【三重県】鈴鹿市内の救急患者を受け入れているJA三重厚生連の「鈴鹿中央総合病院」(同市安塚町)が、夜間の小児科の救急受け入れを中止した。小児科医師不足が原因。同市内では小児専門の二次救急医療機関は同病院しかなく、住民からは「地域医療が心配」との声が上がっている。市は小児科医師を派遣している三重大医学部(津市)と協議するため、日程調整に入った。
鈴鹿市によると、病院側から「2月から平日は午後10時半以降、休日は午後5時からの診療ができない」との通知が1月29日、「FAXで突然送られてきた」という。
夜間から翌朝の午前八時半ごろまで、小児の傷病の程度によっては搬送先が国立病院機構「三重病院」(津市大里窪田町)になり「搬送時間がよけいにかかる」(鈴鹿市消防本部)ことになる。
同本部によると、鈴鹿中央総合病院の小児科医師が対応したケースは年間70件近くあり、市には「病院まで遠くなり心配」との声が寄せられている。
同病院は「これまで三重大医学部の医師3人で対応してきたが、24時間態勢では臨床と研究の両立ができないという医局の意向」と説明している。
(酒井直樹)
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