民主党内で1日、イージス艦と漁船の衝突事故で防衛省が航海長を本省に呼んだ際に捜索活動中のヘリコプターを使った点を批判し、石破茂防衛相の責任を追及する発言が相次いだ。同党は与党が2008年度予算案などの衆院通過を急いだことに反発を強め、対決姿勢を鮮明にしている。
小沢一郎代表は盛岡市の記者会見で、防衛省が捜索中のヘリを四機と発表し、移送の事実を当初公表しなかったことを「不始末をしでかした事実を隠すのはあるまじき行為だ。石破氏が承知しながら防衛省全体の隠ぺい工作が行われているなら一層責任は重い」と指摘。予算案の衆院通過にも触れて「自民、公明両党のやり方はあまりにも幼稚。本当に議論をしようという姿勢は全く見当たらない」と強調した。
鳩山由紀夫幹事長も都内で記者団に「都合の悪いことは一切話さず、分かってしまったときに仕方なく公表する体質だ。人命救助を後回しにしたと見られても仕方がない」と批判。同時に「組織ぐるみの自己保身は許されるものではない」と語り、石破氏の早期辞任を求めた。(01日 23:28)