮に満ちていた｡だが､当の女性選手(3名)はそんな男の視線に気がつかずあっけらかんとしているではないか｡
翌日､私はくだんの女性選手たちにインタビューをした｡ついでに恐る恐る｢何故､男性選手と一緒に入浴しているのか？｣と訊いた｡彼女たちは平然と答えた｡
｢だって武道の世界には男も女もない｡女だからといって甘えてはいけない｡何をするにも女だからと特別扱いはしない｡風呂に男と入って恥ずかしがっているようならば､それは甘えているということだ…､そう私たちは大学の先輩や監督にいわれてきたから｡空手の世界にいるときは､私たちは女じゃないんです｡女であってはいけないんです｣
私は呆れ果ててしまい､開いた口が塞がらなかった｡ことがことだけに､記事にすることも避けた｡しかし､この件をある大学柔道関係者にいうと､大学柔道界にも似たような｢悪習｣があったという｡ただ､柔道の場合はメディアに目をつけられた｡特にスキャンダル雑誌に暴露されたおかげで自粛に追い込まれ､いまはなくなったという｡
武道･空手の世界の恥部といってもいい｡極めて微妙な問題でもあり､なかなか表には出難い｡ただ…､武道であれ空手であれ､｢男女平等｣を履き違えてはいけない｡｢セクハラ｣には例外はないのだ｡
興味本位の問題ではなく､｢男｣である私自身も可能ならば書きたくないことである｡また､私は全ての道場や空手部がそうだとはいわない｡それはごく一部に限られている…そう願っているし､実際モラルのしっかりとした道場の方が多いのも事実である｡
しかし､オリンピック村に集う各国選手たちの乱れた異性間交渉が国際的に問題視される現在だからあえていう｡武道･空手の世界は女性にとって､ある意味｢誘惑とセクハラに満ちた危険な場所｣である｡それを忘れてはいけない｡勿論､男たちの意識改善が必要であるのはいうまでもない｡
(了)
いうまでもなく空手界でも女性選手の活躍が目覚ましい｡年を追うごとに女性空手も注目度が高まっている｡
しかしだ｡空手に限らない､このような｢武道｣などという訳の分からない玉石混淆の世界｡いまだに封建制が蔓延る｢男社会｣に女性が足を踏み入れる以上､絶対に｢自分は男性社会という特殊なところにいるのだ｣という意識だけは忘れてはいけない｡
｢誘惑｣は常に周囲に渦巻いているのだ｡
先輩だ､師範だ…､封建社会故に存在する｢目上の異性｣｡一般社会ならば､会社の上司が課長であろうが部長であろうが､少しでも性的視線や言動を受ければ｢セクハラ｣として訴えることが難しくない時代である｡
しかし｢武道｣を謳う男社会､封建社会にあっては女性自身も感覚が麻痺してしまいやすい環境であり､｢セクハラ｣を｢セクハラ｣と感じなくなってしまう傾向がある｡
もう20年近く前の話だ｡
いわゆる｢伝統派｣といわれる空手流派の連合団体が世界選手権を目前に､奥多摩のスポーツセンターで日本代表選手合宿を開いた｡当時､伝統空手の世界でも女性の組手試合が欧米主導ながら注目されていた｡
私は合宿に取材に行き､1泊したのだが､ある事実を知って仰天した｡練習後の風呂に女性選手たちが男性選手たちと一緒に入っていたのだ｡勿論､全裸姿である｡｢男たち｣の視線は確実に性的興奮に満ちていた｡だが､当の女性選手(3名)はそんな男の視線に気がつかずあっけらかんとしているではないか｡
翌日､私はくだんの女性選手たちにインタビューをした｡ついでに恐る恐る｢何故､男性選手と一緒に入浴しているのか？｣と訊いた｡彼女たちは平然と答えた｡
｢だって武道の世界には男も女もない｡女だからといって甘えてはいけない｡何をするにも女だからと特別扱いはしない｡風呂に男と入って恥ずかしがっているようならば､それは甘えているということだ…､そう私たちは大学の先輩や監督にいわれてきたから｡空手の世界にいるときは､私たちは女じゃないんです｡女であってはいけないんです｣
