Print this Post Article Lists Back

【コラム】外務省報道官の「暴言」と中国人の傲慢さ(上)

 中国人と接触しながら生活していると、急に傲慢(ごうまん)になる人と出会うことがある。生活が苦しいときには低姿勢で懸命に働き、困難に耐えるが、ちょっと豊かになると空にあごを突き出すように偉そうにふるまう人たちがいるということだ。食べるにも困っていた「老百姓」(一般市民)の暮らし向きが良くなり、胸を張って生活する姿は喜ばしいことだが、中国外務省の官僚の態度は最近見るに堪えない。

 中国外務省の秦剛副報道局長が11日、中国の人権状況を一貫して告発してきた米ヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、「斜視と白内障を患っている上、色眼鏡をかけている」などと聞き苦しい言葉を浴びせたことも、傲慢さから出たものだ。中国の経済力と国力が向上したという自信感がごう慢さに化け、100人を超える外国人記者が集まった記者会見場でそんな言葉を並べたのだ。秦剛副報道局長は、中国が知的財産権を守らないという米国人記者の質問に対し、「それならば米国は紙、火薬、羅針盤、印刷術という中国の四大発明品に対する知的財産権の使用料を支払え」と話にならない発言をして、外国人記者をあきれさせたことがある。

 しかし、秦剛副報道局長だけがこうした病気にかかっているわけではない。北京の人民大会堂で12日、記者会見を開いた楊潔チ外相もひどい傲慢症にかかっているようだ。現在開かれている全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で発足する新指導部の外交政策を説明した楊外相は唐突に「中国語は世界で最も習いやすい言語だ。そうでなければ13億人もの人々が中国語を話している現象を説明できない」と話した。外国記者を笑わせるつもりだったのだろうが、誰も笑えなかった。

朴勝俊(パク・スンジュン)北京支局長

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
このページのトップに戻る