動物愛護団体ARK-ANGELS 代表ブログ「ずばり一言!」

ドイツの犬事情



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先日、スタッフの方から送っていただいたマガジン「ブルータス」で、ドイツの「ティアハイム・ベルリン」の記事があったので、紹介します。
動物福祉先進国としての様子が紹介されていました。
内容は、羨ましいかぎりで殺処分ゼロが当然である事が記事にされていました。
わが国もそうなってほしいものです。

ドイツの犬事情。
犬税。
ドイツの一般市民は犬を飼うために税金を払わなければいけない。
犬税は地方自治体の税収になっていますが、犬の糞清掃のために使われているのではない。
無責任な飼主を減らす為に導入された税制です。

(参考)ドイツでは犬に十分な飼育スペースや運動、飼い主との交流、しつけを与える法律的義務が飼い主に課せられています。違反すると動物虐待罪に問われます。また自治体によって違いますが、犬1頭につき年間70ユーロ(約9千100円)から140ユーロ(1万8千200円)程度の犬税を収めなければなりません。この犬税は多く飼うほど割高になります。これは犬の繁殖、売買を防ぐ目的があります。また外出時に犬は登録番号をつけることが義務づけられています。

わが国にも導入の余地はありますね。羨ましい限りです。


日本とドイツの一番の違いは、困っている動物達をどうにか助けてあげようという考え方が、社会に根づいていることだと思います。

ティアハイム・ベルリン(動物の家)
シェルター(動物収容施設)だが、飼主が見つからないと殺処分されてしまう日本の施設とは異なり、次の「きちんとした」飼主が見つかるまでずっと面倒を見る。

衝動買いと金目当ての繁殖を防ぐ為に、ペットショップなどで生きた犬猫を販売することも禁じられています。犬が欲しい人は、各犬種の犬協会等に問い合わせ、予約してその後、産まれたら買うことになっています。また、生後2か月以内の子犬を親犬から離すことも禁じられている為、犬を予約してから長い時間がたった後、実際に犬を飼うことができるようになります。また、未成年者は動物を購入することが禁じられていています。

これらの事情があり、ドイツでは多くの人が犬を飼っているにもかかわらず(ドイツの人口は約8千万人、飼い犬の数は約500万頭)、捨てられたりする犬は少ないです。捨てられたりして飼い主を失った犬達は、ドイツのそれぞれの都市にあるティアハイムという動物保護施設に連れてこられます。

(ティアハイム・ベルリン)
2001年に100周年を迎え、当時の首相や大統領、市長などからも祝辞が届くほど、社会的、政治的にも重要とされている、ドイツ最古の施設。
移転時に総工費56億円をかけ、16haの広大な土地に、現在のような瀟洒な近代建築が建てられた。
犬1頭に1部屋が基本だという。床暖房設備有り、犬専用の庭もある。

(参考)人口約350万人のドイツの首都ベルリンには1841年に設立されたティアハイム・ベルリンという動物保護施設があります。ベルリンで唯一の動物保護施設です。このティアハイム・ベルリンは市の設立ではないので、運営に公共のお金は使われていません。2001年にベルリン郊外に建てられた新しいティアハイムの建物の建設費(56億円)は、個人的な寄付金と1万7千人の会員からの会費を貯めたお金で建てられました。会員の会費は、年間20ユーロ(約2千600円)以上で選べます。


「ドイツでは、施設に収容された犬を殺すことは法律で禁じられています。次の飼主が見つかるまで犬が暮らす施設が寄付で運営される。富を得たら、寄付をするという精神が根づいている西洋的な施設かもしれません」福田直子さん談

ドイツでは、電車や地下鉄、トラムなどほとんどの公共交通機関で犬OK。
多くのデパートや小売店でも犬とともに入店できる。

前述の福田さんは、ドイツの犬が幸せそうに見える理由をこう分析する。
「ドイツには人に対しても動物に対しても、福祉の精神が根づいているのではないでしょうか。そのためには多少の倹約や出費も惜しまない。寄付によって犬が暮らしやすい施設やシステムを確立しているといえると思います」
犬と人間が仲良く暮らす社会のモデルケースが、ドイツなのかもしれない。(BRUTUS 3/1号)

