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トラブル続きの大阪府・橋下徹知事(38)が、今度は府の女性職員からキツイ逆襲を食らった。13日、若手職員対象の朝礼を初めて実施した知事は、超過勤務になるため開始時間が希望よりずれ込んだことを非難。「勤務中のたばこは減額」などと言い放った。これに対して女性職員が「みんなどれだけサービス残業やっていると思いますか」と怒りもあらわに反論。当選前からプレッシャーを与え続けてきた職員からの思わぬ反撃に知事は、いつものキレキャラを封印。ご機嫌に褒めまくった。
橋下知事の改革節に支配された部屋に、部下の甲高い声が突如こだました。「みんなどれだけサービス残業してると思いますか!」大阪府庁で初めて開催された朝礼。後方座席のツナギ姿の女性職員が敢然と起立し、積もりつもった憤まんをボスに投げつけた。
朝礼は「現場に知事の声が伝わっていない」との声に、知事自ら開催を指示したものだった。30歳以下の若手職員約330人が会場に集まったのは午前9時15分。思わぬ大荒れの発端は、その開始時刻にあった。
仕掛けたのは知事の方から。「僕は9時からやりたいと言ったが『(準備で)9時より前に働くと超過勤務になります』と(言われた)。普通は始業の20~30分前に来て準備してから仕事するんじゃないですか?」。そして語気を強め「きょうの幹部会で『始業から終業まで私語、たばこ休憩は一切なし』と言おうと思ってる。吸った時間は減額ですよ」と過酷なプランをぶち上げた。
その直後。30歳、環境農林水産部所属の女性職員が逆襲に出た。「(職員との)メールだって府民と府職員、府内の団結を分断してる。今までキレイごとを言っておられますが、問題を解決できるのは現場を分かってる労働者だけ」と息継ぎすることなく一気にまくしたてた。
知事は「そういう議論をぜひ起こして」と冷静に呼びかけたが、茶髪の女性職員は「そういう議論は職場でやっていくこと」と全くひるまず。予想外の勢いにたじろいだのか、知事は「ありがたい意見。皆さんもぜひ議論して、どんどん(知事に)言って下さい」と、お得意の論破でねじ伏せるどころか、ヨイショモードで場を収めた。
激論終了後、女性職員は「知事がテレビで言ってることはおかしいと思ってました。みんな思ってることです」とダメを押した。知事の方はと言えば「意気に感じた。そういう人がどんどん増えれば」と、自分よりも若い部下からの“熱い”反応に、なぜかご機嫌。秘められていた?包容力の一端をみせた。
(2008年3月14日06時01分 スポーツ報知)
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