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ムン・ピルギさん死去、元慰安婦たちが涙の誓い

 旧日本軍の元従軍慰安婦で、今月5日に持病のため亡くなったムン・ピルギさん(享年82)の告別式が、7日午前、京畿道広州市の葬祭場で営まれた。

 告別式には、「ナヌムの家」(同市退村面)でムンさんとともに暮らしてきた元慰安婦のキム・スノクさん(85)、イ・オクソンさん(82)をはじめ、100人余りが参列した。キムさんたちはムンさんの亡骸(なきがら)の前で深々とお辞儀をし、「天国でゆっくり休んで下さい」と涙ながらに語りかけた。ムンさんは荼毘(だび)に付され、「ナヌムの家」の敷地内の墓地に埋葬された。

 パク・オクソンさん(83)は「わたしたちは皆、日本から謝罪をもらって死のうと言っていたのに…18歳のときから散々苦労させられてきたけど、これからは安らかに眠って下さい」と語りかけ、涙を拭った。

 ムンさんは18歳だった1943年、満州(現・中国東北部)にあった日本軍の慰安所に連行され、2年間にわたって慰安婦として働いた。2003年から「ナヌムの家」で生活し、毎週水曜日の日本大使館前での抗議集会に参加したり、米国議会下院の慰安婦問題に関する非難決議に向け、病床から証言するなど、慰安婦問題を世間に知ってもらうために尽力してきた。

 先月の沈美子(シム・ミジャ)さんに続き、ムンさんが亡くなったことで、「ナヌムの家」で生活する元慰安婦は7人になった。「ナヌムの家」のアン・シンクォン事務局長は「元慰安婦の多くが認知症などを患い、健康状態が悪化している。元慰安婦たちは、自分たちが死ぬことで、慰安婦問題が永久に葬り去られることを恐れている」と話している。

趙義俊(チョ・ウィジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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