私は呆れ果ててしまい､開いた口が塞がらなかった｡ことがことだけに､記事にすることも避けた｡しかし､この件をある大学柔道関係者にいうと､大学柔道界にも似たような｢悪習｣があったという｡ただ､柔道の場合はメディアに目をつけられた｡特にスキャンダル雑誌に暴露されたおかげで自粛に追い込まれ､いまはなくなったという｡
武道･空手の世界の恥部といってもいい｡極めて微妙な問題でもあり､なかなか表には出難い｡ただ…､武道であれ空手であれ､｢男女平等｣を履き違えてはいけない｡｢セクハラ｣には例外はないのだ｡
興味本位の問題ではなく､｢男｣である私自身も可能ならば書きたくないことである｡また､私は全ての道場や空手部がそうだとはいわない｡それはごく一部に限られている…そう願っているし､実際モラルのしっかりとした道場の方が多いのも事実である｡
しかし､オリンピック村に集う各国選手たちの乱れた異性間交渉が国際的に問題視される現在だからあえていう｡武道･空手の世界は女性にとって､ある意味｢誘惑とセクハラに満ちた危険な場所｣である｡それを忘れてはいけない｡勿論､男たちの意識改善が必要であるのはいうまでもない｡
(了)
2008.03.04
何するのも､どこ行くのも3人!?小島と塚本､大志…｡＆｢悪友｣､松井章圭
先日､松井章圭から電話があった｡ある事情で松井はいま養生中だ｡長話になった｡久々に昔のただの松井章圭とただの小島一志に戻れた｡
昔話に花が咲いた｡あの頃､私たちには守るものも何にもなく､貧乏でラーメンライスが大のご馳走だった｡暑いといえばパンツだけになって2人で逆立ちをしたものだ｡
｢逆立ちをすると頭に血が上るでしょ｡そして元の姿勢に戻ると､頭の血がスーッと下がって涼しくなるんですよ｣
嘘だ!? 内心思いながら一緒に逆立ちをした｡私は凡人だから､30秒もしたら目が回り､腕も限界になって立ち上がった｡涼しくなるどころか立ち眩みがして気分が悪くなった｡しかし流石は世界チャンピオンだ…3本指だけで松井は5分くらい逆立ちを続けていた｡しかし!? 気がついたらパンツの間､股間から大きな大きな｢梅干し｣と○○が! 当時､まだ18のあどけないツクシンボのような塚本の顔が真っ赤になった｡
｢小島さん､鍛え方が足りないですね〜｣
自慢する松井に私はいった｡
｢松井さん､パンツの間から○○がはみ出してるぜ｣
塚本は｢……｣
こんなバカ話はまだまだ序の口である｡私たちには他人にいえない秘密がたくさんある｡ちなみに､その後の極真会館分裂騒動の際､三瓶啓二が｢小島と松井はホモ関係だ｣と情けないガセを流したが､それはない｡私も松井もノーマル､｢女性が大好き｣だ｡
本当に貧乏だった｡
｢銭がほしい､銭がほしいよ!｣
｢小島さん､なんかいい儲け話はないですかね｣
｢たまには自腹で腹一杯に焼き肉を食べたいなあ…｣
あれから20年弱が過ぎた｡
いわずと知れた極真会館館長に松井はのし上がった｡小島もﾁｮｯﾄだけMugenを大きくして物書きとしても少しは名前が売れてきた｡｢仕事｣の話題になると､互いの考え方も同一ではなく､また譲れないことも増えてきた｡
気まずくケンカ腰になることも少なくない｡そんな状態が96年頃から05年くらいまで続いた｡自然と縁遠くなった｡思えば2人とも30代で｢自分が大きくなること｣だけで精一杯だった｡だが40を過ぎ､ともにどこかで余裕も出てきたのかもしれない｡
この1､2年で小島と松井の関係は急激に昔のように戻った｡しかし｢昔のように｣であっても｢昔そのもの｣ではない｡互いに背負うものが大きく重くなっていることを互いに理解しつつ､しかし｢昔のように｣付き合えるようになった｡
いまの私は松井と会うというと必ず塚本と大志が一緒である｡というより外出する際､私は必ず塚本を伴っていく｡さらにプライベートの場合､そこに大志が加わる｡近々､郷田勇三と食事をするが､間違いなく私たちは3人で行くだろう｡