「ドイツの犬はなぜ吠えない?」の著者で、ドイツの「犬事情」に詳しい福田直子さんの記事を抜粋させていただきました。


ティアハイムでは、テレビ番組や電車内テレビ宣伝などを通じて、収容されている動物の新しい飼い主を探しています。ティアハイムから動物を譲り受けるには、身分証明書が必要で、犬で約220ユーロ(約2万8千円)、猫で60ユーロ(約7千円)の費用がかかります。これは、マイクロチップと不妊手術等の費用です。動物を譲り受ける前には面接をして、その動物を飼うことを本当に幸せに思っているか、旅行中に動物の世話ができるか、獣医に連れて行ける環境にあるか、一日に動物が一匹にされる時間が長くないか、などを確認されます。また、譲り受けから数週間後に、動物を譲り受けた家をティアハイムの職員が訪問し、飼育環境をチェックします。そして、問題がないようなら、動物はそのまま引き渡されます。その時に、飼い主の方から、動物を返すこともできます。この訪問は、動物を譲り受けた人が業者などに動物を引き渡すことを防ぐ目的もあります。

このティアハイムの犬猫の譲渡条件は、当団体の譲渡条件とほとんど同じです。
もちろん、不妊手術を行ってからの譲渡になります。



1940年(昭和15年)9月27日、日独伊三国軍事同盟にて日本、イタリア、ドイツと同盟条約を締結した
1945年(昭和20年)1月19日、連合国に降伏したイタリアが同盟を破棄、同年5月7日にドイツが、8月15日に日本が降伏し、三国軍事同盟は消滅した。

皆さん、ご存知の歴史だが、わが国は戦後、素晴らしい経済復興、発展を遂げた。
そして経済大国世界第2位の大国になった。

しかし、動物に関する考え方は遥かについていけなかった。

今からでも遅くない。

国民すべてが命あるものに対して、考え直さなければならない問題ではある。
平和な日本だからこそ、不幸な環境下にいる動物を救わなければいけないと思う。

その先端を走っている 日本の動物愛護団体!!
立ち上がろう!!

島国根性では、駄目なんだ。
全国にシェルターを立ちあげよう。

欧米を見習って、改革しよう。
1頭でも多く、救おう。

実際、現実に小さな命が助かっているのに、何が不満なんだ。
小さな視野でしか物事を見れない人間や、
心無い反対派なんぞ、くそくらえ、だ。

これからも、どんどん、世の中にいる困っているワンを助けるぞ。。
誰も私を止める事など、出来ない。

止める事が出来るのは、世の中から不幸なワンがいなくなったときだけだ。


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咬む犬の運命



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滋賀県高島市は湖北に位置する雪国だ。
今日も雪が降り、先日からの積雪150cmの上に降り注いでいる。

昨日一日は、朝から陽が暮れるまで雪かきをした。
今日はゴミの回収日なので清掃の方がゴミ回収をしやすくしようとゴミ集積場への通路確保もした。

ご近所の方が雪かき作業中に「大変やろ、初めての経験やろ」と、声を掛けてきた。
そしてこの積雪はこの地域では50年ぶりの大雪だとのこと。

屋根の雪下ろしの秘訣を教えてくれた。
軒先の雪を下ろした方が良いと、でなければ軒が雪の重みで落ちるそうだ。
屋根の雪を10cmほど残して雪をかくそうだ。
それも雪が融けるまでの朝にしなければ危険だそうである。

雪国の生活が始めての私達には貴重なアドバイスでした。
不慣れな雪かきから始まるシェルターでの活動は大変な重労働ではあるが、大切な始まりでもある。
しかし、ワンたちにとっては雪はそう問題ではなさそうだ。
けっこう、喜んで走り回っている。
小型犬は寒いのか、ストーブの前に集まっている。
ストーブは安全の為、3時間で消火する構造になっていて、夜中に点火しに犬舎にいかなければならない。
体調の悪い子のための投薬も兼ねて夜中に犬舎まで出かけます。

