2008.03.04
何するのも、どこ行くのも3人!?小島と塚本、大志…。&「悪友」、松井章圭
先日、松井章圭から電話があった。ある事情で松井はいま養生中だ。長話になった。久々に昔のただの松井章圭とただの小島一志に戻れた。
昔話に花が咲いた。あの頃、私たちには守るものも何にもなく、貧乏でラーメンライスが大のご馳走だった。暑いといえばパンツだけになって2人で逆立ちをしたものだ。
「逆立ちをすると頭に血が上るでしょ。そして元の姿勢に戻ると、頭の血がスーッと下がって涼しくなるんですよ」
嘘だ!? 内心思いながら一緒に逆立ちをした。私は凡人だから、30秒もしたら目が回り、腕も限界になって立ち上がった。涼しくなるどころか立ち眩みがして気分が悪くなった。しかし流石は世界チャンピオンだ…3本指だけで松井は5分くらい逆立ちを続けていた。しかし!? 気がついたらパンツの間、股間から大きな大きな「梅干し」と○○が! 当時、まだ18のあどけないツクシンボのような塚本の顔が真っ赤になった。
「小島さん、鍛え方が足りないですね〜」
自慢する松井に私はいった。
「松井さん、パンツの間から○○がはみ出してるぜ」
塚本は「……」
こんなバカ話はまだまだ序の口である。私たちには他人にいえない秘密がたくさんある。ちなみに、その後の極真会館分裂騒動の際、三瓶啓二が「小島と松井はホモ関係だ」と情けないガセを流したが、それはない。私も松井もノーマル、「女性が大好き」だ。
本当に貧乏だった。
「銭がほしい、銭がほしいよ!」
「小島さん、なんかいい儲け話はないですかね」
「たまには自腹で腹一杯に焼き肉を食べたいなあ…」
あれから20年弱が過ぎた。
いわずと知れた極真会館館長に松井はのし上がった。小島もチョットだけMugenを大きくして物書きとしても少しは名前が売れてきた。「仕事」の話題になると、互いの考え方も同一ではなく、また譲れないことも増えてきた。
気まずくケンカ腰になることも少なくない。そんな状態が96年頃から05年くらいまで続いた。自然と縁遠くなった。思えば2人とも30代で「自分が大きくなること」だけで精一杯だった。だが40を過ぎ、ともにどこかで余裕も出てきたのかもしれない。
この1、2年で小島と松井の関係は急激に昔のように戻った。しかし「昔のように」であっても「昔そのもの」ではない。互いに背負うものが大きく重くなっていることを互いに理解しつつ、しかし「昔のように」付き合えるようになった。
また、いまの私は松井と会うというと必ず塚本と大志が一緒である。この15年間、たった「独り」で戦い続けてきた松井は、だから私なんかより百倍も苦労し、強い。でも、松井にすればたまに私に塚本、大志がいつもいることが羨ましくも映るようだ。そういえば郷田勇三もよく私にいう。
「おまえら3人はいつも一緒でセットだからなあ。羨ましいよ、仕事を全部任せられる《女房》がいて、《跡継ぎ》の息子がいて。普通はいないよ、そんな信じられる人間が周りにいるなんて。我が子だって信じられない時代だよ。何で小島みたいなろくでもない人間に、そんな出来過ぎたのがいるのか不思議でならないよ。まあ、だから夢現舎も大きくなるし、作家もやってられるんだろうな」
今日、松井のもとを訪ねたときも、フッと松井は羨ましそうな顔をした。先日の電話のときも、「じゃあ来週行きますね」という俺の言葉に、松井は「塚本さんによろしく待ってますと伝えてください。それから大志君にも…」と応えた。今度一緒に海外視察に連れて行ってくれというと、松井は喜んで「是非、一緒に行きましょう」といってくれた。しかし暫く間を置いて、「でも小島さんは塚本さんと大志君と一緒でしょ。まあいいですけど、飛行機の席は僕の隣に座ってくださいよね!!」と念を押した。
