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イージス艦事故から1週間 衝突への危機意識薄く (2/2ページ)
このニュースのトピックス:イージス艦衝突事故
3管本部などの調べでは、交代前のグループの当直員や当直士官が漁船団を把握していたものの対応を図らずに交代していたとみられる。
複数の当直員が、調べに「レーダーの探知状況などに基づき、付近に漁船団が存在していることが伝えられた」と話しているという。
このため、3管本部は、午前4時に当直を交代した際、当直員や当直士官が漁船団への対応についてどのように引き継ぎをしたのか詳しく事情を聴いている。
■指揮官の対応は
午前3時55分に灯火を視認した見張り員は3管本部や海自に「危険性がないと思った」「(清徳丸は)あたごの後ろを通り過ぎると思った」などと話しているという。
当直士官への報告や継続的な監視を怠っていたため、衝突2分前に清徳丸の僚船があたごの前を通過するまで、漁船団の動きを把握していなかったとみられる。
日本海難防止協会の大貫伸上席研究員は「あたごの乗組員は、長い航海を終え、上陸を間近に控えていたなか、緊張感の持続が足りなかったのではないか」と指摘。その上で「手動操舵に切り替えよとか、見張りを強化せよなど、上官は具体的な指示を出していたのだろうか」と、指揮官に判断ミスなどの問題があったとみている。