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民間船と衝突 過去も度々 海自衝突事故

2008年02月19日12時08分

 海上自衛隊の艦船と民間船の衝突事故は、過去にも度々起きている。

 多数の犠牲者が出たのは、88年7月に神奈川県横須賀沖で起きた潜水艦「なだしお」と大型釣り船・第1富士丸の衝突事故。92年12月、横浜地裁は、なだしおの元艦長が大幅に右転するといった衝突を回避する義務を怠り、「前進強速」の指令を出して航行を続けたとし、なだしお側の過失が事故の1次的原因とした。また、第1富士丸の元船長についても回避措置を怠って直進したなどと過失を認定。なだしおの元艦長に禁固2年6カ月執行猶予4年、釣り船の元船長に禁固1年6カ月執行猶予4年を言い渡した。この事故では、なだしおの救助活動の遅れや事故後に発覚した航泊日誌、海図の改ざんなども問題になった。

 06年11月には練習潜水艦「あさしお」とパナマ船籍のタンカーが宮崎県日南市沖で衝突した。門司地方海難審判庁は07年8月、「潜水艦がタンカーの動静を十分監視せず、浮上を中止しなかった」として、当時のあさしお艦長の責任を認定。「艦内の情報伝達が不十分だった」「事故後に海上保安庁や相手船と速やかに通信ができなかった」などと問題点を指摘した。一方、宮崎地検は双方の乗員にけががなかったことなどを理由に、艦長を不起訴処分(起訴猶予)にした。

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