意味合いは異なるが､この15年間､たった｢独り｣で敵と戦い続けてきた松井は､だから私なんかより百倍以上も苦労しただろうし､強い｡でも､松井にすれば私が常に塚本､大志と一緒にいることが､ときには羨ましくも映るようだ｡そういえば郷田勇三もよく私にいう｡
｢おまえら3人はいつも一緒でセットだからなあ｡羨ましいよ､仕事を全部任せられる《女房》がいて､《跡継ぎ》の息子がいて｡普通はいないよ､そんな信じられる人間が周りにいるなんて｡我が子だって信じられない時代だよ｡何で小島みたいなろくでもない人間に､そんな出来過ぎたのがいるのか不思議でならないよ｡まあ､だから夢現舎も大きくなるし､作家もやってられるんだろうな｣
今日､松井のもとを訪ねたときも､フッと松井は羨ましそうな顔をした｡先日の電話のときも､｢じゃあ来週行きますね｣という私の言葉に､松井は｢塚本さんによろしく待ってますと伝えてください｡それから大志君にも…｣と応えた｡最初から分かっているのだ｡
今度一緒に海外視察に連れて行ってくれというと､松井は喜んで｢是非､一緒に行きましょう｣といってくれた｡しかし暫く間を置いて､｢でも小島さんは塚本さんと大志君と一緒でしょ｡まあいいですけど､飛行機の席は僕の隣に座ってくださいよね!｣と念を押した｡
何度も書いてきたが､改めて繰り返す｡
いまの私はMugenの全ての実権を塚本に任せ､私は会社のことが殆ど分からない｡第一､会社に行ってもコピー機もFaxも1人では使えない｡どんな資料がどこにあるのかも分からない｡何もかも塚本任せだ｡
松井は｢そろそろ僕も身辺を整理して､人に任せるものは任せるようにしていきたいんです｣といった｡私は応えた｡
｢そんな…､絶対に無理ですよ｡そんな人間､単に頭が切れるだけじゃダメなんですからね｡館長と同じスタンスで同じ方向を見ている人間じゃないと務まりませんからね｣
無意識のうちに私は塚本のことを思い浮かべていたのかもしれない｡松井も当然､そうだったのだろう｡明らかに塚本の方をチラッと見てから､｢小島さんは幸せ者ですよ｣と呟いた｡小さな声で､その言葉は小島にしか聞こえなかったかもしれない｡
極真空手､極真会館の在り方や方向性について､決して私と松井の考え方はイコールではない｡だが､小島と塚本はイコールだ｡勿論､息子の大志は私よりも塚本を尊敬し､慕っている｡確かに私は幸せ者だが､せめて｢個人的｣な部分では昔と同じ､大山総裁が逝った当日､｢松井章圭を支持､応援する｣と覚悟したときと何ら変わらずにずっと松井章圭を応援していく! と改めて心にいい聞かせた｡
ただ､私は現在松井と対立関係にある盧山初雄にも多大な義理がある｡もとの師でもあり､盧山率いる極真館の方向性を絶対的に支持している｡これはMugenとしての｢公的姿勢｣でもある｡だが､いつの日か私は松井章圭と盧山初雄が和解する日がくると信じている｡
私はどちらかのスパイでもないし八方美人でもない｡ただ私は盧山初雄も好きなのだ｡そして､それは当然塚本も､現在極真会館城西支部に通う大志もイコールである｡
小島と塚本､大志は一心同体なのだ｡いまはそれでいいと思ってもいる｡
(了)
昔話に花が咲いた｡あの頃､私たちには守るものも何にもなく､貧乏でラーメンライスが大のご馳走だった｡暑いといえばパンツだけになって2人で逆立ちをしたものだ｡
｢逆立ちをすると頭に血が上るでしょ｡そして元の姿勢に戻ると､頭の血がスーッと下がって涼しくなるんですよ｣
嘘だ!? 内心思いながら一緒に逆立ちをした｡私は凡人だから､30秒もしたら目が回り､腕も限界になって立ち上がった｡涼しくなるどころか立ち眩みがして気分が悪くなった｡しかし流石は世界チャンピオンだ…3本指だけで松井は5分くらい逆立ちを続けていた｡しかし!? 気がついたらパンツの間､股間から大きな大きな｢梅干し｣と○○が! 当時､まだ18のあどけないツクシンボのような塚本の顔が真っ赤になった｡
｢小島さん､鍛え方が足りないですね〜｣
自慢する松井に私はいった｡