繰り返し書いている。
いまの私はMugenの全ての実権を塚本に任せ、私は会社のことが殆ど分からない。第一、会社に行ってもコピー機もFaxも1人では使えない。どんな資料がどこにあるのかも分からない。何もかも塚本任せだ。
松井は「そろそろ僕も身辺を整理して、人に任せるものは任せるようにしていきたいんです」といった。私は応えた。
「そんな…、絶対に無理ですよ。そんな人間、単に頭が切れるだけじゃダメなんですからね。館長と同じスタンスで同じ方向を見ている人間じゃないと務まりませんからね」
無意識のうちに私は塚本のことを思い浮かべていたのかもしれない。松井も当然、そうだったのだろう。明らかに塚本の方をチラッと見てから、「小島さんは幸せ者ですよ」と呟いた。小さな声で、その言葉は小島にしか聞こえなかったかもしれない。
極真空手、極真会館の在り方や方向性について、決して私と松井はイコールではない。だが、小島と塚本はイコールだ。勿論、息子の大志は私よりも塚本を尊敬し、慕っている。確かに私は幸せ者だが、せめて「個人的」な部分では昔と同じ、大山総裁が逝った当日、「松井章圭を支持、応援する」と覚悟した何ら変わらずにずっと松井章圭を応援していくと改めて心にいい聞かせた。
ただ、私は現在松井と対立関係にある盧山初雄にも多大な義理がある。もとの師でもあり、盧山率いる極真館の方向性を絶対的に支持している。これはMugenとしての「公的姿勢」でもある。だが、いつの日か私は松井章圭と盧山初雄が和解する日がくると信じている。
私はどちらかのスパイでもないし八方美人でもない。ただ私は盧山初雄も好きなのだ。そして、それは当然塚本も、現在極真会館城西支部に通う大志もイコールである。
とにかく、松井や郷田がいうように、小島と塚本、大志は一心同体なのだ。それでいいと思ってもいる。
(了)
昔話に花が咲いた。あの頃、私たちには守るものも何にもなく、貧乏でラーメンライスが大のご馳走だった。暑いといえばパンツだけになって2人で逆立ちをしたものだ。
「逆立ちをすると頭に血が上るでしょ。そして元の姿勢に戻ると、頭の血がスーッと下がって涼しくなるんですよ」
嘘だ!? 内心思いながら一緒に逆立ちをした。私は凡人だから、30秒もしたら目が回り、腕も限界になって立ち上がった。涼しくなるどころか立ち眩みがして気分が悪くなった。しかし流石は世界チャンピオンだ…3本指だけで松井は5分くらい逆立ちを続けていた。しかし!? 気がついたらパンツの間、股間から大きな大きな「梅干し」と○○が! 当時、まだ18のあどけないツクシンボのような塚本の顔が真っ赤になった。
「小島さん、鍛え方が足りないですね〜」
自慢する松井に私はいった。
「松井さん、パンツの間から○○がはみ出してるぜ」
塚本は「……」
こんなバカ話はまだまだ序の口である。私たちには他人にいえない秘密がたくさんある。ちなみに、その後の極真会館分裂騒動の際、三瓶啓二が「小島と松井はホモ関係だ」と情けないガセを流したが、それはない。私も松井もノーマル、「女性が大好き」だ。
本当に貧乏だった。
「銭がほしい、銭がほしいよ!」
「小島さん、なんかいい儲け話はないですかね」
「たまには自腹で腹一杯に焼き肉を食べたいなあ…」
あれから20年弱が過ぎた。
いわずと知れた極真会館館長に松井はのし上がった。小島もチョットだけMugenを大きくして物書きとしても少しは名前が売れてきた。「仕事」の話題になると、互いの考え方も同一ではなく、また譲れないことも増えてきた。
気まずくケンカ腰になることも少なくない。そんな状態が96年頃から05年くらいまで続いた。自然と縁遠くなった。思えば2人とも30代で「自分が大きくなること」だけで精一杯だった。だが40を過ぎ、ともにどこかで余裕も出てきたのかもしれない。