昼間、大津市の男性Mさんより相談の電話が有りました。
敷地内にてリードに繋いでいた犬が子供を咬んだそうです。
近所からの苦情にて犬を処分しなければならない。との相談だった。
犬は理由もないのに攻撃したり咬んだりはしない。

きっと、子供たちが敷地内に入ってきていたずらをしたと思うが、
調べて見たらどうか。と、アドバイスをした。
そして攻撃性があるのであれば、ドッグトレーナーに預けて訓練をして貰うようにアドバイスをした。
飼主は犬を大事にしている様子であったので私も近くの訓練士を探した。
Mさんは自分で探した訓練所に相談したが、断られたそうだ。
断られた内容は咬傷犬は再教育ができないから殺処分しかない。との理由で有る。
この判断をした訓練士は犬の命を大事に考えているのだろうか。

どんな犬でも行動を起こすには理由がある。
なぜ、人を咬むのか。その理由を調べて治してあげないと問題解決には至らない。
そう説明して、生かす方向を探してください。とアドバイス。

現場を見ていないしその犬も見ていないからそれ以上は言えないが、咬むからといってすぐに処分するとは短絡すぎる。
この飼主は現在、保健所送りを中止し方法を模索中である。


今、シェルターにいるジャーマンシェパードの空くんは、人が通ると鳴く。
掃除をしている箒や棒を見たら吠える。
ホースで水を撒いていても吠える。
きっと、過去に棒で突かれたり殴られたり水をかけられたりした事があったのだろうと推測できる。
今にも咬み付きそうな勢いで威嚇してくる。
空くんが来てから18日目であるが、私たちには態度が変わってきた。
手からジャーキーも食べるし、掃除をしていても以前よりは吠えなくなった。
ホースで水をかけていても吠えなくなった。
知らない人を見ると威嚇するが、スタッフにはしない。
自分に攻撃をする人間ではないと判断してきたのだろう。
学習しているのだ。

時間をかけて、人間は大丈夫だよ。と、教えてあげれば利口な犬だから判ってくるのです。
さきほどのMさんの犬も同様に時間をかけて環境を変えてあげればきっと咬む事はなくなるはず。

犬の命を簡単に保健所に持ち込み殺処分するなどと決めないでほしい。

「ペットを飼う権利は誰にでもあるが、同時に一生かけて育てる義務も生じる。」

空前の日本のペットブームで、平成18年の犬・猫飼育件数は15年比36%増の約2450万頭と大きく増加。
15歳以下の人間の子供の数は、2.9%減の約1700万人だから、ペットが子供の数を上回っている。

人と動物が共生する社会を作るためには子供たちも犬のことを考え、いたずらしたり不用意に犬を触ったりしないようにも教えなければいけない。



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皆さまに、感謝



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本格的な冬の到来だ。
毎日のように雪が降る。
今朝の雪は、パウダースノーで軽い雪。スキーにはもってこいの雪質だ。
この連休で日帰りスキーヤーが近江今津駅に降り立った。
シャトルバスが箱館山スキー場に向かっている。
お天気も良く、真っ黒に日焼けしたスキーヤーたち。

その運行バスが行きかう横を私は、駅に着いたボランティアさんをワゴン車にて迎えにいった。
バスが1時間に1台くらいなので、迎えにいったのだ。
大学生が1泊2日の予定でボランティア参加して頂いた。

東京からは獣医師さんご夫婦が来られた。
保護犬をチェックして頂き、健康状態の悪い2頭の治療をアドバイスしてもらう。
施設を見て廻っていただき、75頭もいるのに犬の臭いもせず鳴き声も静かなのには驚いた。と、
これだけ清潔に施設を保っている活動にもお褒めの言葉を頂きました。
以前、県の職員さんや市の職員さんが視察に来られた時にも、同様に、清潔であり衛生的にも問題ない。と、お褒めの言葉を頂戴しています。

