世界で一番低い出生率
少子化・高齢化の問題は、日本も韓国も同様です。しかし韓国の統計庁が今年8月に発表した資料の出生率を見てみると、2005年の合計出産率(女1人が妊娠可能な期間[15〜49才]の間、産むと予想される平均出生児数)は1.08人で、2004年の1.16人に比べて0.08人減少しており、韓国の少子化はより深刻な状況です。
表1.韓国の出生率 (単位 :人)
年度 |
1995 |
1996 |
1997 |
1998 |
1999 |
2000 |
2001 |
2002 |
2003 |
2004 |
2005 |
合計出生率 |
1.65 |
1.58 |
1.54 |
1.47 |
1.42 |
1.47 |
1.30 |
1.17 |
1.19 |
1.16 |
1.08 |
グラフ1.韓国の出生率 単位:人 |
これをOECDの主要国家と比較したのが下表になりますが、日本よりはるかに低いことがわかります。こうした少子化の原因は、初婚年齢の高齢化や教育費の負担の問題など様々な原因があります。政府も少子化対策のための施策を行ってはいますが、目に見えるほどの効果は現れていません。
表2.OECD主要国家の出生率 単位:人 |
また少子化のため、高齢化も急速に進んでいます。韓国の65才以上の人口構成比は、2000年7.2%、2019年14.4%高齢社会へ進入、2026年20.0%超高齢社会へ進入するなど深刻な社会問題になっています。
グラフ2.韓国65才以上人口の構成比の推移 |
※2001年韓国統計庁データをもとに作成 |
少子化・高齢化現象の影響は、韓国のインターネットの利用形態にも少しずつ現れてきていることが明らかになっています。
韓国インターネット振興院と情報通信部の2006年上半期情報化実態調査の発表によれば、2006年6月現在、満6才以上国民のインターネット利用率は73.5%で、全体の利用者数は3千358万人ですが、30代以下年齢層のインターネット利用者数は、2005年12月より14万人減少していることが調査されています。(同調査期間中、30代以下の全体人口は25万人減少)
これを2001年から現在までの累計値で見ると、30代以下のインターネット利用者数は540万人で28.0%増加した反面、40代以上は595万人で203.1%増加したことが明らかになっています。