何かにつけて品格を問われている横綱朝青龍が、また問題を起こしたようだ。
7日発売の『週刊新潮』に『朝青龍の品格なき差別発言』と題する記事が載った。
第1子誕生を報じた先月8日のあるスポーツ紙の記事に「だれがしゃべった」と激怒し、
2日後の茨城県内の巡業先で同紙の記者をどなりつけたという。

『週刊新潮』は、その場面をこう書いている。『…冷静かつ穏やかに
説明し続けた記者に対し、次第に激昂してきた横綱は、あろうことか
「バカ野郎」「このクソ外人」と面罵し、挙句の果てに「キムチ野郎」と
罵倒した』。この記者は留学生として来日した後、新聞社に入社した
韓国人記者で、国際問題にもなりかねないひどい侮辱である。

サンケイスポーツ コラム甘口辛口

これだけを読むと、出産を報道された朝青龍が某スポーツ紙の記者(実際には、日刊スポ
ーツの韓国人記者)に「キムチ野郎」と罵った、その場面しか理解できません。
しかし実はこの事件で責められるべきは、朝青龍ではなく、記事にした、韓国人記者であ
ると思っています。

チベット仏教圏では、生後数ヶ月間は誕生の事実を隠したり、公表した場合でも正式な名
前では無く、変な名前(例 牛糞)とかで呼ぶ風習があるそうです。
これは、多分一番弱い時期である生後数ヶ月間は悪魔に連れて行かれない(=病死を避け
る)といった目的と思われます。
実は、モンゴルも文化としてはチベット仏教の影響が見られ、似たような風習があるそう
です。このため朝青龍も出身地の風習に従ったものと思われます。
モンゴル人で、嫁さんもモンゴル人なのだから当然とも思えます.
また事前に記者クラブ経由で、メディア各社に報道しない旨を依頼してそうです。
まあ、隠すとかの問題ではなく、風習上の依頼なので、各社はこれを受け入れたと思われ
ます。(事実、この出産の件を報道したのは、日刊スポーツ1社のみ。)
つまり、朝青龍としては、以前から依頼していたにも関わらず、自らの民族的風習を踏み
にじられたも同然だったわけです。
報道協定や記者クラブ制度といったものについての、批判は色々あるでしょうが、今回の
問題は、この韓国人記者による「協定破り」「多民族の風習の無視」という、問題行動に
起因するものなのです。
普段「民族の誇り」だの、「独自文化の尊重」等と言った言葉を、気色ばんで騒ぐくせに
他の民族のこととなると無視して行動する、かの国の連中の実態がよく判る事件です。
「週刊新潮」はよく読む雑誌なだけに、非常に残念な報道です。


2003.05.19

HOME