いつでも、抜き打ちで来客があっても、問題はありません。
毎日、糞尿の始末や清掃に時間をかけているし、衛生的に保つことが犬の飼養管理に欠かせない事で有ると日々、思っているからです。
犬は基本的には自分の寝床を汚さないと言います。
たまには汚す子もいますが、ね。

そのワンたちが快適に暮らすためには、施設内を清潔に衛生的に保つ。
大切なことです。
時間ができればシャンプーなどのケアをしています。
ワンたちも綺麗なほうが良いに決まっています。

多くの劣悪な飼育環境を見てきた獣医師や動物管理センターの職員さんらが、当シェルターを視察されて「満点」をいただき、お褒めの言葉をかけてもらったのが、当たり前のことなのだが嬉しかったですね。
もちろん、スタッフさんやボランティアさんの努力の賜物です。
そんな会話をしている私たちの横をスタッフさんが通り、いつもの笑顔で会釈をします。

施設内は和やかであり穏やかなシェルターなのです。

これから出来るであろう全国のシェルターの良いお手本となるべく、綺麗な施設にしていきます。
いくら頭数が増えようとも、管理する人間がワンのために、少しでも快適に過ごさせてあげようと思う暖かい心さえあれば、「綺麗」を維持できるのです。決して難しいことではありません。
そして多くのご支援者さまが遠くから近くから、見守ってくれている。
その声援やご支援が有る限り、私たちの活動は止まることなく、過去に不幸であったワンたちの身体と心を癒してあげることができるのです。

そのお返しとして、ワンが旅立つとき、私たちに笑顔と安心と、心からの喜びの涙を流させてくれるのです。
現場で活動する者の「役得」ですかね。
もちろん、後方支援をして下さっている方にも、この「役得」のご報告は忘れませんよ。
だから、この冬の寒さも耐えられるんですね。

こういう気持ちでブログ記事を書いているとき、静かですが闘志も湧いてくるんです。
もっと不幸な子たちを救ってあげなければ。と、ね。

こうした活動をさせていただいている事に、心底 皆様に、感謝しております。



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旅立った、パトへ



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本格的な冬になってきました。
毎日、雪が降ります。
今日も朝の作業時にフラフラっとした雪が降りました。
夕べの雪が10cmくらい積もっていました。

長靴を履いて犬舎に向かいます。
ワンたちは朝の食事を待っているのか、一斉に鳴きます。
「わかった、わかった、今から用意するからもう少し待ってね」と、声を掛けながら作業に入ります。
他のスタッフと一緒に掃除をしながら餌を配ります。
給食担当は統括さんです。
配膳係りは私たちです。

約30分くらいで75頭全員に与えます。
食べている間は、一瞬ですが静寂があります。
食べ終わり、掃除をしながら運動場に移動です。
ワンが走り回っている間に、犬舎内の毛布やオシッコシーツの片付けをします。

かれこれ2時間くらいでしょうか、やっと一段落します。
それから私はドッグランや運動場の糞を拾いに歩いて廻ります。
ビニール袋に10個くらいですか、集め廻ります。

先程まで良い天気でお日様が出ていましたが、また曇り空になり雪がフラフラと降ってきました。
洗濯係りのスタッフさんは洗濯物を入れたり出したりと大忙し。
天候が悪いもんだから、洗濯モノが乾かないんだよね。

その間に、里親希望者様が来られて面談をします。
この前の日曜日は4頭が決まりました。
私が可愛がっていたゴールデンmixのパトがトライアルに出ちゃいました。
今日、パトの近況がメールにて画像と共に送られて来ました。
難なく里親様のお家でくつろいでいる写真でした。
あの子ならすんなりと家庭に入るだろうな・・・。と、思っています。
とても従順な子でした。
以前、ゴールデンの「ボス」という子がいましたが、ボス2代目のような子でした。
私にぴったりとくっついていた子です。
また、可愛いんだなぁ。