｢松井さん､パンツの間から○○がはみ出してるぜ｣
塚本は｢……｣
こんなバカ話はまだまだ序の口である｡私たちには他人にいえない秘密がたくさんある｡ちなみに､その後の極真会館分裂騒動の際､三瓶啓二が｢小島と松井はホモ関係だ｣と情けないガセを流したが､それはない｡私も松井もノーマル､｢女性が大好き｣だ｡
本当に貧乏だった｡
｢銭がほしい､銭がほしいよ!｣
｢小島さん､なんかいい儲け話はないですかね｣
｢たまには自腹で腹一杯に焼き肉を食べたいなあ…｣
あれから20年弱が過ぎた｡
いわずと知れた極真会館館長に松井はのし上がった｡小島もﾁｮｯﾄだけMugenを大きくして物書きとしても少しは名前が売れてきた｡｢仕事｣の話題になると､互いの考え方も同一ではなく､また譲れないことも増えてきた｡
気まずくケンカ腰になることも少なくない｡そんな状態が96年頃から05年くらいまで続いた｡自然と縁遠くなった｡思えば2人とも30代で｢自分が大きくなること｣だけで精一杯だった｡だが40を過ぎ､ともにどこかで余裕も出てきたのかもしれない｡
この1､2年で小島と松井の関係は急激に昔のように戻った｡しかし｢昔のように｣であっても｢昔そのもの｣ではない｡互いに背負うものが大きく重くなっていることを互いに理解しつつ､しかし｢昔のように｣付き合えるようになった｡
いまの私は松井と会うというと必ず塚本と大志が一緒である｡というより外出する際､私は必ず塚本を伴っていく｡さらにプライベートの場合､そこに大志が加わる｡近々､郷田勇三と食事をするが､間違いなく私たちは3人で行くだろう｡
意味合いは異なるが､この15年間､たった｢独り｣で敵と戦い続けてきた松井は､だから私なんかより百倍以上も苦労しただろうし､強い｡でも､松井にすれば私が常に塚本､大志と一緒にいることが､ときには羨ましくも映るようだ｡そういえば郷田勇三もよく私にいう｡
｢おまえら3人はいつも一緒でセットだからなあ｡羨ましいよ､仕事を全部任せられる《女房》がいて､《跡継ぎ》の息子がいて｡普通はいないよ､そんな信じられる人間が周りにいるなんて｡我が子だって信じられない時代だよ｡何で小島みたいなろくでもない人間に､そんな出来過ぎたのがいるのか不思議でならないよ｡まあ､だから夢現舎も大きくなるし､作家もやってられるんだろうな｣
今日､松井のもとを訪ねたときも､フッと松井は羨ましそうな顔をした｡先日の電話のときも､｢じゃあ来週行きますね｣という私の言葉に､松井は｢塚本さんによろしく待ってますと伝えてください｡それから大志君にも…｣と応えた｡最初から分かっているのだ｡
今度一緒に海外視察に連れて行ってくれというと､松井は喜んで｢是非､一緒に行きましょう｣といってくれた｡しかし暫く間を置いて､｢でも小島さんは塚本さんと大志君と一緒でしょ｡まあいいですけど､飛行機の席は僕の隣に座ってくださいよね!｣と念を押した｡
何度も書いてきたが､改めて繰り返す｡
いまの私はMugenの全ての実権を塚本に任せ､私は会社のことが殆ど分からない｡第一､会社に行ってもコピー機もFaxも1人では使えない｡どんな資料がどこにあるのかも分からない｡何もかも塚本任せだ｡
松井は｢そろそろ僕も身辺を整理して､人に任せるものは任せるようにしていきたいんです｣といった｡私は応えた｡
｢そんな…､絶対に無理ですよ｡そんな人間､単に頭が切れるだけじゃダメなんですからね｡館長と同じスタンスで同じ方向を見ている人間じゃないと務まりませんからね｣
無意識のうちに私は塚本のことを思い浮かべていたのかもしれない｡松井も当然､そうだったのだろう｡明らかに塚本の方をチラッと見てから､｢小島さんは幸せ者ですよ｣と呟いた｡小さな声で､その言葉は小島にしか聞こえなかったかもしれない｡
