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NIKKEI NET

社会保障費の自然増、首相「抑制、限界ある」

 福田康夫首相は26日の衆院予算委員会で、高齢化に伴い自然増が続く社会保障費について「今まで歳出改革の対象にせざるを得なかったが、ずっと続けるのは実際難しい。社会保障の質を下げることになるのでおのずと限界はある」との認識を示した。民主党の前原誠司副代表が社会保障費について「無理に削るのが医療崩壊を加速させている。見直すべき時期だ」と指摘したことへの答弁。

 政府は「骨太方針2006」で、社会保障費の自然増について、5年間で1兆1000億円圧縮すると明記。08年度予算案でも薬価引き下げなどにより2200億円抑制していた。首相発言は直ちに目標を修正する意向を示したものではないとみられるが、今後の財政運営に影響を及ぼす可能性がある。

 首相は歳出削減の必要性を指摘しつつ「切りすぎであれば増やす方のきめ細かい点検も必要だ」「なかなか難しい段階に来ている認識は持っている」などと表明。年金制度のあり方を検討する政府の社会保障国民会議に対しても「そういう観点の議論もしてもらおうと思う」と語った。 (22:11)

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