アメリカを見る私の視線

崩壊しつつあるのではないか

谷 忠篤(2008-02-27 09:20)
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 ベトナムで戦争を始め、イラクで戦争をまだ続ける国に、『神の御心の教え』か、『ごく当たり前の真理から』か、崩壊が見え隠れしているように思えます。

 京都議定書を批准せず、温暖効果ガスをまき散らし、地球全人類の生命を脅かす国が、当然の報いなのでしょうか、崩壊が見え隠れし出したように思います。

 これらの、人道的な弱点や軍事的な弱点に加え、サブプライム問題という経済的な大失態という弱点をまたもや露呈し、世界経済はガタガタと音を立てて揺れ動いています。

 とてつもない大迷惑を、またもや人類全体にかけたのでしょうか。その問題の行方さえ、日本や諸外国も、どれだけの損失があるか、計り知る事が出来ないでいる状況なのです。

 そんな中でさえ、大手プロバイダのホームページの1面に、『ジェニファー・ロペスの赤ちゃんの写真は6億円で契約するようだ』、『ある雑誌は、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの間に生まれたシャイロちゃんの写真掲載権を約4億3200万円で契約した』といった記事がありました。

 日本の公共広告機構のCFは世界中の国々で、餓死する子どもたちがいることを示しています。そのような世界情勢の中で、米国の雑誌は、ハリウッドスターの子供の写真に、こういう言動を取れる、というのが、いわゆる米国の『やりかた』なのでしょうか。それとも、大衆紙だから、こういった記事が通るのでしょうか。といった感慨を持ってそのページを見てしまいました。

 「結婚や出産など、人生の一大イベントの時の写真があるなら、読者はそれを知るべきだ」と記事の中にありました。善悪、平等不平等、ありとあらゆる物にその混沌さを米国が露呈しているように思えました。

 放射性物質が、時間とともに崩壊していくのと同じように、米国という国も時間をかけて崩壊していくのでしょうか。戦争、経済問題、醜聞を放射しつつ、崩壊していくのでしょうか。

 「物質であるウラン等の放射性物質は、最終的には放射能を持たない安定な同位体となる」と科学は教えていますが、国家の場合は、崩壊し、最終的に安定な国家になるのでしょうか。米国が全て悪いとは思ってはいません。米国からとても多くの人道的、科学的、経済的、文化的などれほど多くの物事を享受させてもらったか、感謝するところはとても大きいのです。

 しかし日々の報道は、少しずつ変わってきていたのです。良い物が多いとは言い切れません。米国は基準通貨ドルを持つ超大国です。アメリカンドリームは、アメリカだけの物ではなく、日本人にとってもドリームを数多く産んだ国家だったのです。

 その国家と、我々の住む日本が同盟的行為を数多く共有しているのです。完爾として日々を送っていて良いのでしょうかと、大海の中の一粒の砂である私は、そのように思ってしまいました。
 
 そのような日々に、詩が1つ浮かびました。理解しがたい事件の中で、犠牲になられた遺族の方々を、後ろから押し倒す意味の詩ではありません。遺族の方々に幸多かれと思い続けて作った詩です。

 「バベルの塔」

 大国に二つの大きな塔があった
 世界の中心、富、権力の象徴であった

 その世界一の塔が
 銀色の矢の二突きで
 いとも簡単に
 二塔もろともに崩落した

 鉄塊の、コンクリート塊の、轟々と降り注ぐ中
 バラバラの言葉を発し、人々は逃げまどった

 神でさえしなかったことが起きた
 人の心は、バベルの塔の逸話さえ崩すのか
 そして神の威信は影をひそめるのか

 世界が崩れ始めている
 日々警鐘が鳴り続けているのに
 喧噪の日々の中
 人には聞こえていないのだろうか



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