ここから本文エリア 当直医の苦闘・悲しみ・誇り… カメラを通して見た救急医療が各地でがけっぷちに追い込まれている。激務やストレス、患者とのトラブルに疲れ果て、病院を去る医師が後を絶たない。医療費抑制や病院の経営難も体制縮小に追い打ちをかける。救急車の中で受け入れ先が見つからない「救急難民」が増えるなか、市民の命を守ることに誇りを持ち続ける人たちがいる。
途方に暮れる患者や家族の前で、救急隊員が何度も電話をかける。搬送先が決まらないまま、心臓マッサージなどの救命処置が懸命に続けられる。そんな光景が日常になった。 生命の危機に陥った患者に対応する救命救急センターにも休息の時はない。脳疾患や心臓発作の患者に加え、交通事故、自殺企図、重病患者の急変……。そこへ、本来は一般の救急病院が受け入れる患者たちが次々と押し寄せる。 患者の容体を確かめ、検査、点滴から画像診断、緊急手術へ。当直医から次々に指示が飛ぶ。集中力とスピード、スタッフの総合力が要求される現場で、ささいなミスも許されない。張りつめた緊張感が夜通し続く。 (写真・日吉健吾、青山芳久、文・龍沢正之) PR情報この記事の関連情報救急存亡
|
ここから広告です 広告終わり お知らせ関西の企画特集関西の特集
朝日新聞社から |