最近「品格」ということばが流行る。
火のないところに煙は立たない、のたとえからすれば、ようするに「品格」がない人が多いから、「品格」が問題にされるのだろうと思う。
しかし「品」に「格」という文字がついていると、なんだか胡散臭いところがある。「格」といういのは「身分」。言い換えれば、社会階級、社会階層を示すことばではないだろうか?
「あなたと私は格が違う」
という言い方は、「身分が違う」という意味で「格」というコトバを使っている。
この単語の場合「品」はむしろ「格」についてくる修飾語のように思える。つまり、「品格がない」と言うとき、それは「格にふさわしい品がない」という意味となるだろう。
社会的に、「格」(=身分がある、身分が高い)人は、「品」がなければならない。でも、「ない」。
だから、「品」だけでもなく「格」だけでもない「品格」が問題にされるのではないか。
格がなくても、誇り高く品のある人は多く見る。
品格という単語に関わる人には、きっと品がないから、それを求めるのだろうか?
格はなくとも、軽々と品を保っている。
そういう人間でいたいものだと思う。
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