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【経済】

浜岡のプルサーマル受け入れ 知事、中電社長に正式表明

2008年3月1日 朝刊

 中部電力が2010年度からの開始を目指す浜岡原発(静岡県御前崎市)4号機のプルサーマル計画について、同県の石川嘉延知事は29日、中電の三田敏雄社長と県庁で会談し、受け入れを正式に表明した。国内で地元了解を得たのは、四国電力伊方原発(愛媛県)、九州電力玄海原発(佐賀県)、関西電力高浜原発(福井県)に続く4例目となる。県は3日に国へ受け入れを報告する。

 石川知事は、地元4市(御前崎、牧之原、掛川、菊川)でつくる浜岡原発安全等対策協議会(4市対協)から計画承認の報告を受けたことを説明し「県として異存がない旨を申し上げます」と述べた。

 その上で、原子炉が自動停止する地震の揺れの値を現在の150ガル(震度5強程度)から、120ガル以下(震度5弱程度)と、全国の原発で最小レベルまで引き下げるなどの安全対策や、情報公開の徹底など5項目を要望した。

 会談後に会見した三田社長は、石川知事の要望事項を「前向きに検討を進める」と述べ、実施する方向とした。

 三田社長は同日、御前崎市役所も訪れ、石原茂雄市長らに対してプルサーマルの受け入れ判断に謝意を表明した。石原市長は地元4市を代表し「国、県、中電に出す要望や意見書は早々に4市で取りまとめて話したいが、安心安全については、より一層努力してほしい」と注文した。

 中電は今後、燃料体の検査を受けるための申請を国へ行い、今年四月をめどにフランスでプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の製造を開始する。

 

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