仙台市で00年に起きた筋弛緩(しかん)剤混入点滴事件で、殺人・殺人未遂罪に問われた元准看護師、守大助被告(36)の弁護団は29日、最高裁の上告棄却決定に対する抗議声明を発表した。
声明では、科学的根拠と裏付けを欠いた1・2審判決を、何ら検討を加えないまま追認しているとして、最高裁の姿勢を強く非難。「再審申し立て活動等に全力を尽くすことを宣言する」とした。
会見した阿部泰雄弁護団長は「裁判所は医学的にも分析化学的にも全く裏付けを欠いた事実認定に終始し、守被告を無期懲役にしたということを、社会に強く訴えていきたい」と話した。【鈴木一也】
毎日新聞 2008年3月1日