極真空手､極真会館の在り方や方向性について､決して私と松井の考え方はイコールではない｡だが､小島と塚本はイコールだ｡勿論､息子の大志は私よりも塚本を尊敬し､慕っている｡確かに私は幸せ者だが､せめて｢個人的｣な部分では昔と同じ､大山総裁が逝った当日､｢松井章圭を支持､応援する｣と覚悟したときと何ら変わらずにずっと松井章圭を応援していく! と改めて心にいい聞かせた｡
ただ､私は現在松井と対立関係にある盧山初雄にも多大な義理がある｡もとの師でもあり､盧山率いる極真館の方向性を絶対的に支持している｡これはMugenとしての｢公的姿勢｣でもある｡だが､いつの日か私は松井章圭と盧山初雄が和解する日がくると信じている｡
私はどちらかのスパイでもないし八方美人でもない｡ただ私は盧山初雄も好きなのだ｡そして､それは当然塚本も､現在極真会館城西支部に通う大志もイコールである｡
小島と塚本､大志は一心同体なのだ｡いまはそれでいいと思ってもいる｡
(了)
2008.03.03
私は｢武道家｣ではありません｡しがない｢物書き｣ですけえ! (最新版3/3)
｢あんた武道家だろう？ 武道家がまるでヤクザみたいなことをいったりして恥ずかしくはないのか!｣
似たような言葉をいままで何度もいろんな人から浴びせられました｡ハッキリいっておきます｡小島は過去､自分を｢武道家｣などといったことはありません｡また自分が｢武道家｣だなんて思ったこともありません｡
それでは訊きます｡
｢あんた武道家だろうが…｣という言葉にはいかなる意味が込められているのですか？ 私は謙遜しているのではありません｡｢武道家｣という言葉､また自らを｢武道家｣と名乗る人間を侮蔑､見下しているのです｡まだ｢格闘家｣というのならば分かります｡格技を極めた者､または格技を生業とする者を｢格闘家｣と呼ぶのでしょう｡
勿論､小島は｢格闘家｣と自称するほど格技を極めてはいませんから｢格闘家｣でもありませんが…｡柔道も古武術も極真空手もみな中途半端､常に道場の末席の末席を汚してきただけの半端者です｡
しかし｢武道家｣と｢格闘家｣の持つ意味は違うはずです｡みなさん､誤解しているのではありませんか？ それとも勘違いをしていませんか？ ｢武道家｣という言葉には､｢格技･武道を極めていると同時に人格者である｣という意味が含まれているのでしょう｡つまり｢格技を極めた者は人格者でなければならない｣とでもいいたいのでしょうか？
バカいっちゃいけませんよ｡格技を極めることと人間性や精神性を高めることは全く別ですよ｡ならば昨年､問題になった｢新極真会支部長の強姦･強盗事件｣をどう説明します？ 三瓶啓二の弟子もかつて刑事事件を起こしていましたね｡新極真会の看板を背負っている塚本徳臣は麻薬事件､鈴木国博は暴行事件を起こしていますが…｡彼らを｢武道家｣と呼ぶのですか？
小島が知る限り､｢武道家｣といって｢確かにもっとも…｣と頷けるのは盧山初雄くらいです｡盧山先生は齢60にもかかわらず毎日､稽古と鍛錬を怠らず､道場での指導も自ら先頭に立ち続けています｡人間的にも尊敬に値する方です｡当然､抜群に強い｡
｢武道家｣…､実に胡散臭い言葉です｡芦原英幸が口癖のようにいっていました｡
｢空手の先生とおだてられて､自分が教育者にでもなったつもりの人間が多すぎる｡たかが空手家なんて社会のなかではヒヨッコですけん｡芦原はただの空手職人で十分です｣
これこそ至言というものです｡
｢武道家｣と自称する人間を信用しない…｡これが小島の主義です｡ましてや格技も中途半端な小島が自分を｢武道家｣などとバカな事をいうはずがないでしょう｡当然､私は人格者でも教育者でもありません｡ゴミのような端っばの人間です｡
だから小島は三瓶啓二や東孝のように､｢空手で教育云々〜｣などと公言する人間を心底軽蔑しています｡第一､三瓶が｢空手で教育〜｣といい出した頃､たしか80年代の半ばでした｡三瓶が主催する東北大会か福島大会のパンフレットを作る際､彼は私に電話でいいました｡
｢これからは空手による教育を俺の持論にしていく｡だから､その事について論文を書け｡大会パンフレットに掲載するから｣
