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大阪市、梅田北ヤードの第2期計画づくり先送りへ

2008年02月27日

 JR大阪駅の梅田北ヤードの再開発計画を検討している大阪市は、先行開発区域(7ヘクタール)を除いた2期開発区域(17ヘクタール)について、07年度中に基本計画をつくる従来方針を撤回し、08年度以降に先送りする意向を固めた。昨年11月の大阪市長選で平松邦夫新市長が誕生し、計画を見直す必要性が生じたため。2期計画の遅れは、先行区域のテナント集めに影響する可能性もある。

写真北ヤードの先行開発区域のイメージ図
地図  

 大阪市は、4月にも経済界や国の出先機関などとつくる大阪駅北地区まちづくり推進協議会(事務局・大阪市)を開き、計画策定の先送りを求める。

 市が同協議会の承認を得て04年に策定した全体計画では、2期について「文化・芸術を含むナレッジ・キャピタル(知的創造拠点)機能の拡充、大学、大学院のサテライト等」「広域防災、広域行政等の中枢機能」などの基本方針を決定。昨年5月の協議会で、施設名などを含む具体的な計画を07年度中に作ることで一致していた。

 だが、市幹部によると、(1)現行計画を進めた関淳一前市長が落選し、平松新市長の意向を反映させる必要が生じた(2)先行区域の都市計画決定が予定より数カ月ずれ込んで今年2月になった――などの理由で作業が遅れているという。

 昨秋には関西経済連合会の下妻博会長が2期分について「大半をニューヨークのセントラルパークのようにできないか」と発言。従来の方針とは大きく異なるため「2期区域について本格的な見直しが必要になった」(関係者)という。

 再開発地域のうち先行分は、2月8日に大阪市都市計画審議会で承認され2011年春に街開きの予定。今後、オフィスや商業施設などのテナントを募るが、「先行区域だけでは周遊性が乏しく、魅力ある街は造れない」など2期が遅れる影響を懸念する声も出始めた。

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