デジタル紙の爆弾で報じてきた、アイ・シー・エフや ビーマップ事件。どちらも、豊臣春國被告が逮捕、 起訴されている。その豊臣被告に、株や投資指南を していたのが、田塩享寛氏。大盛工業の仕手戦、 ビジネスバンクコンサルティング、アーティストハウス、 サハダイヤモンドなど「いわく」付きの会社周辺に 名前が登場する。 だが、3年前に突然、日本を離れて行方が分からなく なっていた。その田塩氏がこのほどスタートさせた 会社を海の向こう、マカオで発見した。 マカオで最も知られるオフィスビルの15階に事務所を 構えている田塩氏が社長のG社。 事業内容は、日本人向けの不動産投資、ビジネスコンサル ティングなどを掲げている。 すでに、日本の投資家から数十億円とも言われる 投資を集めているという。 「日本から一人で数千万円くらいできる投資家を 束ねて、ファンドを設立。マンションや駐車場など に投資をしています。日本からの投資ツアーを 募ったり、今後はカジノへの投資を目論んでいる」 (田塩氏側近) 最近では、元グラビアアイドルで、同棲中の Y女史を編集長にマカオで日本語雑誌を発売。 香港でも若手の企業家を集めて、勉強会を開催するなど している田塩氏。非常に目立つ存在だ。 しかし、田塩氏が日本を後にしたのは 「山口組最高幹部の子弟と組んで 投資をしていたが、うまくいかなかった話は 有名。梁山泊の豊臣被告からも数億円を 借りたままで、厳しく問い詰められていた。 かつて、ツートップでコンビを組んでいた W氏からの借金も踏み倒している。 不義理を重ねて、日本のいることができなくなった からですよ」(田塩氏側近) G社以外にも、不動産投資にしぼったH社、高級時計の インターネット販売、レストランビジネスまで展開。 マカオを拠点に、タイやベトナムなどにも投資ツアーを 組んで出かけているという田塩氏。 「側近の一人、H氏は頻繁に日本に帰国し、 投資セミナーをやっています。田塩氏も最近は ほとぼりが冷めたとばかり、日本に戻っている。 つい2週間くらい前も、東京にいた」 (田塩氏側近) ビーマップ事件の時、田塩氏の側近だった、 近江久則氏などが株価操縦の共犯ではと大阪府警は 厳しく取り調べた。その際、田塩氏の行方も 探したが、見つからなかった。マカオに 潜伏していたのだ。 「田塩氏は豊臣被告の意向で、株価操縦に 加担していた疑惑がある」(捜査関係者) 豊臣被告がビーマップ事件で立件されたのは 05年3月4日から17日の取引だ。たとえば、 05年3月9日 田塩氏はM社を通じて、 13時11分に4度にわたり、ビーマップ株を 155株買っている。 同日の13時27分には、4度にわたり295株を 追加で買い付けた。豊臣被告のグループを上回る取引。 今後、どう捜査は新たに展開するのだろうか。