私が｢月刊空手道｣の編集者だった頃でした｡あの頃の三瓶は空手チャンピオンという｢名声｣を武器にして政界進出を計画していました(勿論､たかが空手チャンピオンだけで世の中渡れるほど世間は甘くなく､三瓶の政治家への野望は簡単に頓挫するのですが)｡
そこで私は答えました｡
｢先輩､分かりました｡それでは空手による教育について､先輩の考えをざっくばらんに話してください｣
すると､三瓶から驚く言葉が返ってきました｡
｢そんなもん俺には分からないだろが｡だからオマエ書けといってるんだよ｣
結局その後､三瓶が語る｢空手教育論｣は､ほとんど小島が適当に書いた評論の焼き直しに終始しています｡三瓶の例こそが､教育論だ精神論だと､さも偉そうな事を口にする人間の低俗さ､胡散臭さを表しているといえるでしょう｡三瓶の語る教育論の原型は小島が書いた論文にある…なんとバカバカしいことでしょうか｡しかし､これは紛れもなく事実です｡
｢違う! 小島は嘘を書いている｣
そういうのならば､三瓶先輩､直接小島にクレームをつけてくださいよ｡あなたは｢武道家｣なんでしょうから｡
繰り返します｡
小島は｢武道家｣と自称する人間を認めていません｡武道家と名乗るヤツにはロクなのがいません｡逆に頭のなかが空っぽで軽薄なヤツだと小島は信じています｡特に最近は空手着さえ殆ど着ないで､｢空手ビジネス｣や｢権力闘争｣に夢中になっている人間に限って執拗に自分を｢武道家｣と宣伝をする…｡
酷いのは､私たち物書きのなかにも箔をつけたいのか自分のプロフィールに｢武道家｣と書く輩までいるというのが呆れます｡古くはO､近年ならばMやY｡本名出してもいいんですが…｡とにかく小島は｢武道家｣などと自惚れた人間ではありません｡また｢格闘家｣といえるほど､格技を極めてもいません｡山田英司のように｢戦う編集長｣だなんてﾊﾞｶの極致､そういうｶｽを恥知らずというのです｡
ただ､小島は｢武道家｣でも｢格闘家｣でもありませんから､未熟な｢物書き｣ふぜいに過ぎませんから…私にｹﾝｶを売るときは気をつけて頂きたいものです｡格技のように徒手空拳で1対1､｢参った!｣で勝敗が決するのは｢試合｣であって｢ｹﾝｶ｣とはいいません｡ｹﾝｶにはﾙｰﾙもﾍﾁﾏもありませんからね｡小島は手段を選びません｡ｶﾞｷの頃からﾅｲﾌ､ｶﾐｿﾘ､ｱｲｽﾋﾟｯｸ(錐)を武器にして生き抜いてきた人間です｡舐めた話は止めてもらいたいものです｡
｢小島さん●●にｹﾝｶを売るんですか？｣
｢○○塾(または○●道場､●○会館)にｹﾝｶを売るのか!?｣
私はたまに､そんなことをいわれます｡｢ｹﾝｶを売るのか？｣と叫びながら実はそっちがｹﾝｶを小島に売っているのですが…｡小島は自分から｢筋｣も｢義｣も通らぬケンカなど売りません｡
｢小島は大道塾､新極真会にケンカを売った!｣
未だにそんなアホをいう人間は減りません｡小島にケンカを売ったのは東孝でしょうが｡弟子たちに懇願されて組織の在り方に疑問を呈したら､翌日から｢小島はｷﾁｶﾞｲだから…｣と東は弟子たちに吹聴し始めたものです｡小島と東の確執の｢事実｣は何度も書いてきました｡東先生､小島の言い分が違うというならば､直接小島に文句をいってください｡陰口いわずに堂々と｡だって東先生は｢武道家｣なんでしょ｡
新極真会には紳士的に取材申請を出しました｡事務局長の小井泰三は正式に受諾してくれました｡ところが､どこから｢天の声｣が降りてきたのか？突然､取材受諾が白紙に戻された｡つまりケンカを売ってきたのは新極真会です｡その件を綴った小井からの手紙はいまも私のもとにあります｡公表しましょうか？
ちなみに新極真会とのトラブルについて､小島が新極真会からの何らかの圧力に屈したという噂があるそうな｡たしかに｢新極真会を自称する集団｣から凶器で襲撃されたことも何度かありました｡しかし小島は一歩も退いていません｡冗談じゃない!
