2008年3月4日火曜日
2008年02月29日11時31分
ステロイド薬の投与を続け患者の症状を悪化させたとして業務上過失傷害の疑いで送検された千葉市内の病院の医師と院長を、千葉地検が不起訴処分としたことに対し、千葉検察審査会は二十八日までに、「病院側の証言の信ぴょう性に疑問が残る」として不起訴不当の議決をした。
議決書によると、医師らは男性患者に左変形性足関節症などの治療をした際、患者にステロイド薬の副作用症状があったにもかかわらず同薬の注射投与を中止せず、高血圧症と動脈硬化の病状を悪化させる傷害を負わせたとして送検された。地検は昨年十月二十六日、医師と院長をいずれも不起訴(嫌疑なし)とした。
院長や看護師は「男性患者に血液検査をしたことはなく、動脈硬化があったとは知らなかった」と証言したが、同審査会は患者の提出したレセプトに、血液検査の実施歴や動脈硬化症との病名記載があることなどから、「院長らの証言の信ぴょう性に疑問を抱かざるを得ず、専門家を交えて十分な調査を行うべき」と指摘した。
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