やっと安住の地を迎えたのだろうか。
ホッとします。
活動をしてきて良かったな、と、思う一瞬です。
私が可愛がる子が旅立つとき、たまらんのよ。
人前では泣けんしね。


この活動を続けてきて思うことだが、私たちはただただ、不幸な環境下に居たワンを救うため、幸せになってもらうためだけに動いているだけです。
反対される方もいるのは承知しているが、決して地域の環境を破壊するとか迷惑を掛けるとか、そんな事はこれっポッちも考えておりませんよ。
なんだかんだと悪たれついて陥れようと画策している輩も御出でのようだが、お門違いも甚だしい。
精神が病んでいるんだよね。
団体として認められようがそうでなかろうが一向に関係ない。
そんなこと、どっちでもいいんだよ。
個人の多頭飼育? それで結構。おおいに結構。

結果、多くのワンが救えて無事に里親様の元へ送り出せれば良い事だからだ。
これ以上の、またこれ以下の幸せもなかろうに。

私は、ワンの命を救えれば良いだけのこと。
救ったからといって褒められたり崇められることなど、微塵もないわ。
これからも、今後も、良いことをしたと思う事もない。
ただ、「当たり前のこと」を実践しているだけだし、これからもこの活動を黙々と行うだけ。

もう、反対派に付き合う事も無い。

ほんとうに一部の心無い連中が騒いでいるだけのこと。
相手にするのも愚かなことです。放っておきましょう。

支援企業様にも嫌がらせがあったそうですが、企業様は判ってくれています。
ご心配なさらずとも大丈夫ですよ。
真実は、正義は、真っ直ぐです。 直球勝負のみ!!

さぁ、明日も犬舎掃除、うんち拾いに励みますか!!

支援者の皆様、各なる覚悟で粛々と活動を継続していきますので、更なるご支援を賜りますようにお願い申し上げます。

多くの物資、ご支援金をお送りいただきまして、感謝の言葉もございません。
大切にワンたちのために使わせて頂きます。

有難うございました。
ちょっと腰が痛いだけの、相も変わらずの元気な代表  です。



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セカンドチャンス



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救われたワンたちは、餌も水もまともに与えてもらっていなかったのでしょう。
どの子も痩せています。
どの子も体調は悪いです。
皮膚病を患っています。目が潰れて失明している子も多いです。
長期間、小さなケージに入っていたので、運動も出来ず、まともに歩けません。

レスキューした子達への餌は徐々に量を増やします。
一度に多く与えると下痢をするし、空腹だった胃袋が順応しないのです。
食べたい気持ちはわかるし、おなか一杯あげたいが、「もう少しの我慢だからね」と、こちらも気持ちを抑えてあげています。

しかし、どの子も、人に対して愛くるしい顔で接してきます。
抱っこされるのが、とても好きです。
散歩も大好きです。
広いドッグランで走り回っています。
私が、ドッグランを廻って他の場所に移動すると、追いかけてきては「もっと傍にいてよ」と、吠えます。
可愛いもんです。
思わず、「また、後で遊んであげるから、待ってて」と、頭を撫でてあげます。
先日、保護したバーニーズのハニーちゃんは、痩せた身体を擦り付けてきて、抱っこを要求します。

ホストファミリー宅に長くいたゴールデンミックスのパトは、私が雪かきしている傍に、いつも居ます。
片時も離れません。
遠くで姿を見かけたものなら、ワンワンと大声で呼びます。

ホワイトシェパードのピリカは、他の犬を触っていると「やめろ〜」と、やきもちを妬きます。
人一倍、いや犬一倍、大声です。
あれだけ人に懐かなかった子が、です。

日に日に、元気になって自我が出て、甘えることを覚えてきた、可愛いものじゃありませんか。

ワンは、人に対して従順な動物です。
育った環境は劣悪でしたが、彼等の心は決して貧しくはなかったようです。

世の中で一番、醜く、貧しいのは、困っている人を、動物を、見捨てることです。
他人事のように知らん顔して、何も手を差し伸べないことです。
慈愛の心を持てないことなのです。

