現在位置:asahi.com>スポーツ>コラム>J’sコラム> 記事 病床の老将へ祈りの声2007年11月21日 急性脳梗塞(こうそく)で倒れたオシム・日本代表監督は今も闘病中だ。取材ノートにあるコメントだけをここで紹介したい。
「できるだけみなさんも回復を信じ、見守って欲しい。(オシムの長男で、看病先の病院から練習に駆けつけた)アマル・千葉監督の気持ちを皆さんにもわかって欲しい。普通なら練習に出てこなくても当たり前のところを、グラウンドに立ち、指示をしていた。あの家族はサッカーが好きで、日本のサッカーを変えようとしている。自分たちは週末に試合がある。こういう時だからこそ、結果を求めて戦いたい。僕らにはピッチで戦うことしかできることはない」(11月16日、千葉のクラブハウス駐車場にて。千葉監督時代にオシムの薫陶を受けた千葉のMF佐藤勇人) 「オシムも戦っているのだと思う。少しでも良くなってくれれば……」(言葉につまり、すぐにその場を立ち去る。11月17日、浦和のクラブハウス。千葉、代表を通してオシムの求める『多様性』を体現した現浦和のMF阿部勇樹) 「代表を外れてからも、ほかの代表選手を通して『長谷部によろしく伝えてくれ』と言ってくれた。そういうふうに見えないかもしれないが、気を遣う人。代表にずっと選ばれ続けたいと思っていたし、パフォーマンスを良くしてまた選ばれたい。監督を続けてくれるかわからないが、自分はあの人に評価して欲しい」(11月17日、浦和のクラブハウス。オシム就任当初、代表に入っていた浦和のMF長谷部誠) 「自分にとって大切な人。人間として尊敬している。あの人を尊敬している人は多い。元気な姿を見せて欲しい。『(お前は)もっとやれる』と言われてきた。あの人がいなければ、浦和のアジアチャンピオンもなかった。代表にいる時は、本当に勉強になる。本当はサッカーをしたくない気分だ。祈って、神様に助けて欲しいと思う」(代表における守備の要・浦和のDF闘莉王。目に涙を浮かべながら。11月17日、浦和のクラブハウスで) 「まず、良くなって欲しい。見舞いに行きたいと個人的には強く思うが、オシムならそれをどう考えるか。それでも行くべきと強く思うなら行く。サッカーに集中し、戦うことが重要というのならそうすべきかもしれない。つまり、自分で考えなさいということを教えてくれた。選手として100%の力をピッチで表現することが大事だと自分は思う。でも、時間があればお見舞いに行きたい」(浦和のMF鈴木啓太。クラブハウスで自分に言い聞かせるよう、とつとつと語る。11月17日)(有田憲一) PR情報 |
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