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絵記号、音声対応ATM…大手行でバリアフリー進む

2008.2.27 18:14
このニュースのトピックス金融業界

 大手銀行が、障害者や高齢者らに利用しやすい(バリアフリー)店舗作りを進めている。全国銀行協会は銀行取引を図式化した絵記号を作成し、聴覚障害者や外国人といった日本語での意思伝達に不安のある人にも、絵記号を指し示すことで従業員に要望を伝えられ、安心してサービスを利用できる。今月半ばから三井住友銀行が全店舗で掲示を始めたほか、みずほ銀行も追随、他行にも広がりそうだ。

 全銀協が作成したのは、口座開設や振り込み、両替、引き出しといったよく使われる銀行取引を、絵記号とともに日本語、英語で表記したデザイン。日本語で意思伝達が難しい利用者も、指し示すことで銀行員に希望の取引を伝えられる。

 業界共通の絵記号デザイン作成は初めてだ。全銀協は「どの銀行に行っても同じデザインで意思伝達できる安心感がある」とし、会員銀行に広く導入を働きかける。

 また、視覚障害者向けに音声案内機能が付いたATM(現金自動預払機)の設置の増大など、企業の社会的責任(CSR)にかかわる独自の取り組みも活発だ。

 三井住友銀は音声で操作を案内する視覚障害者対応のATMを昨年11月までに、有人・無人合わせて約1300店舗すべてに設置した。画面脇に設置された受話器を使って「出金なら1を、預け入れなら2を…」といった音声案内に従い、受話器に付いたボタンで操作できる仕組みだ。

 車いすで利用しやすい新型ATM設置を進めるのはみずほ銀。ATMの下部に空間があるため、車いすと機械との距離が近く操作しやすい。すでに国内で約5500台のATMのうち、半数を新型に切り替えている。

 一方、三菱東京UFJ銀行は日本で暮らす外国人の増大に対応し、外国語で使えるATMの設置を進めている。日本語に加え英語や中国語、韓国語、ポルトガル語で操作できる。国内約9000台のうち約6000台で対応ずみで、さらに平成20年度中に対応機を1200台増やす計画だ。

 公共性の高い銀行店舗には、誰もが使いやすい工夫が求められる。加えて、リテール(個人・小口)分野の競争が激化する中で、大手銀行も店舗のバリアフリー化を進めて顧客重視の姿勢をアピールしたいようだ。

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