少しの時間でもいいから、不幸だった子達のために奉仕をしましょう。
現場で活動に参加されるのもいいでしょう。
遠方で参加できない人は、物資等の支援をしましょう。
彼等をお世話するにはお金も必要です。
余裕があれば援助をしましょう。

みんなが参加して彼等を救いましょう。
人それぞれが、それぞれの形で参加して不幸だったワンのために尽くしてあげましょう。

私達、現場スタッフは、施設であなた方の代わりにワンたちのお世話をします。
ご一緒にこの子達のお世話をしましょう。 みんなでやるのです。

どうか、心優しい皆様のご協力をお願い致します。

日に日に、彼らは本来の無邪気な性格に戻ってきています。
言葉を喋れないが、体全身で想いを伝えてきます。
ワンワンと吠える声には、張りがあります。
おしっぽも千切れんばかりに振ります。
抱っこしろと飛びついてもきます。

今からは、この子たちは幸せになっていくのです。
新しい家族の元へと旅立っていくのです。
そのお手伝いをさせてもらっています。
今まで不幸だった分、幸せになる権利があるのです。

マザー・テレサはいつも言います。

望まれずに生まれてくる子なんて、いません。
この世に生まれるすべての命が神様の思し召しです。
すべてに愛を与えるのです。

「そして私は社会福祉家でもなければ、慈善事業家でもないのですよ。キリストのためにやっているだけですから。
私は神に捧げた身ですから、いま私がしていることはヒューマニズムでもなんでもないんですよ、ごく当り前のことなんですよ。」

目の前にいる貧しい人を救うだけです。
そうなんです。目の前にいる不幸な犬を救うだけです。

マザーが出会った体験話を紹介します。(「あふれる愛」より抜粋)
その一
「家族が十人もいる貧しい家に食べ物がないと聞き、私は、托鉢で得たわずかなお米を持ってその家に出かけました。するとその母親は受け取ったお米の半分を持って裏の家に持っていったのです。私が、家族が多いのにそんなに少なくて大丈夫なの、と聞くと、彼女はニッコリと笑って、でもあの人たちも飢えているのです、と答えたのです。貧しい人の美しさです」

その二
マザーは、「愛の偉大さをヒンズー教徒の四歳の子供から教えられた」とも話した。
「いつでしたか、カルカッタで砂糖が非常に手に入れにくいときがありました。マザー・テレサのところに砂糖がないことを知ったヒンズー教徒の四歳の子どもは、三日間、お砂糖にふれもしなかったのです。三日後、この子は、母親に連れられて私のところにきました。手に砂糖の入ったビンを持って、たどたどしく、”マザー、ボク、三日間お砂糖食べなかった。だから、これを子どもたちにあげたい”。そこで母親に、そうするように教えられたのですかと尋ねますと、いいえ、マザー、この子はある日帰ってくると、突然、”あのね、マザーのところにお砂糖がないんだ。ボクのをあげたい”っていうんです。
これは小さな行為です。しかし、大きな、豊かな愛、痛い愛です。そして、大切なのは、物の量より愛の量だ、ということをこの子は、私に教えてくれたのです」
この二つの話は、マザー・テレサの全生活、全思考の原点を象徴しているものであるといえるだろう。

この二つの話をいつも講演の時に、お話をされたそうです。
私はカトリックでもクリスチャンでもありません。
マザーの宗教を越えた生き方に共鳴し尊敬しています。


だれからも必要とされず、だれからも愛されていないという心の貧しさ。
物質的な貧しさに比べ、心の貧しさは深刻です。心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりも、もっともっと貧しいことだと思います。

そのとおりだと思います。

ワンは、人に従順です。
過酷な環境下で生き抜いてきて、保護されシェルターに来た子たちは、命を保証されます。
生きることを守られて、セカンドチャンスを平等に与えられます。

この子たちは、決して心は貧しくないのです。
モノが言えないだけです。

人間が勝手に運命を変えたのです。
だから私たちは、その償いをしているだけなのです。

ごめんね。人間はみんなが悪い人じゃないんだよってね。



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