この1、2年で小島と松井の関係は急激に昔のように戻った。しかし「昔のように」であっても「昔そのもの」ではない。互いに背負うものが大きく重くなっていることを互いに理解しつつ、しかし「昔のように」付き合えるようになった。
また、いまの私は松井と会うというと必ず塚本と大志が一緒である。この15年間、たった「独り」で戦い続けてきた松井は、だから私なんかより百倍も苦労し、強い。でも、松井にすればたまに私に塚本、大志がいつもいることが羨ましくも映るようだ。そういえば郷田勇三もよく私にいう。
「おまえら3人はいつも一緒でセットだからなあ。羨ましいよ、仕事を全部任せられる《女房》がいて、《跡継ぎ》の息子がいて。普通はいないよ、そんな信じられる人間が周りにいるなんて。我が子だって信じられない時代だよ。何で小島みたいなろくでもない人間に、そんな出来過ぎたのがいるのか不思議でならないよ。まあ、だから夢現舎も大きくなるし、作家もやってられるんだろうな」
今日、松井のもとを訪ねたときも、フッと松井は羨ましそうな顔をした。先日の電話のときも、「じゃあ来週行きますね」という俺の言葉に、松井は「塚本さんによろしく待ってますと伝えてください。それから大志君にも…」と応えた。今度一緒に海外視察に連れて行ってくれというと、松井は喜んで「是非、一緒に行きましょう」といってくれた。しかし暫く間を置いて、「でも小島さんは塚本さんと大志君と一緒でしょ。まあいいですけど、飛行機の席は僕の隣に座ってくださいよね!!」と念を押した。
繰り返し書いている。
いまの私はMugenの全ての実権を塚本に任せ、私は会社のことが殆ど分からない。第一、会社に行ってもコピー機もFaxも1人では使えない。どんな資料がどこにあるのかも分からない。何もかも塚本任せだ。
松井は「そろそろ僕も身辺を整理して、人に任せるものは任せるようにしていきたいんです」といった。私は応えた。
「そんな…、絶対に無理ですよ。そんな人間、単に頭が切れるだけじゃダメなんですからね。館長と同じスタンスで同じ方向を見ている人間じゃないと務まりませんからね」
無意識のうちに私は塚本のことを思い浮かべていたのかもしれない。松井も当然、そうだったのだろう。明らかに塚本の方をチラッと見てから、「小島さんは幸せ者ですよ」と呟いた。小さな声で、その言葉は小島にしか聞こえなかったかもしれない。
極真空手、極真会館の在り方や方向性について、決して私と松井はイコールではない。だが、小島と塚本はイコールだ。勿論、息子の大志は私よりも塚本を尊敬し、慕っている。確かに私は幸せ者だが、せめて「個人的」な部分では昔と同じ、大山総裁が逝った当日、「松井章圭を支持、応援する」と覚悟した何ら変わらずにずっと松井章圭を応援していくと改めて心にいい聞かせた。
ただ、私は現在松井と対立関係にある盧山初雄にも多大な義理がある。もとの師でもあり、盧山率いる極真館の方向性を絶対的に支持している。これはMugenとしての「公的姿勢」でもある。だが、いつの日か私は松井章圭と盧山初雄が和解する日がくると信じている。
私はどちらかのスパイでもないし八方美人でもない。ただ私は盧山初雄も好きなのだ。そして、それは当然塚本も、現在極真会館城西支部に通う大志もイコールである。
とにかく、松井や郷田がいうように、小島と塚本、大志は一心同体なのだ。それでいいと思ってもいる。
(了)
samurai_mugen at 21:29
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│松井章圭&極真会館関係