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カジノで20億失った在米韓国人がホテルで自殺

 「俺はプレーヤーだ。そしてゲームで負けた」

 9日午前7時40分頃、ソウル・広津(クァンジン)区にあるWホテル11階のバルコニーでのことだった。遺書を書き終えた在米韓国人Sさん(47)はホテルのバルコニーに出て体にガソリンをかけ、火をつけた。

 同じ部屋にいた愛人のイ某さん(39)が止めようとしたが、既に遅かった。イさんから救助連絡を受けたホテル側がすぐに火を消したが、Sさんは即死だった。イさんも第2度火傷を負って病院に運ばれた。

 Sさんは幼い頃に米国に渡ったが、2000年から帰国して韓国で暮らしていた。最近Sさんが相続した江東(カンドン)区にある3万坪余りの土地が公有地として立ち退き対象となり、その対価として48億ウォンを受け取った。税金を引いた後、半分は共同所有者に渡し、20億ウォンを手にした。

 Sさんはこの20億ウォンでソウルや済州(チェジュ)道にある特級ホテルのカジノを回りながら賭博(とばく)にふけった。1か月も経たないうちに、Sさんに残ったのは空っぽの財布と通帳だけとなった。20億ウォンのほとんどを失った。

 Sさんはイさんに「ただ死んでしまいたい」と話していたという。

 ソウル・東部警察署は発見された遺書の内容とイさんの証言をもとに、Sさんが賭博で大金を失ったことを悲観し自殺したと推定している。Sさんの遺書には米国にいる妻と子どもたち、愛人、そして数人の知人に対する別れの言葉が書かれていた。

ナム・スンウ記者 seraphc@chosun.com

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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