ただ新極真会については､取材する必要がなくなったから無駄に関係しないだけです｡しかし現在の新極真会は内部がグチャグチャ､三瓶を巡る権力闘争もくすぶり､もはや空手団体とは名ばかりの末期的集団と少なくとも小島は見ていますがね｡
そういう意味でのケンカならばいつでも買いますけえ｡
合法･非合法に関係なく､｢ケンカを売るのか？｣といいながらケンカを私に売るのならば､逃げも隠れもしませんよ｡喜んでケンカを買わせて頂きます｡その代わり､私は手段を選びませんから｡また次のような詭弁はもう止めてくださいよ｡
｢小島は武道家といいながら卑怯なことをする｣
｢小島はペンの暴力を振るっている!?｣
最後にひとつ｡
かつて三瓶啓二と東孝は異口同音に私にいいました｡
｢ｵﾏｴな､ペンは剣より強しというがなあ､小島のペンなんて簡単に折ってやるよ｡ペンを武器にするなんて百年早いんだよ｣
この事実だけはご両人､そして読者のみなさん忘れないでください｡いまになって｢ペンの暴力…｣なんて三瓶さん､東さん､卑怯なこといわないでください｡だって､あなたたちは立派な｢武道家｣なんでしょうからね｡
(了)
似たような言葉をいままで何度もいろんな人から浴びせられました｡ハッキリいっておきます｡小島は過去､自分を｢武道家｣などといったことはありません｡また自分が｢武道家｣だなんて思ったこともありません｡
それでは訊きます｡
｢あんた武道家だろうが…｣という言葉にはいかなる意味が込められているのですか？ 私は謙遜しているのではありません｡｢武道家｣という言葉､また自らを｢武道家｣と名乗る人間を侮蔑､見下しているのです｡まだ｢格闘家｣というのならば分かります｡格技を極めた者､または格技を生業とする者を｢格闘家｣と呼ぶのでしょう｡
勿論､小島は｢格闘家｣と自称するほど格技を極めてはいませんから｢格闘家｣でもありませんが…｡柔道も古武術も極真空手もみな中途半端､常に道場の末席の末席を汚してきただけの半端者です｡
しかし｢武道家｣と｢格闘家｣の持つ意味は違うはずです｡みなさん､誤解しているのではありませんか？ それとも勘違いをしていませんか？ ｢武道家｣という言葉には､｢格技･武道を極めていると同時に人格者である｣という意味が含まれているのでしょう｡つまり｢格技を極めた者は人格者でなければならない｣とでもいいたいのでしょうか？
バカいっちゃいけませんよ｡格技を極めることと人間性や精神性を高めることは全く別ですよ｡ならば昨年､問題になった｢新極真会支部長の強姦･強盗事件｣をどう説明します？ 三瓶啓二の弟子もかつて刑事事件を起こしていましたね｡新極真会の看板を背負っている塚本徳臣は麻薬事件､鈴木国博は暴行事件を起こしていますが…｡彼らを｢武道家｣と呼ぶのですか？
小島が知る限り､｢武道家｣といって｢確かにもっとも…｣と頷けるのは盧山初雄くらいです｡盧山先生は齢60にもかかわらず毎日､稽古と鍛錬を怠らず､道場での指導も自ら先頭に立ち続けています｡人間的にも尊敬に値する方です｡当然､抜群に強い｡
｢武道家｣…､実に胡散臭い言葉です｡芦原英幸が口癖のようにいっていました｡
｢空手の先生とおだてられて､自分が教育者にでもなったつもりの人間が多すぎる｡たかが空手家なんて社会のなかではヒヨッコですけん｡芦原はただの空手職人で十分です｣
これこそ至言というものです｡
｢武道家｣と自称する人間を信用しない…｡これが小島の主義です｡ましてや格技も中途半端な小島が自分を｢武道家｣などとバカな事をいうはずがないでしょう｡当然､私は人格者でも教育者でもありません｡ゴミのような端っばの人間です｡
だから小島は三瓶啓二や東孝のように､｢空手で教育云々〜｣などと公言する人間を心底軽蔑しています｡第一､三瓶が｢空手で教育〜｣といい出した頃､たしか80年代の半ばでした｡三瓶が主催する東北大会か福島大会のパンフレットを作る際､彼は私に電話でいいました｡
｢これからは空手による教育を俺の持論にしていく｡だから､その事について論文を書け｡大会パンフレットに掲載するから｣
私が｢月刊空手道｣の編集者だった頃でした｡あの頃の三瓶は空手チャンピオンという｢名声｣を武器にして政界進出を計画していました(勿論､たかが空手チャンピオンだけで世の中渡れるほど世間は甘くなく､三瓶の政治家への野望は簡単に頓挫するのですが)｡
そこで私は答えました｡
｢先輩､分かりました｡それでは空手による教育について､先輩の考えをざっくばらんに話してください｣
すると､三瓶から驚く言葉が返ってきました｡
