LVのサテライトに思いつくままの衣服をほうりこみ、幼い二人の息子を連れ、最終ののぞみにかけこみました。
実家に帰省するときに使っている常宿についた時には、もう次の日に時刻が変わろうとしていました。
長男も次男もずっと起きていました。
迎えに来てくれた実兄に助けてもらい、ホテルにチェックイン。
一睡もできませんでした。
3時に兄から電話がありました。
父が危篤でした。
息子たちを起こし、兄の車で兄の家族とともに父のいる病院へ車を走らせました。
父は待ってくれていました。
まだ温かい父の手を、長男と握り話しかけました。
ほどなくして・・
父は息をひきとりました。
それは、ろうそくの灯が静かに消えていくような、穏やかな死でした。
今夜夫の車で名古屋に帰ってきました。
転勤族の妻となり、遠く離れた地に住んでいる身では、父の遺影に手を合わせることも今日からできなくなってしまいました。
帰りの高速道路、名古屋へ近づくにつれ、背後へ過ぎ行く町の明かりが、涙でかすんで仕方がありませんでした。