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【社会】

痴漢でっち上げの被害者が証言 「警察、言い分聞かず」

2008年3月13日 20時16分

 痴漢に仕立てられて逮捕され、拘置された状況を語る国分和生さん=13日、大阪市西成区

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 大学生と交際相手が仕組んだとされる大阪市の痴漢でっち上げ事件で、痴漢に仕立てられて現行犯逮捕され、1日近く拘置された堺市北区の会社員国分和生さん(58)が13日、「警察は最初、きちんと言い分を聞いてくれなかった」などと当時の状況を語った。

 国分さんは2月1日午後8時半ごろ、帰宅するため大阪市営地下鉄御堂筋線の電車に乗り、ポケットに両手を入れて立っていた。天王寺駅に着く直前、人が肩に触れたと思った後、隣の女がしゃがみ込んで泣き、近くにいた甲南大4年蒔田文幸容疑者(24)=虚偽告訴容疑で逮捕=が「触りましたね」と言った。

 駆け付けた警察官はほとんど蒔田容疑者と女の話ばかりを聞き「白状したら向こうも許すと言っている」「徹底的にやってやる。おまえ連行や」などと怒鳴った。阿倍野署の留置場では寒さと不安で一睡もできなかった。

 家族への連絡を頼んだが聞き入れられず、2日午後6時ごろに釈放された。「精神的に追い込まれた。1週間もいたら信念を貫けたかどうか分からない」。家族は心配し、堺東署に捜索願を出していた。

(共同)
 

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