｢そんなもん俺には分からないだろが｡だからオマエ書けといってるんだよ｣
結局その後､三瓶が語る｢空手教育論｣は､ほとんど小島が適当に書いた評論の焼き直しに終始しています｡三瓶の例こそが､教育論だ精神論だと､さも偉そうな事を口にする人間の低俗さ､胡散臭さを表しているといえるでしょう｡三瓶の語る教育論の原型は小島が書いた論文にある…なんとバカバカしいことでしょうか｡しかし､これは紛れもなく事実です｡
｢違う! 小島は嘘を書いている｣
そういうのならば､三瓶先輩､直接小島にクレームをつけてくださいよ｡あなたは｢武道家｣なんでしょうから｡
繰り返します｡
小島は｢武道家｣と自称する人間を認めていません｡武道家と名乗るヤツにはロクなのがいません｡逆に頭のなかが空っぽで軽薄なヤツだと小島は信じています｡特に最近は空手着さえ殆ど着ないで､｢空手ビジネス｣や｢権力闘争｣に夢中になっている人間に限って執拗に自分を｢武道家｣と宣伝をする…｡
酷いのは､私たち物書きのなかにも箔をつけたいのか自分のプロフィールに｢武道家｣と書く輩までいるというのが呆れます｡古くはO､近年ならばMやY｡本名出してもいいんですが…｡とにかく小島は｢武道家｣などと自惚れた人間ではありません｡また｢格闘家｣といえるほど､格技を極めてもいません｡山田英司のように｢戦う編集長｣だなんてﾊﾞｶの極致､そういうｶｽを恥知らずというのです｡
ただ､小島は｢武道家｣でも｢格闘家｣でもありませんから､未熟な｢物書き｣ふぜいに過ぎませんから…私にｹﾝｶを売るときは気をつけて頂きたいものです｡格技のように徒手空拳で1対1､｢参った!｣で勝敗が決するのは｢試合｣であって｢ｹﾝｶ｣とはいいません｡ｹﾝｶにはﾙｰﾙもﾍﾁﾏもありませんからね｡小島は手段を選びません｡ｶﾞｷの頃からﾅｲﾌ､ｶﾐｿﾘ､ｱｲｽﾋﾟｯｸ(錐)を武器にして生き抜いてきた人間です｡舐めた話は止めてもらいたいものです｡
｢小島さん●●にｹﾝｶを売るんですか？｣
｢○○塾(または○●道場､●○会館)にｹﾝｶを売るのか!?｣
私はたまに､そんなことをいわれます｡｢ｹﾝｶを売るのか？｣と叫びながら実はそっちがｹﾝｶを小島に売っているのですが…｡小島は自分から｢筋｣も｢義｣も通らぬケンカなど売りません｡
｢小島は大道塾､新極真会にケンカを売った!｣
未だにそんなアホをいう人間は減りません｡小島にケンカを売ったのは東孝でしょうが｡弟子たちに懇願されて組織の在り方に疑問を呈したら､翌日から｢小島はｷﾁｶﾞｲだから…｣と東は弟子たちに吹聴し始めたものです｡小島と東の確執の｢事実｣は何度も書いてきました｡東先生､小島の言い分が違うというならば､直接小島に文句をいってください｡陰口いわずに堂々と｡だって東先生は｢武道家｣なんでしょ｡
新極真会には紳士的に取材申請を出しました｡事務局長の小井泰三は正式に受諾してくれました｡ところが､どこから｢天の声｣が降りてきたのか？突然､取材受諾が白紙に戻された｡つまりケンカを売ってきたのは新極真会です｡その件を綴った小井からの手紙はいまも私のもとにあります｡公表しましょうか？
ちなみに新極真会とのトラブルについて､小島が新極真会からの何らかの圧力に屈したという噂があるそうな｡たしかに｢新極真会を自称する集団｣から凶器で襲撃されたことも何度かありました｡しかし小島は一歩も退いていません｡冗談じゃない!
ただ新極真会については､取材する必要がなくなったから無駄に関係しないだけです｡しかし現在の新極真会は内部がグチャグチャ､三瓶を巡る権力闘争もくすぶり､もはや空手団体とは名ばかりの末期的集団と少なくとも小島は見ていますがね｡
そういう意味でのケンカならばいつでも買いますけえ｡
合法･非合法に関係なく､｢ケンカを売るのか？｣といいながらケンカを私に売るのならば､逃げも隠れもしませんよ｡喜んでケンカを買わせて頂きます｡その代わり､私は手段を選びませんから｡また次のような詭弁はもう止めてくださいよ｡
｢小島は武道家といいながら卑怯なことをする｣
｢小島はペンの暴力を振るっている!?｣
最後にひとつ｡
かつて三瓶啓二と東孝は異口同音に私にいいました｡
｢ｵﾏｴな､ペンは剣より強しというがなあ､小島のペンなんて簡単に折ってやるよ｡ペンを武器にするなんて百年早いんだよ｣
この事実だけはご両人､そして読者のみなさん忘れないでください｡いまになって｢ペンの暴力…｣なんて三瓶さん､東さん､卑怯なこといわないでください｡だって､あなたたちは立派な｢武道家｣なんでしょうからね｡
(了)