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生ゴミからできた材料が餃子・中華まんの具に

 京畿(キョンギ)道で食材納品会社「ウットゥム食品」を運営するイ某(61)容疑者はこの4年半の間、たくあん製造会社から使い残しや腐った大根を無料で引き取り、マンドゥ(韓国の餃子)の具の材料として使用した。普通、11種の材料で作るマンドゥの具で大根の占める割合は30%程度。たくあん製造会社もこれにより毎年500万ウォン程度の生ゴミ処理費用を節約していた。

 イ容疑者はこのような材料を細かくした後、2~3日水に浸して塩気を抜いた。この時に使用した水も廃井戸からくみ上げた非衛生的な水だった。この材料はその後、約1日水分を除去する過程を経た後、20キロと4キロの包装容器に入れ、1キロあたり400~800ウォンで販売された。イ容疑者の納品リストには国内の製パン業界のトップクラス2社とマンドゥ会社トップ10内の4社を含め、25社の名前が連なっていた。

 警察は「イ容疑者が使用した原材料と水、完成品を国立科学捜査研究所に依頼した結果、食中毒の原因となる細菌や大腸菌などが大量に検出された」とした。

 イ容疑者のほかにも「ヒョンジェ食品」のキム某(38)容疑者ら3人が同様の方法で2001年から“ゴミからできた”マンドゥの具を作り、1キロあたり1000ウォン前後でマンドゥのチェーン店や街のマンドゥ専門店に納品していた。昨年からは中国産のたくあんも使用していた。これは国内で収穫された大根の状態が悪く、たくあんの製造会社が中国産の材料を使用していたことによる。

 警察庁・外事3課は6日、たくあん製造会社がたくあんを製造する際の残りかすや腐った大根を回収し、マンドゥの材料(具)として納品してきた疑いでキム某容疑者ら5人を立件し、行方をくらませたイ某(61)容疑者を緊急指名手配した。警察の関係者は「今回摘発されたのは、大根を使ったマンドゥの具の製造会社のうちの80%以上」と話した。

 しかし、“ゴミからできた”材料を納品されたマンドゥ、中華まん製造会社は現行法上処罰規定がないため、刑事責任は問われない見通しだ。こうした食品会社が“ゴミからできた”材料だと知っていたとしても、法的に処罰することはできないというのが警察の説明だ。全ての法的責任は納品業者にあるという。

チャン・イルヒョン記者 ihjang@chosun.com

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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