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【社会】

集団暴行事件 米兵4人を米軍訴追 広島地検は不起訴処分 被害女性が証言

2008年2月15日 朝刊

 米軍岩国基地(山口県岩国市)の海兵隊員が日本人女性(20)を集団暴行したとされる事件で、二十−三十九歳の隊員四人が統一軍事裁判法違反の罪で訴追されていたことが十四日、分かった。

 広島地検は昨年十一月、集団強姦(ごうかん)などの容疑で書類送検された四人を不起訴処分としており、米軍が軍法会議にかけることを決めた場合、日本の刑事処分とは違う異例の展開となる。広島地検は「コメントする立場にない」としている。

 岩国基地によると、四人は昨年十二月、同法の性的暴行や窃盗、命令への不服従などの罪で訴追された。

 四人を軍法会議にかけるかどうか判断するための予備審問が十四日、岩国基地で開かれ、被害を訴えている女性が証人尋問で、時折涙を流し声を震わせながら「四人に暴行された」と訴えた。

 女性は、一人と性行為をすることには同意したが「途中で他の三人が車に入ってきて四人に暴行された」と説明。

 広島県警の調べに当初、一人と合意があったことを話さなかった理由は「軽率な行為をしたことが恥ずかしかった」と話した。

 また、暴行後、かばんや靴を投げ捨てられ、財布にあった現金約一万二千円がほとんどなくなっていたと説明した。

 米兵四人も出廷したが、罪状認否などは行われなかった。予備審問は十五日も続けられる。

 県警は、四人が昨年十月十四日未明、広島市中区のイベントホールで知り合った女性を車に連れ込み集団で暴行したとして捜査したが、女性の説明にあいまいな点が残るとして逮捕を見送り、書類送検。広島地検は不起訴処分とした。

 

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