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バイクの「すり抜け」に反則切符 大阪府警、1日から

2008年03月01日

 ジグザグ走行許しません――。渋滞時などに右に左に車列の間をすり抜けて走るバイクやオートバイについて、大阪府警は1日から取り締まりの強化に乗り出した。ジグザグ走行は道路交通法に違反するが、府警はこれまで慣例で口頭での指導にとどめてきた。しかし、1月の二輪車の事故死者は全事故死者の約7割を占め、事態の深刻さに厳しい態度で臨むことになった。

イラスト  

 大阪府吹田市内で昨年9月、バイクの男性がクレーン車を右側から追い抜こうとして接触、この車にひかれて死亡する事故があった。死亡した男性は、車列をすり抜けようとして事故に遭ったとみられ、二輪がからむ事故ではこうしたケースが散見されるという。

 府内の交通事故の件数、死者数は3年連続で減少しているが、二輪車の死者は05年の72人から07年は78人に増加。今年1月の1カ月間では、死者24人中約7割にあたる16人が二輪を運転中だった。割合では過去10年で最悪を記録した。

 道交法上、二輪が車列の停車時や徐行時に割り込んだり横切ったりすることは禁止されているが、府警の昨年の取り締まりはゼロ。事故事例の分析から、ジグザグ走行した二輪が、車の死角に入り、接触して事故となるケースが多いことがわかり、重点的な取り締まりが必要と判断した。

 「割り込み・横切り」の反則金はオートバイが6千円、バイクが5千円で違反点数は1点。幹線道路沿いなどで警察官がジグザグ走行を確認した場合に反則切符を切るという。既に東京では「事故死に直結する違反」として、年間約6千件の取り締まり実績がある。

 府警交通部は「二輪の運転者には反発されるかもしれないが、事故防止のためと理解してほしい」としている。

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